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スマートラウンドは次のステージへ 執行役員COOの募集を開始しました!

こんにちは。スマートラウンド代表の砂川です。
弊社は5月30日に設立5周年を迎えることができました。これまでいろいろな形で支援してくださった方々、メンバーとしてがんばってくれた方々に改めて御礼を申し上げます。ぜひそうした方々に「スマートラウンドを応援して良かった」と思っていただけるよう、引き続き精進してまいります。

今日は改めてこの5年間を振り返りつつ、組織体制の変更と執行役員COOの募集についてご報告をさせていただきます。

これまでの振り返り

僕はHBS同期の山中礼二さんから誘ってもらった縁で、2014年頃少しだけグロービス大学院で、ベンチャーマネジメントというクラスを教えていたことがあります。そのクラスの中で取り上げるトピックのひとつに「スタートアップの成長痛」というものがありました。

スタートアップの成長痛とは簡単にいうと、事業の変化のスピードに組織がついていけないことが原因でいろんな問題が起こる、というものです。今回は、このスタートアップの成長痛のチャート(自分なりに少し修正してます)に沿って、スマートラウンドの5年を簡単に振り返っていきたいと思います。

1.仮説構築→製品開発→売れない→仮説構築→製品開発

売れなさすぎて本当に大丈夫なのか疑心暗鬼になる創業フェーズです。この時期は、創業者が夢を語りながらイテレーションサイクルを早め、みんなが息切れする前に仮説を証明していく必要があります。
メンバーの夢は前進がないと2年くらいで消費期限を迎えるので急がなくてはなりません。

スマートラウンドも、創業の2018年から1年半ほどここで苦しみました。参考になるサービスもない完全ゼロからの出発で本当に大変でした。最初はスタートアップ向けに投資家とのマッチングサービスをリリースしましたが、これは上手くいきませんでした。むしろsmartroundを使えばVCから資金調達できるのではないか、という期待を多くのスタートアップに持たせてしまい、申し訳なかったです。

2.初期ユーザー獲得→必要な人員がいない→リソース調達

ユーザーを獲得できると、会社ごっこがビジネスに変貌しはじめます。特にニーズが大きいと、潮の流れに体をもっていかれるような、急激な変化を感じるかもしれません。シードファイナンスをして、人を雇い、どうにか目先のチャンスをものにしなければなりません。

何度かピボットを繰り返した結果、2020年頃からスタートアップ側では資本政策と株主総会のサービスが、投資家側では投資管理のサービスが、それぞれアーリーアダプターに認められ、利用者が増えていきました。

ただ実際にサービスが使われるようになると、プロダクトが未熟なこともあって顧客サポート業務が急増し、業務委託を増やしてどうにか対応するという状態でした。一方で、営業はトップセールスから抜け出せず、個人的にプロダクト設計、ファイナンス、事業開発間の優先順位付けで苦しみました。

3.売上が拡大→業務がカオス化→仕組み化・ルール化

やみくもに人を増やして顧客対応すると、売上は拡大しますが、その代わり業務がカオスになります。契約条件、サポート範囲、不具合対応などが個別対応になってしまいます。そうするとユニットエコノミクスが成立しても、費用逓増してしまいスケールできなくなります。
ここで必要となるのはプロダクトの改善と業務の仕組み化・ルール化です。

スマートラウンドでも、2021年頃からキーメンバーが相次いで入社してくれたおかげで、プロダクト開発を加速させ、同時に売上も伸ばすことができました。ところが、プロダクトを進化させると予想外のところに影響が出たり、思わぬ落とし穴にはまったりして、火消し作業に追われる状態になってしまいました。

そこで、みんなでスケールさせることを意識した開発手法や、業務プロセスの整理を始めました。暗黙知の形式知化を進め、デザイン・システムを構築し、オンボーディングを標準化し、承認フローを短縮し、会議をリファクタし、と考えられる仕組み化を次々に進めてきました。

4.営業利益率が改善→重複やミスマッチが発生→役割や組織体系の整理

プロセスやルールが整備されると個々のメンバーの社外への対応能力が上がります。例えるなら、職人が手作りしていた車を、ベルトコンベアを使って大量生産するようなイメージです。ところが今度は組織がきしみ始めます。
トップの目が届かなくなり始めるのもこのころでしょう。そこで役割や組織体系の整理が必要となるのです。各部門の業務範囲を明確化し、その責任者を決め、権限委譲して、レポーティングラインを明確化し、スケールできる組織に作り変えるのです。

スマートラウンドは、今まさにここにいます。ありがたいことにご紹介などで、お客様の方から引き合いをいただけるようになり、業務も標準化してきたので、この1年で営業効率が飛躍的に向上してきました。

ところが今度は、これまで自然増殖してきた組織そのものが、事業拡大を阻むリスク要因となってしまいました。人数的に偏った組織体系、戦略的とは言い切れない人員配置、チーム間で優先順位が異なる重複業務と、その時々では最適な判断をしていたつもりが、俯瞰的にみると最適化されているとは言い難い状況でした。

そこで、5周年を一区切りとして、今後の事業拡大をよりスムーズに行えるように組織を一新することにしたのです。最大の変更点は、現在展開している「smartround」というSaaS事業の拡大を担う専門部隊として、事業開発チームを新たにゼロから作り直したことです。

事業開発にはこれまで、砂川、冨田、加納、そして経営企画担当、カスタマーサクセス、プロダクトマネジャーまでもが参加して業務を分担していました。その結果、各メンバーがいろいろな業務に時間を取られ、事業開発の業務を最優先で進めることができませんでした。新しい事業開発チームを作ることで、この問題が一気に解決すると考えています。

マネジメントチームの考え方

組織に変更を加える時には、当然ながらマネジメントも同時に見直さなければなりません。僕はもともとアメリカのベンチャーキャピタルで働いていたためか「事業を成功に導く上で最も重要なことは最適なマネジメントチームを組成することだ」という考えを人一倍強く持っています。

したがって今回も、最適なマネジメントチームを組成することを意識しつつ組織変更を行いました。とはいえ、有能な経営者をただ招聘して並べればいいというわけではありません。

ここではスマートラウンドがどのようにマネジメントチームを作ってきたのか、これからどうするのか、についてご説明したいと思います。

スタートアップの創業者は、創業当初は基本的にオールラウンダーでなければいけないと僕は考えています。特に事業が立ち上がっていない時は、コストを抑える意味でも複数の役割を同時こなすことはとても重要です(それほど実務はないですし)。

その後いつ誰を招聘するかは、その時に何に最も注力すべきかによります。創業者は何でもやりますが、決して専門家ではありません(不可能なことはどうやってもできません)。そこで「いまここが勝負だ」という領域には、多少背伸びしてでも最高の人材を獲得しなければなりません。そこで妥協してしまうとむしろ将来の負債になってしまうからです。

実際にスマートラウンドではどうだったのか。エンジニアではない僕には、創業時からパートナーとなる最高のCTOがどうしても必要でした。そこに奇跡のように小山が現れたのです。彼なくしては起業してなかったと言えるくらい重要な出会いでした。詳しくは小山CTOをフィーチャーした初期の記事を見てください(2ページ目に僕のコメントがあります)。

サービスを開始時はGo To Marketが鬼門でした。人付き合いがそれほど得意ではない僕は、スタートアップ業界へスマートラウンドを広くアピールし市場を切り開いてくれる最高のCOOが必要でした。それが冨田だったのです。なぜ冨田だったのかにご興味がある人は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

シリーズAの準備に入った時はプロダクトの責任者が必要でした。プロダクト開発をしながら、並行してファイナンスの準備をしたり、経営戦略を策定することはもはや不可能になっていたのです。もともと加納は2020年に副業で弊社に関わってくれていて、その時からずっとCPOとして迎えたいと言い続けていたのですが、それが2年越しにようやく実現したのです。

そして今回の組織変更です。会社を次のステージに進めるために冨田に取締役チーフエバンジェリストとなってもらい、より広い視野でスタートアップに対する弊社の支援のあり方を考えてもらうことにしました。
僕がこれまでGo To Marketやプロダクトを切り出してきたように、肥大化した冨田の役割を分割し、彼女には最も得意とする分野にそのリソースを集中してもらうことにしたのです。

そして同時に、当社では新しい事業開発チームの責任者として執行役員COOを採用することにしました。このCOOは、いよいよ基礎が整ってきたSaaS事業をこれから急拡大させる重要な任務を担ってもらいたいと考えています。

スマートラウンドとCOOの役割について

僕はこの20年間、スタートアップ業界に身をおいて、投資家と起業家、両方の経験をしてきました。そしてその経験から、スタートアップの成長を阻害する大きな原因は、スタートアップと投資家の間のコミュニケーションエラーや情報の非対称性にある、と考えるようになったのです。

smartroundは、このスタートアップと投資家の課題を両方同時に解決する日本で唯一のプラットフォームとして、スタートアップ4000社以上、投資家60社以上にご利用いただいております。多くの方にご利用いただくことで、ネットワーク効果が発揮され、日々普及が加速しているのを実感しています。

また、弊社ほど多くのフィードバックを貰える会社もないと思います。ユーザーフィードバックはSaaSにとっては宝です。得られた知見をサービスに反映することで、後発のサービスが生まれても差が開く一方となるからです。

ネットワーク効果とフィードバックループと爆速の開発によって、smartroundの基礎はしっかりと完成したと考えています。これからは、それをどう拡大していくのか、どう社会基盤にしていくのかが問われています。

新しい執行役員COOには「あのCOOが加わってからスマートラウンドは明確に次のステージに進んだよね」と言っていただけるようなインパクトを残してほしいと考えています。

私たちが目指す究極の未来は、日本発のユニコーンを全てsmartroundから誕生させること。国内唯一のユニークな立ち位置にいる私たちなら、決して夢ではないと確信しています。ご応募お待ちしています。

すぐにでも話したい、という方はぜひこちらのGoogleフォームからご連絡ください。
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