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66%がオンライン入試に肯定的。不正の懸念を払拭できれば95%にも。

オンライン試験システムのスマート入試スマートエビデンスを提供している株式会社サーティファイです。

新型コロナウイルス感染症の流行とDXの加速により「入試は会場で受験するもの」という常識が崩れつつあります。オンライン入試が新たな受験方法として始まりました。そこで今回は、受験生の保護者世代を対象に「オンライン入試」について意識調査を実施しました。

【調査の背景】

昨年度の大学入試では新型コロナウイルスの感染拡大を受け、地方入試を中止する都市部の大学や、東京会場を中止する地方の大学が多く見られました。
また、個別入試そのものを取り止める大学も相次ぎ、大学入試のあり方について多くの課題を残しました。
そこでサーティファイでは受験生本人が志望校を決定する上で、最も意見を参考にする「保護者」が入試のオンライン化に対してどのように考えているか調査を実施いたしました。

Q1.「オンライン入試」でお子さまが受験することについてどう思いますか。

※「オンライン入試」とは、筆記試験や面接試験をパソコンなどのWeb端末を使い受験専用のアプリケーションやZoom等を起動し受験できる入試形態です。

図9

「オンライン入試でお子さまが受験することについてどう思いますか。」に対し「とても良いと思う(16%)」「まあ良いと思う(50%)」の合計66%がオンライン入試に肯定的、「あまり良いとは思わない(27%)」「良いとは思わない(7%)」の合計34%がオンライン入試に対して否定的な回答でした。

ここで注目すべき点は、「まあ良いと思う(50%)」が「とても良いと思う(16%)」に比べ、3倍以上という点です。肯定的と感じている人の中でも、なんらかの不安材料があるため、このような結果になっていると考えられます。こちらを踏まえ、「とても良いと思う(16%)」「まあ良いと思う(50%)」という方、「あまり良いとは思わない(27%)」「良いとは思わない(7%)」という方、それぞれに更に詳しくアンケートを行いました。

Q2.オンライン入試に対して「とても良いと思う」「まあ良いと思う」と感じている理由を教えてください。

図13

『オンライン入試に対して「とても良いと思う」「まあ良いと思う」と感じている理由を教えてください。』に対し、「感染リスクが抑えられる(74%)」「交通費がかからない(70%)」「遠方でも受験しやすい(場所を問わない)(69%)」「緊張しにくい(25%)」「その他(1%)」と回答しています。その他の理由については、「障害者や発達障害、グレーの人も受験できるから。」という意見もありました。

このアンケートから、メリットとして「感染リスクが抑えられる」「交通費がかからない」「遠方でも行きやすい」と感じている方が多くいます。

「感染リスクが抑えられる」といった理由には、受験生の体調面を心配する保護者の気持ちが含まれています。また、「交通費がかからない」「遠方でも行きやすい」といった意見も多く、こうした背景には、地方から首都圏の大学へ進学を希望している学生の旅費交通費が高額であり、そういった理由で受験できる大学数も限られてしまっているという現実もあります。そういった面でもオンライン入試は、首都圏と地方の受験生の格差をなくす一助となりえると感じます。

Q3.オンライン入試に対して「良くない」「 あまり良くない」と感じている理由を教えてください。

図12

『オンライン入試に対して「良くない」「 あまり良くない」と感じている理由を教えてください。』に対し、「不正ができそう(86.67%)」「受験可能な静かな個室環境がない(28.89%)」「設定に手間がかかりそう(27.41%)」「通信環境がない(Wi-Fiが用意できない)(11.85%)」「その他(7.41%)」と回答しています。
その他の理由については、「公平性がなさそう」「集中力がかける」という意見もありました。

このアンケートの注目すべき点は86%もの受験生の保護者世代が「不正」を不安材料として挙げているという点です。昨今は替え玉受験やカンニングがニュースの話題に上がることも多く、オンライン試験はまだまだ広がり始めたばかりであるからこそ、このような不正が成立してしまう未熟な試験システム環境で行われていることが、本質的な課題と言えます。

不正に関しての詳しい記事はこちらもご覧ください。

【考察】

今回の調査結果から、66%の保護者が”オンライン入試を実施している大学を受験することへ肯定的である”と回答しています。オンライン入試のメリットはもちろん大きいですし、感染症予防や交通費がかからない、遠方でも容易に受験できるという点から、「入試のニューノーマル」として定着していくことが予想されます。

一方で、オンライン入試に否定的な保護者のうち"不正"を懸念している方は87%に昇ります。こういった懸念点が払拭されると最大で95%がオンライン入試に関して肯定的となる可能性があり、オンライン入試の導入により志願者が増える、あるいはオンライン入試を導入していないと志願者が減る、と解釈もできます。

各サービス提供者からは、PCのカメラによるAI監視付きのオンライン試験サービスも開始されています。ただ、PCのカメラだけでは本人認証はできても、手元やPC周辺が確認できないため不正の可能性を拭い切れていないです。こうした不正対策には、PCのカメラに加えてスマートフォンのカメラを利用してPCカメラの死角をカバーする、音声をAIにより解析し、試験中の不正や禁止行為を見逃さないなどの対策が早急に求められています。

調査についてはこちらでプレスリリースとしても配信しています。

株式会社サーティファイのオンライン試験システムのスマート入試スマートエビデンスは、不正リスクなく、従来の会場集合型試験よりもメリットのある環境が実現できます。

同じようなサービスもございますが、不正リスクに対して、精度が高いものを提供できています。PCカメラに加えて、スマートフォンをサブカメラとして利用することで不正への抑止力と不正検出精度を高めたオンライン試験システムです。(特許出願中:特開2021-068432)

独自システムの提供により、今まで以上に一般化されつつあるオンライン試験にて不正がない環境の実現に貢献していきます。

今後もオンライン試験の動向などをnoteにまとめて発信して参りますので、フォローやハートを押していただけると励みになります。