オンリーワンのキャリアを
こんばんは。
メディカルゼミの政清莉穂です。
今回私がインタビューをさせていただいたのは、
診療放射線技師のつぼみさんです。
つぼみさんは、私のツイートにいいね♡していただいたことがきっかけで、
Zoomで1on1をさせていただきました☺
その後、インタビューのお話をしたところ快諾していただき、
今回のご縁をいただきました。
改めて、ありがとうございました!
臨床検査技師を目指したきっかけ
りほ:
では早速インタビューを始めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
まず、つぼみさんが診療放射線技師になろうと思われた
きっかけを教えてください。
つぼみさん:
もともと漠然と「人の役に立ちたいなぁ」と思っていました。
じゃあ、どんな職業にしようかと考える中で、
看護師だった母の影響で医療者の道を知るようになって。
そこから、医療職について母親から色々聞いたり、
自分でも調べてみたりして、放射線技師を知りました。
看護師など他の医療職の道も考えましたが、
高校生だった当時は、正直そこまで患者さんに寄り添うことは
自分にはできない、向いていないというのが、私の考えでした。
最終的には、消去法で臨床検査技師か診療放射線技師(以下、放射線技師)という選択肢が残り、放射線技師を選びました。
大学で放射線技師の専攻に進んだからといって、
必ずしも放射線技師になる必要はなかったと思うんですが、
在学中に大学院への進学など色々と考えた結果、
学士で臨床の現場に出ることを選びました。
その理由は、大学で4年間学ぶ中で、
「人に何かしてあげることが自分の喜びである」ということに気づき、
少しでも早く臨床の現場に出てそれを実践することが、
自分にとって最善の道なのかなと思ったからです。
りほ:
ありがとうございます。
実は私も今まさに、
臨床に出るか大学院に進学するかを考えていたところで……
やはり卒業してすぐに臨床に出ることの1番の魅力は、
つぼみさんもおっしゃったように、
学びを最短で患者さんや相手の方に還元したり、
届けたっていう実感や経験を得られたりすることだと思います。
そもそも、まだ卒業研究すらしたことのない私が、
大学院の選択肢を考えても良いのかというのもありますし……💦
つぼみさん:
いや、難しいですよね、進路って。
1人1人が大切にしていることやその職種を目指したきっかけ、
今の興味の方向って変わっていくもので、
かつ、人によって全く違うから、
先生も一概に「これが良いよ!」って
アドバイスできないんだろうね。
だからこそ、しっかり自分で決めていかないと
いけないところだと思うから、
しっかり悩んでも良いと思います。
りほさんにとって「やりたいこと」と
「向いていること」がそれぞれあると思うんですが、
その中でも特に「自分に向いているな」って思うこと、
「こういうことしてる時の自分が好きだなぁ」とかってありますか?
りほ:
私に向いていることですか……
端的に言うと、
おそらく「コミュニケーションを取ること」だと思います。
ただ、コミュニケーションを取る相手が
患者さんなのか、同級生なのか、
年上の方なのか、年下の方なのかというのは、
場面によって変わってきますね。
私が今のようにオンラインで様々に活動する中で、
言語聴覚士の存在や魅力を知ってもらうことに
喜びを感じていて。
なので、まずは届けたい。
臨床家としてだけではなくて、
受け取る相手に合わせた形で
私なりに情報をお伝えしたり発信したりしたいな、
という想いはあります。
つぼみさん:
そうですよね。
せっかくなら今の学生時代のキャリアを
活かすことができたら良いですね。
それは臨床を経験してこそできることもあるだろうし、
大学院に進学することで見えてくるものもあるだろうし。
長期的なビジョンを描いておけると
良いかもしれないですね。
あとは、自分がその職業を通して
一体何をしたいのかという目標が分かれば、
それに向けた選択ができるんじゃないかなって思います。
りほ:
ありがとうございます。とても参考になります。
すみません、インタビューじゃなくて
私の人生相談みたいになってしまいました……(笑)
学生時代にやっておいて良かったこと
りほ:
では次に、つぼみさんが
「これは学生時代にやっておいて良かったな」と
思われることってありますか?
つぼみさん:
学生時代にやって良かったなと1番思うことは、
「こういう人になりたい」という
自分の目標になる人を見つけたことです。
これは放射線技師としてではなくて、
医療者として、もっと言えば人として、
どんな人になりたいのか、どんな人生を生きたいのかっていうのを
見つけられたのは本当に良かったなと思います。
りほ:
それってすごく素敵ですね!
そういうご自身の理想像みたいな方を、
つぼみさんはどんな風に見つけられたんですか?
つぼみさん:
大学時代、「自分はどう生きたいんだろう?」とか、
「このまま生きて良いんだろか?」とかっていうのを
ずっと悩んでいた中で、
「このままじゃ自分はダメだ!」って気づいたんです。
だけど、そこからどうしたら良いか分からない……って
日々悶々としていました。
そんな時に、今は親友であるその子と偶然のように出会って、
そこからその子を通して自分の視野が広がったんだよね。
当時、私が人見知りで内向きなタイプなのに対して、
その子は海外行ってバックパックして……みたいに、
とっても外向的かつ全く私の範囲外の子で。
そういう子と今まで出会ったことがなかったけど、
初対面からすぐに意気投合して、すごく話が弾んだんだ。
その子をきっかけにいろんな人とつながるようになってから、
そういう目標とする人を見つけました。
ホントに些細なきっかけだったけど、
そこから本当に世界が変わったなぁというか、
全く知らない世界を見た感覚でしたね。
りほ:
そうだったんですね。
その方のように、自分の視野を広げてくれるような存在の多くは、
自分とは全く違う分野で頑張ってる子だなぁと私も実感しているので、
つぼみさんのお話に少し共感できる部分がありました。
私の場合は、医療学生同士だと、
知らないうちに考え方が固定されがちだなと感じていて。
反対に医療と全く関係ない人、
それこそ「言語聴覚士って何?」っていうような人とお話しすると、
単純な質問のように思えてすごく考えさせられたり、
それに答える中で自分の思考が整理されたり、
自分も同じように疑問に思ったり。
自分とは縁遠いなと思っている人ほど、
改めて考えたり勉強になったりすることが多いように思います。
臨床に出てはじめて気づいたこと
りほ:
では次に、学生時代と実際に臨床に出られてからを比較して、
初めて気づかれたことは何かありましたか?
つぼみさん:
先ほどもお話ししたように、
大学4年間の学生生活で目標とする人を見つけたり、
いろんな人の価値観を学んだりしたんですね。
その中で「こういう医療者になりたい」っていう像を
見いだせるようになりました。
ただ、学生の時は学んでいることが
なぜ必要なのか分からないままに覚えていたし、
国家試験に合格するための勉強をしてたんです。
それで実際に現場に出てみると、
やっぱり必要な知識はすごく多かったし、
現場に出て初めて、
「これはここでつながるんだ!必要なんだ!」と
分かることが多かったですね。
後になって、
「意味があって勉強してたんだな」って実感しましたね。
だから、やっぱり勉強はおろそかにしちゃいけないんだな
と思いました。(笑)
りほ:
今の私にすごく染みるお言葉です。
これからの実習が心配になってきました……💦
つぼみさん:
私は、学生さんたちの実習に対する捉え方を
変えたら良いんじゃないかなと思ってて。
学生からしたら、勉強したとは言え、
まだ実際に現場を見ないままに勉強しているから、
あくまでもまだ土台を作っているだけ。
しかもその土台作りすらもまだ途中で、
実習もその土台を作る1つの手段なんだよね。
だから、実習で何か足りない所があるっていうのは
当たり前だし、正直仕方ない。
実習の時に完璧である必要はないからね。
むしろ、どれだけ足りないところを見つけられるか
っていうことの方が大事だと思う。
足りないところをたくさん見つけられるほど、
その分学びを得られるっていうことだからね。
ただ、準備の量は回答の質だったり
先生からの質問の質につながるから、
しっかりレベルの高いものを準備しておくに
越したことはないと思うよ。
りほ:
そうですね、ありがとうございます。
大切にされている想いや価値観
りほ:
では、次の質問です。
つぼみさんが大切にしている想いであったり、
価値観についてお聞かせください。
つぼみさん:
さっき話した目標とする人から学んだことなんですが、
医療者としても私個人としても大切にしていきたいなって
思っていること、価値観があります。
それは、
「この世界でどんなものにも代えられないものが人間の生命。
人間の生命が最も貴重なものであり、何にも変えられないものだ。」
ということです。
もちろん、臨床の現場で働く時もそうだけど、
普段何気なく生活している時でも、
1人1人がオンリーワンだということを理解した上で、
いろんな人と接していきたいなっていうのは
大切にしている想いとしてあります。
でもこれって、言葉では表現できない部分もあるから、
それを行動でどう示していくかっていうのが今の課題でもありますね。
私にそれを教えてくれたその人は、
実際に行動で示す人なんです。
その人を見てると、
「あ、こうやれば良いんだ」って分かるし、
その人に限らず、
人の生き方を見れば、
その人の考え方がわかると思います。
やっていることは裏切らないから。
言葉って完全に信頼はできなくて。
相手のやってきたことや行動を見てこそ、
その人の本質が分かるんだっていうのを、
その人に思い知らされました。
行動で示すこと、言葉と行動の一致ってすごく大事。
りほ:
そうですね。
私もこのような活動をしていて、
言葉と行動の一致や想いの一貫性の大切さを実感しています。
メッセージ
りほ:
では最後に、
医療福祉系の学生に向けてメッセージをお願いいたします。
つぼみさん:
いろんな価値観に触れるというのは本当に大事です。
その中で、自分は何をしたいのかという
情熱や理想をぜひ抱いて欲しいし、
それを忘れないでいて欲しい。
その想いの強さが、
自分のやりたいことを見失わないことにつながると思います。
りほ:
はい、ありがとうございます。
改めて、この度はインタビューをお受けいただき、
本当にありがとうございました。
(インタビュー日:2022年3月12日)
インタビューを終えて
今回、つぼみさんにインタビューをさせていただく中で、
言葉と行動の一致や、想いの一貫性の大切さを
改めて感じました。
まだ実習前の私にとって、
「どれだけ足りないところを見つけられるかが大切だ」
というつぼみさんのお言葉は
大変心強かったです。
この度はインタビューにご協力いただき、
本当にありがとうございました。
おわりに
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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