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5月の音楽レク【母】

5月、「風薫る」とか「目に青葉」とかいいますね。
こういう古くからの言い回しを、お年寄りはたいへん喜びます。
たくさんの季節の言葉や言い回しを覚えると、始まる前の時候の挨拶でみんなの心をを引き付けられますね。

さて、今回は「母」をテーマにしたプログラムです。
母にはなっていない人も、必ず母はいるわけで、今回は自分の小さかった頃の母親を思い出してもらいましょう。
下の写真は大正12年の家族写真です。

今は亡き私の祖母は明治32年生まれです。
祖母の印象は、「いつも着物を着ていた」「髪はアップ」
部屋には着物を掛ける「衣桁(いこう)」があり、枕は「箱枕」でした。

衣桁

「ぼた餅」や「赤飯」、長野ならではの「お焼き」は祖母が率先して作ってくれました。

まず、母親のことをどんなふうに呼んでいたのかをお聞きしてみましょう。
質問を白板に書き、耳の遠い方にも理解してもらいます。
適当な人数でしたら、ひとりひとり聞いてみるといいですね。
答えそうもない人が、答えたりして「質問、きいていたんだ~」とびっくりする時がありますよ。
かあちゃん・かあさん・おかあさん・おかあちゃん・おっかちゃんが圧倒的に多いでしょうか。
中にはおかあさま・ママと言っていた方もいらっしゃいました。
いろいろな呼び方を書き出してみましょう。

そして、いろいろな呼び方の歌を歌っていきます。


『東京だよおっ母さん』

野村俊夫作詞 船村徹作曲 島倉千代子歌 昭和32年

「おっ母さん」と呼んでいた、という方はいらっしゃいましたか?
この歌は台詞もいいので、ご紹介してもいいですね。


『おかあさん』

田中ナナ作詞 中田喜直作曲 昭和29年

冒頭、「おかあさん」「なあに」と呼びかけと返事になっている心温まる歌です。
おかあさんの匂いってどんなだったでしょうか?
2番を受け、手料理で美味しかったものをお聞きしてもいいですね。
「ちらしずし」「赤飯」「おから」「お芋の天ぷら」「茶碗蒸し」「煮物」「味噌汁」「漬物」「肉無しカレー」などが上がりましたが、「蒸かしまんじゅう」「かしわもち」というものもありました。


『おふくろさん』

川内康範作詞 猪俣公章作曲 森進一歌 昭和46年

「おふくろ」は少し大きくなってから男性が呼ぶことが多いでしょうか。
森進一のものまねをするとたいへんウケますよ。
似てなくてもいいんです。


『肩たたき』

西条八十作詞 中山晋平作曲 大正12年

温まったところで、「たんとん たんとん たんとんとん」のところで手遊びを入れましょう。
右手を拳にして左肩を2回、左手で2回(たんとん たんとん)、右手で左肩を1回、左手で1回(たんとん)、最後は手をパチンと鳴らします。(とん)
笑顔が出ますよ。


『やさしいお母さま』

稲穂雅巳作詞 海沼実作曲 昭和15年

美しい歌詞を読むと心が洗われるようです。
涙を流して歌われる方もいます。
母の愛と子どもの愛、どりらもよくわかりますね。


『こんにちは赤ちゃん』

永六輔作詞 中村八大作曲 梓みちよ歌 昭和39年

歌詞にママが出てきます。
意外にみなさん、よく歌えますし、お好きなようでした。
ただ、中間部のメロディが馴染みないと思われますので、そこは一度聞いてもらってから歌うのがいいと思います。


『小鳥の歌』

与田準一作詞 芥川也寸志作曲 昭和30年

実はこの歌、すっかり忘れていたんですが、人から「こんな歌あったね」と言われ、思い出したのです。
その時の私の気持ちは、とても懐かしくて、嬉しくなりました。
参加者の皆さんもきっと同じ気持ちになると思います。
忘れていた歌を思い出すことは、情動的にも生理的にも効果があると思います。
ベルを使って「ピピピピピ チチチチチ ピチクリピー」のところを旋律奏しうてみましょう。

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。

参考

母の歌はこんなにたくさんあります。
まだありそうですね。
ご存知でしたら教えてください。
『おかあさん』『おかあさん(森昌子)』『おふくろさん』『母さんの歌』『肩たたき』『岸壁の母』『北国の春』『小鳥の歌』『こんにちは赤ちゃん』『ぞうさん』『東京だよおっ母さん』『通りゃんせ』『ないしょ話』『七つの子』『花街の母』『みかんの花咲く丘』『やさしいお母さま』


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