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【スマートホームおすすめ情報】#6「PLC」が再注目されているらしい…

こんにちは。次世代スマートホーム&スマートレジデンスの運営メンバー”とも”です。

今回は無線LANではなくて有線の部類に入るPLCについて紹介します。

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12~13年くらい前でしょうか?私もかつて無線LANの通りにくい部屋にこの装置を使って通信経路を作ろうとしたことがありました。その時は分電盤のブレーカーの系統が送信元と受信する部屋で違ったようで、いくら頑張ってもうまくいきませんでした。
そんな苦い思い出のあるPLCが、最近再注目されているらしいのです。

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電源のコンセントに差してネットワークを構築するアダプタ型装置「PLC」は、家の電気の配線を利用してLANとして使いましょうという装置です。Wi-Fiが一般的に使用されている昨今、今更有線を使うの?と思われる方もいるかもしれませんが、無線LANの位置であったり、部屋の壁の材質、電化製品の発する電磁波などにより、電波的に届きにくい過疎地になったり、逆に混線してしまってうまく接続できないケースがよくあります。

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―――PLCの接続イメージ―――

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そこで登場したのがPLCです。一般的な戸建てやビルであればどの部屋でも必ず電源のコンセントはあります。ルーター等ある大元の部屋の電源コンセントと、使用したい部屋の電源コンセントのそれぞれに、このPLCを設置すると、その間が通信経路として使用できるようになります。もちろん電源としても使用できます。スマートホームでも現在ではZigBEEという無線LAN規格はあるものの、電波が原因でネットワークを組みにくいためにガジェットが置けない等ということがあり、困ったことがありました。

―――無線LAN規格について―――

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今回、目を引いたのは技術としてのPLCというよりも、法令改正にともない今まで使用できなかったところでも使用可能になるという点と次世代PLCの登場です。

電力線をLANとして使用するのは、一見すると家の中においてどの部屋にでも持っていけるので追加の配線工事などが不要などとても便利に見えます。しかしよくよく考えると、電力線は家の中だけでなく電柱や地下を通ってどこまででも繋がっています。もし制限なく使用できるようにしてしまうと、近隣に通信の内容が筒抜けになってしまうことが考えられます。なので、法律により利用禁止場所を厳格に定められていました。

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この利用禁止場所が法令改正に伴い緩和されるようです。記事でも解説がありますが、主に以下の二つです。
動力線への接続
鋼船での使用
特に①は、いままで一般家庭などで使用される電力線にのみ限定されていたものが、工作機械やシャッター、大型の空調機など非常に大きな電力を使用する”動力”線も使用可能になったことにより、工場などいままでネット自体を入れられなかった建物に通信線を入れることが可能になりました。

また、今までのPLCはそれほど速度が出せなかったのですが、数年後には次世代PLCではパナソニックが提案したIEEE1901a「IoT PLC」という世界標準規格で高速通信が可能になるそうです。同軸線(テレビ向けの配線)で1Gbpsほど、先ほどの動力線でも今までの倍ほどの速度が出せるようです。

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スマートホームでは、家電の遠隔操作や自動コントロールが主となるので、それほどの速度は必要ないかもしれませんが、電波の過疎地となってしまう場所にPLCを使用するという選択肢が増えたように思います。ネットワークを分け隔てなく構築できることは、インフラ構築上でも重要なので今後も注視していきたいです。

(とも)



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