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孤独と最近の読書

kindleを導入してからというものの、漫画、小説と間違いなく読書量が増えた。
最近は『訂正する力』東浩紀、『蟹工船』小林多喜二、『生きている兵隊』石川達三などを読んだ。それぞれに感想を書きたいが、かなりボリュームがあり、いいたいことも多様になってくるので、それはまた別の機会に譲ろうと思う。

それにしても、読書をしても、そこで得られたものが日常生活で生きるとは到底思えない。職場に本好きなどいないし、そもそも若い世代は本なんて読まない。SNSやYOUTUBE、NETFLIX・・・・。みんなそういう話ばかりで置いてけぼりを喰らってしまうこともある。本好きは孤独である。
最近はその上人間関係に苦しんで、孤独を感じることが増えている。
あるいは肌寒くなってきた季節のせいかもしれない。
偶然だとおもうのだが、孤独について上の著者のうち二人が似たような発言をしていたのでメモを取っておく。

 ぼくは、人間と人間は最終的にわかりあえないものだと思っています。親は子を理解できないし、子も親を理解できないし、夫婦もわかりあえないし、友人もわかりあえない。人間は結局のところだれのことも理解できず、だれにも理解されずに孤独に死ぬしかない。できるのは「理解の訂正」だけ。「じつはこういうひとだったのか」という気づきを連鎖させることだけ。それがぼくの世界観です。

『訂正する力』東浩紀

人間はだれしも他人から完全に理解されるということはあり得ないだろう。誤解されたまま生き、誤解されたまま死んでいく。結局孤独なのだ。私ひとりの私なのだ。

『私ひとりの私』石川達三

皆孤独を抱えて生きている。
それを本当の意味で分かち合うなどできない。
どうしようもないから、皆とりあえずわかり合ったポーズを取って生きている。

まあそれでいいのではないか。二人の大家の発言は、青二才な自分の脳内にすうっと入っていった。

諦めやニヒリズムを抱えながらも、それでも前向きに生きていくそんな強い人間になりたいと思う。

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