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未来予測はかくも難しく、面白い【将来性のある大学とはどんな大学?】

何度か書いていますが、私は未来予測が大好きです。

なので、未来予測をする人の意見は常にアンテナを張って傾聴させていただいています。

こちらの動画もそうですね。

未来予測というのは、未来の定義があいまいなので、あえて定義すると10年以上後のことだと私は理解しています。

なので、5年後は私の中では厳密には未来予測ではないのですが、大学の人気というのは、ゆっくりと推移することもあり、この予測は10年後でも当てはまるのかなと思います。

この動画の見解は、極めて妥当な分析だと思います。私の中でも多くの得心のいく要素に満ちています。

なので、まっとうな意見だと思いつつ、

だからこそ、未来予測としては、ちょっと違うとも思っています。

未来予測がいかに難しいかを説明するの例に私は、『バックトゥザフューチャー』のラストシーンを挙げています。

このラストシーンに2つの未来予測が示されています。
ひとつが車が空飛ぶことで、もう一つが生ごみを燃料とすることです。

当時、誰もが前者は、現実可能だと思い、後者はこんなことは不可能だと思っていたように思います。

しかし、現実は逆だった。現在もなお、空飛ぶ車は実現していません。

一方、生ごみを燃料とする技術は、実用化に動いています。

未来予測が難しいのは、実現を阻む要素が想定しにくいことがまず挙げられます。

空飛ぶデロリアンの実現を目指したのがオスプレイだともいえるのではと思いますが、先日の痛ましい事故もあり、今もなお課題を抱えています。

未来予測、とりわけテクノロジーの壁の場合、乗り越えるべき課題の難易度が読みにくいことも要因になります。ただ、これについては、精度を高めた分析が可能であれば予測はある程度可能なのかもしれません。

一方、それ以外の要素で当てるのが難しいのは、最近言葉として定着してきた感のあるバタフライエフェクトでしょう。ちょっとした差で未来が変わるというもの。

風が吹けば桶屋が儲かるという諺も、バタフライエフェクトの観点でみるとちょっとした要因で未来がガラリと変わるということとも解釈が可能です。

さて、先ほどの大学の未来予想では、あえて外れるという視点でみてみると、

・国際医療福祉大学
競争が激しすぎて、病院経営クラスの富裕層の子息子女の受け皿にならず、かといって国公立大学ほどのステータスに届かず、妥当なラインに収束することもありえるかもしれません。

・東京科学大学
旧東工大と旧医科歯科大の文化の違いによる内部対立が勃発する可能性もあります。ビジネスでは、合併は大きい方が飲み込む吸収合併でないとうまくいかないともいわれます。なので、対等合併の弊害の象徴だった旧第一勧銀のような硬直化した、たすき掛け人事によって、ダイナミズムが失われることもありえるかもしれません。

・東北大学
一般入試を廃止を受け、逆に潰しの効かない大学として孤立する可能性もあります。簡単な入試にならない可能性が高いため、一般入試との併願は厳しい。結果、志望者が少ないために受験生のクオリティが下がり、さらに地理的要素もあり、筑波大、横浜国立大、千葉大にこれまでの志望者が流出する可能性もあります。

といったところがありそうに思います。
このような未来予測は反対の立場にあえて立ってみる習慣が大事かなと思っています。
(ちなみに、反対の意見が私の意見だというのではありません。念のため)

あと、なかなかマイナス要因が見つからないのが、大阪公立大学と東京都立大学でしょうか。今後公立大の学費を中心とした優遇措置は、受験者に福音となり、各地で公立大ブームが起こる可能性もあります。

歴史的な経緯もあり、法学部や工学部が少ない公立大学ですが、実学系の各部を整備し、文系はリベラルアーツ重視で広範囲に学べる環境を整備すれば、地元で学び、地元で就職する若者の囲い込み戦略が機能すると人材供給拠点としてこのような学部を整備すると化ける可能性はあると見ています。

公立大学発のスタンフォード大学のようなシンボリックな大学の誕生はありえるかもしれません。その意味で、秋田県の国際教養大はその萌芽を感じさせます。



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