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『SaaS業界レポート2021 速報版』制作の裏側を紹介します!

こんにちは! スマートキャンプ BOXILカンパニー所属の岸本です。

スマートキャンプが8月に公開した『SaaS業界レポート2021 速報版』で、総括ディレクターを務めさせていただきました。今回は、制作の裏話と、SaaS業界レポートに込めた思いをお話したいと思います。

▶レポートはこちらからダウンロードいただけます

SaaS業界レポートとは

まずはSaaS業界レポートについて紹介させてください。

SaaS業界レポートは、SaaS活用促進による労働生産性向上や、SaaSビジネスの発展を目的として、国内外のSaaS業界の概況についてまとめたレポートです。2017年から毎年発行しているもので、2021年で5年目を迎えました。累計ダウンロード数は1万3,000件を超えます。

SaaS市場規模の推移、SaaS業界の資金調達・IPO・M&A動向、SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」の資料請求動向、ビジネストレンド、サービスカオスマップなどのコンテンツを収録しており、おかげさまで、業界動向を俯瞰できる資料として好評いただいています。読んでくださっているみなさまありがとうございます!

『速報版』を出したワケ

例年秋に公開しているのですが、2021年は、今冬予定の『完全版』に先駆け『速報版』を発刊しました。SaaS業界レポート史上、初めての取り組みです。

背景には、DX(デジタルトランスフォーメーション)の緊急性が高まり、社会変容の速度も上昇しているため早期の情報提供が求められている、という理由があります。

経済産業省は、2018年に公開した『DXレポート*1』で、DXの遅れにより2025年以降最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性があることを指摘。“2025年の崖”と表現して警鐘を鳴らしました。そうはいってもDXはなかなか進まず、2020年以降、新型コロナウイルスの猛威により社会が一変します。

在宅勤務へ対応するにはSaaSの活用が欠かせません。ZoomをはじめとするWeb会議システムのほか、電子契約サービス労務管理システムといった押印を伴う業務をクラウド化するSaaSが注目され、多くの企業で導入されました。

社会にとっても、SaaS業界にとっても、激動の1年だったのです。2020年の状況は『SaaS業界レポート2020』(2020年11月発刊)でまとめています。

そんななか、2020年12月、DXレポートの続編にあたる『DXレポート2(中間とりまとめ)*2』が公開されました。DXレポートとコロナでDXが爆進したのかと思いきや、企業の対応状況は二極化しており、DXの緊急性が高まった、としています。

さらに、働き方や生活様式の変化から新しい領域のSaaSが次々と登場しています。「BOXIL SaaS」を利用いただいているユーザー様の状況を見ても、極力早く導入したい、テレワークへすみやかに対応したい、といった声が増えており、サービス選定に役立つ情報をよりスピーディーに提供する必要性を感じていました。

BOXIL Magazine」でもユーザー様の課題に寄り添った記事をたくさん掲載しているものの、より広い視点からのまとまった情報を掲載しているのが『SaaS業界レポート』。スマートキャンプのミッション「テクノロジーで社会の非効率を無くす」を鑑み、微力ながらコロナ禍で非効率に直面している方々のお力になれるよう、例年より早い発行を決めました。

参考)
※1 経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025 年の崖」の克服とDXの本格的な展開~(PDF)」(2018 年9 月)
※2 経済産業省「DXレポート2(中間とりまとめ)(PDF)」(2020 年12 月)

制作裏話

さて、SaaS業界レポートでは、昨年よりデザインツール「Figma」を使用しています。

Figma活用の詳細はスマートキャンプデザインブログでも紹介しています

速報版もFigmaで制作したのですが、ディレクターとして感じている主なメリットは次の3点です。

・バージョン管理が不要
・共同作業により時間を短縮できる
・修正指示やコメントを集約できる

バージョン管理が不要、これはSaaSを利用するメリットそのものですね。デザインソフトやスライド制作ソフトを使っていると、メールだろうがチャットだろうが“ファイルの送り合い”が発生して面倒だし、高確率で最新版を見失います。Figmaは一つのファイルを全員で見るので、常に最新版を共有でき、便利です。

そして共同作業ができ非デザイナーでも使いやすいので、作業効率が大幅に上がります。今回は3名のデザイナーが入り、時間を決めて一斉に作業しました。わたしも参加し、細かいテキスト修正を自分で行いつつリアルタイムにコミュニケーションを取りながら仕上げていきました。全員リモートでも、一つの画面をのぞきこみながら作るような一体感が得られます。

関係各所からの指示修正やフィードバックも、該当か所に「コメント」を入れてもらうかたちで集約しています。内容を全員が見られるうえ、履歴として残るため誰が、いつ、何を指摘したか、を後から確認できるのが大きなメリット。全社横断で関与者が多いプロジェクトでこそ、Figmaでの効率化を実感できると思います。

なんだかFigmaの宣伝みたいになっていますが回し者ではありません(笑)。Google SlidesやPowerPoint Onlineなどクラウドで共同作業できるサービスはほかにもあるので、ぜひ、チャレンジしてみてください。

『完全版』は今冬公開予定!

そんなこんなで8月3日公開した『SaaS業界レポート2021 速報版』。すでに2,000件近くダウンロードいただいています(2021年9月時点)。ベンダー様にも反響をいただいており、大変励みになります。


そして、冬に公開する『完全版』の制作がすでに始まっています。スペシャルインタビューなど、速報版にはないコンテンツをもりもり企画しています。ぜひ速報版を読み返しながらお待ちいただけると嬉しいです!

▶『速報版』ダウンロードはこちらから

また、SaaS表彰イベント「BOXIL SaaS AWARD 2021 Autumn」の結果を9月28日に公開しました。BOXIL会員からの評価や口コミなど、BOXIL SaaS上のデータを元に、“2021年上半期で最もユーザーに評価されたサービス”を選出しています。こちらもぜひご覧ください!



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