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共通テストリサーチE判定の医学部志望の方へ【逆転はないことから始める思考の組み立て】

過熱が止まらない医学部人気。
メディアは、人気に陰りなどと報じるところも時々ありますが、現場の感覚としては、過剰な人気は止まることはありません。

ただそんな過熱の一方で、現実としては、実際に医学部の合格が現実的になっている受験生は1割いるのかなというもの実感しています。

もちろん、勤務塾が医学部専門ではないですし、小規模塾なので、医学部志望者が押し寄せるというわけではないのですが、だからこそ、この割合がリアルかなと思っています。

そんな現実だと、寄り添う受験生層というのがあり、それが、「E判定から抜け出せない医学部志望の方」となります。あえて、「医学部受験生」とは書いていません。

今年は、偶然このような方がいなかったので、この点について書いてみます。

E判定から抜け出せない医学部志望者の現実は過酷です。

可能な限り、追跡調査をしていますが、浪人を経て医学部に合格したという話はほぼゼロです。

わずかにある事例であっても、「今はE判定連発だけど、浪人すれば伸びそうだ」という方にちらほら合格の事例があるだけです。現役でそのような萌芽がないと本当に厳しい。

誰しも、ある程度勉強すれば成績は伸びます。しかし、医学部に届くまで伸びるかどうかは、話が別であり、現実は、ほぼ不可能に近いというのがあまりにリアルな医学部入試です。

なので、共通テストリサーチでE判定だった受験生には、「医学部に以外の世界を考えるチャンス」としてとらえてほしいと思っています。

はっきり言えば、E判定から合格する事例は医学部ではぼぼありません。

わずかにありえるシナリオは、合格できる実力がある人が、体調不良などの何らかの理由で共通テストで数字が取れず、2次の割合の高い大学でひっくり返したくらいでしょう。

私が見た医学部合格された方の現実は、すべてが先行逃げ切りです。逆転は至難の業ですし、私は逆転はありえないという前提で対応しています。

だったら、これは医学部以外に目を向けるチャンスでもあるととられてもいいのではと思っています。

自分が医師にならないとすれば、何をやりたいか、何を学びたいかを考えるいい機会です。

なので、今年の受験は医学部以外を選択するというのはどうでしょうか。

もし医学部以外の学部学科に合格し、それでも医学部を諦めきれないなら、浪人すればいいだけです。

そこまで踏み切れないなら、前期は医学部を受け、後期は医学部以外にするという選択もありではと思います。

E判定から抜け出せない医学部志望の方は、視野が狭い場合が多いですし、戦略的思考も欠けている。アドバイスも聞き入れない傾向も・・・

なので、これを雑に表現すると、それは思考に柔軟性を欠くということなのではと思っています。

視野を広げるためにも「医学志望の自分から離れる」ことも大切なことだと私は考えています。

医学部は、努力よりも才能がものをいう側面もあります。才能がなかった、恵まれなかったことは、受験生の責任ではありません。

そのような視点を獲得することは、人生にとって大切なことではと思っています。

なので、逆転はない現実を受け入れ、医学部以外にも目を向ける。そんな思考を獲得するも悪くないのではと思うのです。


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