ネガとの別離
ためこんでいた現像済みのネガフィルムを捨てることにしました。
以前から、私の部屋のいたるところには、現像済みのフィルムが散らかっていました。
撮影したフィルムはたいてい、スキャンしたデータと一緒に現像から返ってきます。
私はそのデータをパソコンにコピーして、インスタにアップしたり被写体となった方にデータを送ったりしているわけです。
が、肝心のハードの方(つまりネガ)については、放置一辺倒だったんです。
きょう、一念発起して散らばっていたフィルムたちを1か所に集めてみました。
すべて足してみれば、フィルム126本分のネガ(+34枚のインデックスプリント)。
さかのぼれる一番古いものは、2013年に撮影・現像したものでした。
これだけの量を部屋のあちこちにためこみつつ、なんやかんや5回の引っ越しを繰り返しながら増殖させてきたのです。
でも、実はですね。
このフィルムから紙焼きをしたこと、1度たりともないんです。
基本的に人に見せたり渡したりはデータのほうを使うし、プリントする必要があるときも、データをコンビニで印刷することがほとんど。
フィルムからカットを指定して焼いたという実績が、まったくなかったのです。
10年間フィルムカメラで撮ってきて、現像済みのフィルムを有効活用した回数=0回。
これはもう、今後も生かされることはないだろうと判断しました。
(なんらかの間違いがあって私がもんのすごい著名な写真家とかになってしまった場合、初期作品の喪失は人類にとっての多大な損害となるかもしれません。が、そんなことは絶対にない)
もちろん、データの方はバックアップもとって保存してありますし、カメラとフィルムの組み合わせ、そして現像に出した店までメモを残してあります。
ネガ自体はなくとも、フィルムカメラでかけがえのない光景を切り取った記憶は、色褪せることはないでしょう。
というわけで、バイバイネガフィルム。
(とはいっても人の顔もうつっているフィルムを燃えるごみで出すわけにもいかず、処分方法を検討してから手放すつもりです)
さて、ためこんでいたものは捨てましたが、これからもフィルムカメラのでの撮影はぼちぼち続けていくつもりです。
1コマ1コマの重みを感じながらシャッターを切って、タイムカプセルのように現像から上がって写真を見るワクワクは、これからも味わいたいものですから。
2023.3.5
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