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顔認証付きカードリーダーとは?

オンライン資格確認で使われる顔認証付きカードリーダー

こんにちわ、プラネットワークス株式会社の医療システム担当です。

前回までの解説記事でちらっと登場してきたオンライン資格確認の認証に必要な「顔認証付きカードリーダー」についてザックリ解説していきます。

これは皆さま、もう病院や薬局でご覧になったことがあろうかと思います。受付のカードリーダーにマイナンバーカードを掲示して、カードリーダーのカメラで顔認証ができるようになった機械ですね。

どうやって顔認証しているのかというと、機械のカメラで撮影した顔とマイナンバーカードのICチップ内の顔写真を比較して、認証をしています。

顔認証付きカードリーダーの概要

厚生労働省が顔認証付きカードリーダーのセミナー動画を公開していますので、こちらも併せてご確認ください。

動画ではだいたいこんな事を言っていると、思います(意訳)

  • マイナンバーカードを使って顔認証付きカードリーダーで受付を行うという新しい仕組みで本人確認を行う事が出来ます。

  • この顔認証による本人確認を行っていただく事で、マイナンバーカードの4件の暗証番号を忘れていても確認ができます。

  • マイナンバーカードを保険証として使用するためには、紐づけを行う必要がありますが、その初回登録もこの顔認証付きカードリーダーで行うことができます。

  • 顔認証による患者を誤って認識しないように認識基準を数値化して、仕様としております。高齢者なども使いやすいように画面サイズも考えて仕様化しています。

この動画は、2020年10月14日(水)に開催したWebセミナーの録画ですので、申込などの手続きは、現在は異なっていることに注意が必要ですね。
顔認証付きカードリーダーは、USBケーブルで専用のパソコンである資格確認端末につなぎ、資格確認端末でソフトウェアの制御をします。

顔認証付きカードリーダーは5種類

オンライン資格確認で利用できる顔認証付きカードリーダーは現時点(24/06/20)で5種類となっております。

  • 富士通Japan 株式会社 Caora

  • パナソニック コネクト株式会社 顔認証付きカードリーダー

  • 株式会社 アルメックス Sma-paマイナタッチ

  • キヤノンマーケティングジャパン株式会社 Hi-CARA

  • アトラス情報サービス株式会社 EXC-9000

それでは各メーカーが出している製品について、次項より紹介していきます。

富士通Japan 株式会社 Caora

富士通Japan株式会社が販売しているCaoraの特徴はサイズがコンパクトになっていて、1台の専用パソコン(オンライン資格確認端末)に対して4台のCaoraを使うことができます。

Caoraは、富士通Japan 株式会社が販売していますが、製品開発メーカーは株式会社PFUです。発売当時、株式会社PFUは富士通グループに所属していますが、2022年4月にリコー株式会社によって買収され、リコーグループの一員となりました。
もしかしたら、そのうちに販売会社も変更されるかも知れませんね。

パナソニック コネクト株式会社 顔認証付きカードリーダー

パナソニック コネクト株式会社が販売している顔認証付きカードリーダーとなります。画面が大きめで、空港でも採用される高い認識率を持つ顔認証カメラを使用しているとの事です。
1台のカードリーダーに対して、1台の専用パソコン(オンライン資格確認端末)が必要です。

https://connect.panasonic.com/jp-ja/products-services/facial-recognition/onlineinfo

弊社では、専用パソコンのオンライン資格確認端末の設置において、顔認証付きカードリーダーの設定作業を行っていますが、現場の実感としては最も使われている顔認証付きカードリーダーという認識です。

欠点としては、パソコンから見て、この顔認証付きカードリーダーは外付けのディスプレイ(拡張ディスプレイ)として認識します。そのため、現場でよく使われているCPU切り替え機を使うことはメーカーの動作保証外です。
(ディスプレイ関係で何か差しなおしたり、設定を変えたりすると、、、、、、画面がひっくり返ったりします、、、、)

株式会社 アルメックス Sma-paマイナタッチ

株式会社 アルメックスが販売している顔認証付きカードリーダーですね。
大きな特徴が横長でがっしりした作りとなっており、公費読み取り機能を持つことですね。1台の専用パソコン(オンライン資格確認端末)で複数のカードリーダーを管理する事が可能です。

専用パソコンのオンライン資格確認端末とカードリーダーはUSBケーブルで接続されるのですが、このカードリーダーは2本必要です。パソコン側の空きUSBポートを気にしないといけないポイントです。
また、18ヶ月以降は有償保守(¥2500/月)になるというのも大きなポイントですね、保守費用が取るので、機能アップデートが期待できますが他メーカーに比べてコスト面での負担が大きいですね。

あと最後にサポートの際、有人オペレーターへの電話連絡が非常に大変です。お客様より連絡が取れないので代わりに弊社で連絡を取ってほしいと言われるほど、大変です。サポートサイトの作りは各メーカーの中でナンバーワンだと個人的に感じているだけに、ちょっと残念なところです。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社 Hi-CARA

キヤノンマーケティングジャパン株式会社が販売している顔認証付きカードリーダーですね。コンパクトな顔認証カードリーダーです。ハンディタイプになるというのが大きな特徴です。

現場で見ると、ハンディタイプなので、使いやすくクリニックなどに最もあっているんじゃないかなぁと感じます。

販売がキャノンであるため、キャノンが開発していると思っていたのですが、開発は株式会社レスターキャステックという会社のようです。

アトラス情報サービス株式会社 EXC-9000

アトラス情報サービス株式会社が販売している顔認証付きカードリーダーですね。10インチと大きいディスプレイで多言語(英語・韓国語・中国語)に対応した最後発の顔認証カードリーダーです。

最後発という事もあり、弊社では現場で見たことがありません><
現場で見たことがないこともあって、使い勝手についてはコメントできませんが、基本スペックは高そうな感じがしますね。あとは、サポートの対応力がどうなのかが気になるところ。

まとめ

オンライン資格確認で使用できる顔認証付きカードリーダーについて、各社の特徴がをザックリ解説しました。

厳格に厚生労働省によって仕様策定されていることもあって、メーカーが限られており、5社しかありません。
オンライン資格確認システムが稼働当初は厚生労働省より無償供与された事により、ほとんどの医療機関の受付に見かけます。
しかしながら、新規開業の医院・薬局は、顔認証付きカードリーダーの購入には補助金等がない関係上、どれを購入すればよいのか・・価格とご相談というところですね。

個人的な考えでは、小さいクリニックなどでは、Hi-CARAが一番使いやすそうでしたね。

About the Author

プラネットワークス株式会社
 1998年設立。翻訳サービスから始まり、2004年にジャパンエイドPC救急隊事業によりITオンサイト事業に参画する。医療事業は、レセプトのオンライン請求システムの稼働時にITオンサイトサービス提供より参画。

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