見出し画像

【日記#004】小さく生きる

2024-02-24

自宅から車で1時間30分ほど行った町に宿をとり、1泊してきた。

わたしのいま従事している仕事は、「何かあれば呼び出され仕事が始まる」スタイルのもので、そう簡単に町から出ることができない。
(労働環境としてどうなのか、それ、とも思ったりするけれど、警察官や消防士の方々だってそうだし、割と働き者の営業職の皆様だって、休日も深夜も関係ないのかもしれない)

都会で同じ仕事をしていればまぁ、順番に休みをとってカバーしあうこともできるのだけれど、地方都市は慢性的な人手不足で、結局自分でなんとかするしかない。かなしいものである。

そんなわけで、いつもは休みですら実質的に行動範囲を制限されているのだけれど、もともと目的地も決めずふらふらと旅をするのが好きな自分としては、そろそろ我慢の限界。
上司に町を離れる旨を告げ、(いろいろ言われて、結局方々への根回しが必要になったが)冒頭に書いた通り、1泊の現実逃避旅をしてきた。

のだが、全然楽しくなかった。

知らない町に着いても、周囲を散策する気が起きず、地元の人との交流なんてものにも胸躍らず、誰とも会話せず早々と就寝し、朝一番で帰ってきてしまった。

思うに、疲れているのだと思う。
不規則を楽しむ余裕とか、町をぶらぶらと歩く体力がすっかりなくなっている。
旅先でそれに気づくなんて滑稽だな、と思った。

そもそも、そういった体力を養うのが旅なのだと思っていた。
でも、実際はどうやら逆のようで、体力あってこそ旅を楽しめるのだと痛感した。

そんなわけで、すっかり非日常の刺激だとか予測不可能な行動への興味を失ってしまったので、

しばらくは「小さく生きる」ことにした。

具体的には、
●休日は外出しない。
 自宅から徒歩の範囲で済ます。
●とにかく本を読む。そして文字を書く。

何かを楽しむ余裕がないというのは、単純にそれを受け入れるだけの体力がいまは足りていないのだと割り切って、行動範囲を狭めることにした。
一方で、足を動かすことなくそうした刺激を受け取るのに、読書ほど適したものはない。
だから、足で稼ぐ歩数を頭で稼ぐ文字数に置き換えて、しばらくは家の中で縮こまって、本を貪ろうと思った、3連休の中日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?