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「助監督」の仕事は大変‼️

収録現場の中でもいろんな部署と仕事をする事が多い「演出部」、すなわち助監督。彼らの一日はセットを拭く事から始まる。釘一本セットに落ちていれば、俳優さんのケガにつながりかねない。それを防ぐ為に、「演出部」は隅から隅まで掃除するのだ。リハーサルが終わって、各部署が準備に入れば、カメラや照明さんの為に、俳優さんの代わりに立ち位置に入り、準備の手助けをする。川や海のロケで飛び込むシーン。リハーサルで飛び込むのは「演出部」。自ら飛び込んで、俳優さんに危険が無いか調べる。

助監督(イメージ)
助監督(イメージ)



昼ごはんも俳優さんに弁当が配られているかどうか確かめる。弁当をいちばん遅く食べ始め、いちばん早く食べ終わって、午後の収録の準備をする。

チーフ助監督は台本が上がって来たら、スタジオやロケの収録スケジュールを手書きする。ミスがあっては困るので、書き上がったスケジュールはサード助監督が確認。問題無ければ、俳優さんの事務所、スタッフが所属している会社、スタジオの管理部、 宣伝部にFAXされ、現場のキャスト・スタッフに配られる。今は、Excelとメールができて、この作業もかなり効率よくなったと思う。

監督(イメージ)
監督(イメージ)



収録で、現場に立ち続けた「演出部」が疲労困憊の状態で「監督の台本」から「明日、収録のシーンのカット割り」を写す。この作業をする事で、美術さんに手配しておかなければいけないもの、技術さんにお願いすべき機材が分かり、とても収録がスムーズにいくのだ。しかも自分自身の勉強にもなる。

助監督(イメージ)



僕も朝ドラ1本、8ヶ月だけ助監督をやったが、収録現場に一日中拘束される生活には向かなかった。それゆえプロデューサー補→プロデューサーの道を選んだ。

黒澤明監督
木下惠介監督
読売テレビ・鶴橋康夫ディレクター
「北の国から」を撮った
フジテレビ・杉田成道ディレクター
「男女7人夏物語」を撮った
TBS・生野慈朗ディレクター



名助監督は名監督にならない事が多い、という言葉を聞いた事がある。いろんな部署に配慮して現場を上手く進めていく名助監督。それに対して、監督はどこかで「自分の我」を通さなければならない時がある。それが無ければ、キャスト・スタッフは付いてこない。監督はどこか「孤独」である。そんな監督をいちばん支えているのが「演出部」なのである。

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