ADHDと診断されて
2022年夏、ある出来事をキッカケにメンタルクリニックを受診した。数回の受診とテストの結果、ADHDと診断された。35歳だった。
今まで自分で違和感を感じていた部分、どうして出来ないのかイライラしていた部分、細かいことにも気が付ける広い視野、それら全てがADHDによるものだったのではないかと考えるようになった。
自分自身、生きることがとても楽になった。
努力をすればできるようになるのかもしれないが、みんなが努力せずに成し遂げていることを同じようにこなすことに無理があると気付くことができた。
そして、私には気付く些細な出来事を周りが気付いていないことへの疑問も解決することができた。
私個人としては診断を受けられてとても救われた部分が大きかった。しかし、カミングアウトした時の周りからの「みんなあることだよ」「全然できてるじゃん」「あなたが発達障害だったら、Bさんは?」「私だってそういうことあるよ」「大丈夫だよー」などという励ましの言葉が苦しくて辛くてたまらなかった。
なぜなら、社会人になってから私はミスをしないようにかなりの努力をしてきたから。自宅でも職場でも、試行錯誤しながら生活をして来た。だからこそ、周りからは普通に見えていたんだと思う。
ぜひ、その優しさが無意識に相手を傷つけていると知ってもらいたい。カミングアウトをすることはとても勇気がいることで、信頼しているからこそ話すというケースが多いように思う。だからこそ、本人の話を聞いて、素直に受け入れてもらえたら私は嬉しい。