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捨てたい、けど捨てられない―機能不全家族で育って

第14回

私が小学4年生の時、もう一人の弟が生まれました。私とは10歳違いです。年の離れた弟ができてうれしかった反面、なぜ4人家族でも生活が厳しいのに子どもを増やすのかと、子どもながらに疑問を感じていました。実のところ、父方の祖母にも母方の祖母にも反対されていたそうです。

しかし生まれたら生まれたで赤ちゃんはかわいいものです。私も嬉しくてたまりませんでした。生まれた日の夕方、父と弟と3人で病院に赤ちゃんを見に行ったことは、今もよく覚えています。

もう一つ、弟が生まれた時の思い出があります。母が病院にいる間、夕飯に父とハンバーグを作ろうと奮闘したのですが、焼いたら崩れてしまったので翌日入院中の母に尋ねてみたら、「卵入れた?」と聞かれました。父と二人で「入れてないわー」となり、母は笑っていました。でも母から料理を教わったことはそれまでもその先もなかったので、それは仕方のないことだったのだと今は思います。(緑:2022.6)

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