九州大文系数学2023年解説[4]複素数と確率(その1)【まずは(3)までを確保せよ】
今年の九大の入試問題の解説をアップしています。
今回は文系数学[4]の複素数と確率です。今回のセットで最も難しい問題だったかなと感じます。
問題はこちら。
問題の設定が複雑ですね(^^;
文系の受験生は、共役な複素数の表記については、なじみがそこまでない人もいたでしょう。
完答を狙うか、狙わないかで(3)の方針が変わった問題なのかなと思います。
まず(1)はω^2を実際に作って考えていいのではと思います。
(2)は、まず漸化式をつくるという発想から入ります。なので、Z(n)とZ(n+1)の関係性を調べます。
から判断すると、Z(k)=0からZ(k+1)=0へは行けません。さらにZ(k)≠0からZ(k+1)=0へは、t=1,2のみ可能です。
よって 2/6×Z(k)≠0の確率で、Z(k+1)=0が表現できますね。
となりそうです。
(3)については、(4)をどうするかによって方針が変わりそうです。(4)を諦めると具体的なアプローチでも良いのではと思います。
(4)まで解く前提であれば、Z(k)からZ(k+1)の関係性をまとめていく流れになりますね。
ここからZ3=1、ω、ω^2を導きます。
まず、Z2は、表1⃣から確率1/3(2/6)であることを考慮して、地道に調べます。
Z3=1の場合、
となり、以下
となります。
ここまででもやれやれですね(^^;
このあとの(4)は解説が長くなるのでその2に引き継ぎます。