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捨てたい、けど捨てられない―機能不全家族で育って

第22回

私は小学校入学後、肌の浅黒いことを毎日のようにからかわれていました。同級生に差別的なあだ名を付けられて馬鹿にされていましたが、先生も友人も見て見ぬふりでした。家では母も私に対して頻繁に「色黒」と言い、弟までもが面白がってからかってきました。数えるほどしか会ったことのない伯母(父のすぐ上の兄の奥さん)に「あんたを初めて見た時、難民の子かと思ったわ」と言われたこともありました。
学校でからかわれるのは仕方がないと諦めていましたが、母に貶(けな)されるのは悔しくもあり、悲しくもありました。でも、弱いところを見せてしまうとますます母から貶されるので、落ち込んではいられませんでした。
自分ではどうしようもない見た目をからかわれても、私の気持ちに寄り添ってくれる人などいない…。このような経験から私は「自分のことは自分で解決するしかない」と強く思うようになったのかもしれません。
(2023.2)

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