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本を『選択する』こと

私の部屋は、壁そのものを本棚として使っている。隣の部屋との隙間を凹ませて、出窓のようにした四角い穴(?)を作ってもらったのだ。
これはこれで部屋のスペースが広くとれるので良かった部分もあるけれど、増え始めた本達が入るスペースを自由に変更できないので難点でもある。現状は、プラスチックケースのROXを購入して、「すぐ読まない本」「読まなくても手元に残したい本」を入れて保管している。それほど大きくない部屋だから、あっという間に本だらけになってしまう。

購入する本を選択する時、私はほぼ『勘』に頼っている。タイトル、表紙の色やデザイン、過去に購入した本と被っていないか(または被っているか)、知りたい情報について、様々な条件を元に一瞬で選んでいく。その後で検討の段階がある。これに時間がかかる事も多い。欲しい本だ、それはわかっていても「今は買う時ではない」と感じたらその時が来るのを待つ。1年以上待つ時もあって、結果手に入らず探しまくった経験もあるけれど、手に入らなくても「あー、これは私が持つ本ではなかったのか」と、妙に潔くあきらめることが殆どだ。
欲しい本が決まっていて即購入することもあるけれど、問題集や参考書は本当によく悩む。それだけでエネルギーを使い果たし、手にした時にはもう満足してしまってなかなかページを開かないことも多い。それじゃダメなんだけどね、へへ。

本は人生を変える力があると私は思っているし信じてもいる。今の世の中、有店舗の書店は減少に歯止めがかからず、これは本当に寂しいしなんとか今ある書店は残したい。1件でも多く。某通販サイトなどで購入するのは楽だし、条件がそろえば翌日には手元に届くのだからいいじゃないか。そう思う読書家の方もいるだろうけれど、私は、ぶらりと立ち寄った書店でゆっくり店内の背表紙を眺めながら気に入った本を手に取り、表紙を眺めつつ広にゅを検討する、あの贅沢な時間が好きなのだ。
贅沢を言えば、その購入した本を手に美味しい珈琲を飲みながら読めるスペースも併設されていると嬉しい。
東京駅・八重洲口の「八重洲ブックセンター」が今月末で閉店するそうだ。東京へ行くときにはほぼ毎回立ち寄って、帰りの新幹線で読む本以外はすべて宅配をお願いしていた。あれやこれやと各階を眺めながら選び、1階のレジでカバーもお願いして発送手配。あの時間て、本当に贅沢な喜びに溢れていたなぁ…。最後に立ち寄ったのは2020年2月22日。以降はコロナの影響で東京都内へは足を踏み入れていない。

私にとって、本は人生を共に歩んできた戦友のような存在。おそらく家族よりも濃い時間を共有してきた。高校生の時にバイトをした書店で、初めて戴いたバイト代の一部は「モモ」の代金として即支払った。

そんな大切な存在だからこそ、私は『勘』に頼る。新たな本に対する情報は世界のいたるところにある。自分の見慣れた世界(ユニバース)だけではなく、お隣やその先の世界(マルチバース)にだってアクセス可能な時代になった今、選択肢は無限に近い。

とりとめも無くなってしまったけれど、伝えたいことは
『本は世界を動かす。もっと本を読もう。発信していこう』
ということ。自分を変えたいなら、何か行動を起こそう。小さくてもいいから。
今の私自身に伝えたい言葉になったな、これ。
頑張ろうっと。

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