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4枚のカードでカギ十字をつくる方法とは?ドラマ『刑事フォイル』より。

好きな作家の一人にアンソニー・ホロヴィッツがいます。脚本家でもある彼の代表作が『刑事フォイル』です。原題は『Foyle's War 』で、第二次世界大戦中のイギリスの長閑な港町を舞台に起こる様々な事件を扱うミステリードラマです。

この第4シリーズに「戦争の犠牲者」というお話があり、その中で、次のようなパズルが出てきます。

まず16枚のトランプ(カード)を準備します。12枚を使って長方形をつくります。残った4枚を使って、長方形の中にカギ十字(ハーケンクロイツ)をつくるというものです。ドラマ内では、警察署でブームとなります。

答えはこちらです。

このパズル。いろんなことを示唆しています。

まず、答えがあるということです。当たり前のようですが、解が存在するという情報は、問題解決の重要な情報となります。答えが出ないのは、答えに対するアプローチが間違っていることに他なりません。答えがないかもしれないという選択肢を排除できることはとても大切なことです。中学や高校では、解ける方程式しか扱いませんが、解けない方程式はたくさんあります。

次に、設定に注目することです。設定というと、4枚のカードでカギ十字をつくることに目が行きがちですが、12枚のカードで長方形をつくるという設定も大切です。長方形がないとなぜ問題が成立しないかを考えることは、問題の解決につながります。

三番目に、作中で主人公フォイルが呟くことでもありますが、視点を変えるということです。この一言で、問題に取り組んだある署員は答えに到達します。

そして、最も大切だと思うのは、答えに到達できるように粘り強く頑張ることです。答えにたどり着けなくても問題はありません。このようなパズルには向き不向きがあります。向いている人が向いていない人より上位にあるということはありません。

向いていない人でも粘り強く努力を継続できることが大切だと思います。

パッと答えにたどり着けた人よりも粘り強く考え抜いた人の方が、このパズルを解く意味はあったと思っています。



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