保健師のキャリアアップで思うこと
開業保健師の金原嘉子です。
開業して7年目に突入。
先日、会社は5期目に入りました。
最近
「今後の働き方に悩んでます」
「産業保健師になりたいのですが狭き門なので難しいでしょうか?」
「開業するには何から始めたらいいですか?」
「どうやって開業したんですか?」
といった相談をいただくようになりました。
私自身、もともと開業するつもりは全くなく
、ましてや会社設立するなんて夢にも思っていませんでした。
ただ、働き方やワークライフバランスに悩みまくった過去はあります。
「開業」に思うこと
「開業」と聞くと何となくキラキラしているイメージを持つ方もいるかもしれませんが、(現に私でも他の開業保健師さんたちはキラキラして見えてます…)
実際はキラキラなんて縁遠く、水面下では結構必死でバタバタと常に水をかき続けている感じです。
それは何故かというと
看護や医療など専門知識だけでは「開業」していけないからです。
教育課程においても、開業に関することは学ぶ機会はほぼありません。
だから、仕事においては今までの知識やスキルが活かせても、開業して事業を自分でやっていくためには、今まで学んできた専門知識以外のことを学び実践していかないといけない。
一番大変なのはそこだと思います。
私の場合、行政の保健師の時に事業計画やそれに伴う予算、支払い業務など事務的なこともやらせていただいていたおかげで、フリーランスになった時に、経理用語は多少わかったのがせめてもの救いでした。
それでも経理などお金のことは今でも苦手です。
でも苦手とか言ってられないのが開業です。
そして何よりも
「自分のサービスを売る」
という、今まで全く経験したことのないことをやり続けていく覚悟。
病院や役所の中では「ものを売る」経験なんてしたことがないですから、営業なんてどうやったらいいかわからない。
「専門職だから…」
は全く通じないのがビジネスの世界です。
専門職ではない人たちでも健康や病気の予防をうたってバンバン商品を売っている世界。
資格だけでは通用しません。
そもそも保健師なんて職業、みんな知らないです。
…と、ちょっと熱くなりました。
過去の自分に向けて書いているようでヒートアップしてしまいました。
もちろん失敗も良い経験ですが、できればその失敗も最小限にできたらいいですよね。
「開業届」を出せば確かに開業できますが、その前にやっておいた方がいいことはたくさんあります。
私のこれまでのキャリア
私のこれまでのキャリアを少しご紹介すると
・大学病院(ICU病棟)で看護師として勤務
・中核市の保健師として勤務
→母子保健、高齢者支援(介護予防、介護支援、認知症・介護相談など)、健康増進
中核市に在籍中に
3回の妊娠と2回の出産をしました。
独立してからはフリーランスとして
・介護予防教室講師
・企業での健康セミナー講師
・大学で保健師課程学生の実習サポート(非常勤講師として2校)
・特定保健指導業務委託
・産業保健業務委託
・個人向けダイエットサポート
などのキャリアを経て法人化。
現在は
・産業保健事業
・ラジオ体操事業
・スマートダイエット®︎事業
・保健指導スキルアップ事業
を展開しています。
私自身、決してここまで順調にきたわけではなく、たくさんの失敗や(ここに書けないような失敗も…)経験をし、現在も試行錯誤しながらキャリアアップをしています。
自分らしく心地よく働くために
保健師の働き方も選択肢が増えてきました。
しかし、どんな働き方がいいのかは人によって異なると思ってます。
「開業」がいい!と言うつもりもありません。
同じ保健師資格も持っていても、人には向き、不向きもありますし、得意、不得意もあります。
センスや才能といったものもあると思いますし、仕事以外のプライベートの事情もみんな違います。
ですから、「保健師」という資格を持って働くにしても、
どういう働き方がいいのか
得意を活かすには?
自分らしく、心地よく働く選択は?
と悩む人も多いと思います。
私自身も散々悩みましたが、自分の強みや得意なことをどう活かすかを考え、今大切にしたいことを優先する選択をしてきた結果、今の働き方は自分らしく心地よいものとなっています。
開業にしても転職にしてもメリットとデメリットはあります。
しかし保健師のキャリアについては一旦就職してしまうと、なかなか相談する機会もないかと思います。
そこで、今後の働き方に悩む保健師の皆さんが自分らしく「保健師」としての仕事を続けていくことの応援をしたいと思うようになりました。
特にキャリアコンサルタントなどの資格があるわけではありませんが、これまでの経験を踏まえて、保健師の働き方やキャリアアップについては、経験をもとにお役に立てることもあるかなと。
自分の強みを見つけ、得意なことを保健師として社会に還元しながら、自分らしく、生き生きと仕事をしていくための入口として活用いただけるようなサービスを作っていきたいなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。