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止まらぬ地方私大の公立化が示すもの。

夏の甲子園が始まりました。春の選抜高校野球優勝校で、本大会でも優勝候補筆頭の大阪桐蔭高校が登場。その絶対王者に対抗したのが北北海道代表・旭川大学高校でした。

記事にあるように現校名での最後の出場だったとのこと。理由を調べてみると旭川大学が公立化に向けて動いていることが変更の理由なのだとか。

前に↓の記事を書きましたが、

地方の衰退は加速度的に進んでいます。新自由主義が蔓延し、都市間競争も資本主義のパワーゲームになっている現実を考えると当然のことかなと感じます。

打てる手が少ない中、若者に地方に残ってもらう選択肢としての大学の存在は大きく、このような現状は今後も続くことでしょう。

上記の記事は、進む地方私大の公立化について取り上げていますが、記事にあるように公立化されることで、生き残りが可能になる部分もあります。

山陽小野田市立になった山口東京理科大学は、公立大学だけが採用している中期日程を積極活用して多くの志願者を集めています。現時点では、成功しているといえるでしょう。

ただ、中長期的な視点に立てば、有効な解決策とは言い難い。地方の衰退という全体的なトレンドが改善されない限り、解決は難しいと言えます。

まずは地方に人が残れる仕組みが大切だと思います。ひとつの解決策として、世界的に見て「極めて少ない」公務員を増やすなどの政策ががありますが、公務員叩きをしている政党が喝采を浴びる現状では、難しいのかもしれません。

大都市にお住まいの方は、地方は国に頼らず自立の道を探るべきだとか、自助努力が足りないとかおっしゃるのかもしれませんが、そんな簡単な話ではないのではと感じます。

旭川市は、人口30万人を超え、札幌市に次ぐ人口のある都市です。その地方都市が私立大を維持できない現実は、地方都市が都市機能を維持するギリギリのところまで迫られていると考えてもいいのではと思います。


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