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捨てたい、けど捨てられない―機能不全家族で育って

第24回


父は私が小学生の時からずっと、「学校の勉強は学校でしてこい。家では宿題だけやればいい。」と言い続けていました。私もそれに従い、家で宿題以外の勉強をしたことがありませんでした。小学生の間はそれほど苦労しませんでしたが、中学生になってからはそういう訳にもいかず、勉強が分からなくて困ることが多かったです。一番苦手だった数学は、高校生だった従兄に分からないところを教えてもらいに行っていました。
定期テストも最初は全く勉強せずに臨んでいましたが、だんだんと点数が取れなくなってきて、せめてテスト前夜だけでもと思って家で勉強していたら、父に「そんなに遅くまで起きて勉強する必要はない。」と言われたことを今も覚えています。
両親は『女に学問は不要』と思っていたので、私の成績が良かろうが悪かろうがどうでもいいという感じでした。なので私がテストでどんなに良い点を取っても、褒めてくれたことは一度もありませんでした。一方で父は、中学生になった弟が一度良い点数を取った際には、まるで自分のことのように喜んでいました。女には学問が不要だと本気で思っているのだなと実感した出来事でした。(2023.4)

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