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とあるコミュニティとHSP

薬を飲んで、最低限の家事をする以外はお布団生活。ガラケーが主流の時代に、心を病んでいる人のためのコミュニティを見つけました。

なんとなくグループができて、個人的にメールや電話をするようになったり、手紙をもらったりして、仲間ができたようで嬉しかった。

ただ、定期的にトラブルが起こる。誰かを攻撃するトラブル。応戦する人と、止めに入る人でぐちゃぐちゃになって、攻撃した人はコミュニティを退会する。でも、名前を変えてすぐに戻ってくる。わざわざ、揉めたグループに。

そんな画面の文章から声がする。感情が流れ込んでくる。見たくないものはスルーするどころか、逆にきちんと目を通して理解しておかなければならない、と思っていたから、見事にマイナスの感情に飲み込まれていった。無関係なのに。

その頃の私は、善と悪の”善”に偏っていたから、相手が非を認めるまで、丁寧な言葉で追いつめた。あやふやにしておきたいことに気付いていながら、それを許さない意地悪な人間だった。私もまた、あやふやにしておきたいことがある人間なのに。

私にとっての正論は、受け取る人にとっては攻撃だったのかもしれない。

「あなたはまともな考え方ができるのに、なぜここにいるのか不思議だ」と言われたことがある。

なぜここにいるのか?

理解されたかった。居場所がほしかった。暇だった。思い出せないけど、多分どれも違う。自分のことだからなんとなくわかる。ネットの世界で正論を吐いて、自分はまともだと思っていたかったんだろう。

うつ病なんです、理解してほしいんです、と言いながら、自分自身がうつ病だということを、受け入れていなかったから。

癒しのはずのコミュニティは、いつしか心の負担になっていた。仲良くなった人とは個人的にやり取りすることにし、私は退会した。そして10年経った今、繋がっている人は誰もいない。

元気で生きていてくれればいいな、と願う。

あの頃と変わったのは、うつ病を受け入れたことと、HSP気質だと知ったこと。その二つだけでも、物事の受け取り方や考え方が少し楽になってきている。どちらとも、うまく付き合っていけたらいいな。

メンタルハッカーほっしーさんの動画でHSPを知りました。




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