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積分計算の知見は、経験で積み重ねてもよい!(京都大・理系)

今回は久しぶりに入試問題の解説です。

今年の京都大学理系の問題です。

易しいセットになった京都大理系の象徴のような問題です。

立命館大

弧長の問題ですね。弧長は出題されないとなぜか信じている受験生がいますが、ちゃんと出題されます。時々でいいので、練習をしておいてくださいね。

公式に当てはめて式展開していくと、最初の分岐点がきます。

福大

弧長の公式は

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ですが、ルートの屋根があるので、何とか2乗の形にしたいですね。

ならば、二倍角の公式の活用です。

福大

となります。本稿のポイントがきました。

この積分、どうやるの?という受験生は、基本勉強不足です。言い換えると、勉強不足という理解でいいです。以下、このような変形になります。

福大

初学のときは、そんな変形思いつかないとおもいますが、ここでいいたいのは、発想は経験の積み重ねでよいということです。

このような式変形をさっと思いつくひとはいます。多くが理数系の才能を持っている人達なのでしょう。

しかし、全く思いつかない人であっても経験つまり、練習をしっかりやれば勝負になるのです。

以下、部分分数分解で解決します。

福大

となります。

数学には発想の壁ともいうべき問題があり、その壁があるように感じる、感じないは人それぞれです。しかし、未知の壁も事前の経験があれば、既知の壁になります。すでに対処法がわかっていれば、対処することができます。その事前の学習も、これも立派な勉強なのです。

高等数学をつきつめれば、才能>努力の局面がやってきますが、大学入試では、努力>才能ということは十分にありえます。

理数的な潜在能力の差は現実にあっても、その差を経験で埋めることは十分可能なのです。

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