CDでなくVHSから入ったニューオーダーの『サブスタンス』(私的名盤)
New Order
一応、自分としては、音楽記事のカテゴリーとして書いています!
80年代のミュージックシーンは、PV:プロモーションビデオ無しでは語れない時代だったと思うのです。
そんな時代には、PVをまとめたビデオクリップ集も時々、発売されたりするわけなのです。
記憶の中で、自分がレコードやCDより先にビデオクリップ集を買ったアーティストたちが二人いて、今回は、その1組、ニューオーダーについて "note" していこうと思います。
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レコードやCDより先に買ったという、ニューオーダーのビデオクリップ集がこちら
『サブスタンス』
現物が実家で手元にないんで、あれなんですが、灰色のパッケージだったかな〜、水色だったような気もするな〜。(曖昧…)
まあ、なぜ、先にビデオを購入したのかと言うと、すべては、ニューオーダーのシングル曲「Bizarre Love Triangle 」のせいなんですよね。
このビデオを監督してるのは、現代美術家のロバート・ロンゴって人なんですが、このビデオが、むちゃくちゃイカしていて大好きだったのです!
もちろんMTV等から録画したバージョンは持っていたのですが、どうしてもオリジナルが欲しくて欲しくて、ビデオクリップ集「サブスタンス」に収録されてるのを知って、すかさず購入したわけなのです。
まだ、公式VEVOやYouTubeなんかない時代ですからねw
そして、その傑作PVがこちら
「Bizarre Love Triangle (Official Music Video)」
様々な都市の映像を高速でコラージュした様子がカッコイーのです。
実はロバート・ロンゴの作品自体も、いろんな風景を組み合わせた作品が多くて、ビデオの方は動くロンゴ作品みたいな感じだったんです。
このPVは、その後、いろんな作品に影響を与えてると思うんですよね。
「サブスタンス」収録作品
この「サブスタンス」の中には、「Bizarre Love Triangle 」以外にも、凝った造りのPVがたくさん収録されていて、けっこう楽しいクリップ集だったのです。
トラック2の『The Perfect Kiss』なんか、監督はジョナサン・デミ!
「羊たちの沈黙」以前の仕事ですが、こんなの見たくなって仕方ありませんよね。
「The Perfect Kiss」 (Official Music Video)
なんか、歌も演奏もやる気なさげなんですが、妙な緊張感が...これって演出なのかな…
ある意味ニューオーダーらしかったりするのです。
そして、当時のニューオーダーといえば、この曲が有名だったのですが、88バージョンが収録されていました。これも映像が楽しい一本。
「Blue Monday 88」 (Official Music Video)
「Bizarre Love Triangle 」までは、ニューオーダーって名前を知ってるぐらいだったのですが、このビデオクリップ集を通じて、ニューオーダーの音楽の方にも、だんだん、興味がわいてくるわけなのです。
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ニューオーダーは1981年から活動しているイギリスのロックバンドです。
あまりめだたないけど、けっこう、後に登場するいろんなバンドに影響を与えてるバンドなんですよね。
ザ・スミス(ジョニー・マー)やストーンローゼズ、プライマルスクリーム、ブラー、ケミカルブラザーズ、コールドプレイ、レディオヘッド等々、一線級のバンドたちが、その影響を公言してるんですからすごいですよね。
そして、このニューオーダーが、1987年にリリースした、グループ初のベストアルバムが『サブスタンス』で、その収録曲のPVを集めたのが、先に紹介したビデオクリップ集というわけです。
CDの方は、アルバム初収録の12inchシングルが多数収録されていて、CD2枚組になっています。
『サブスタンス』by ニューオーダー
アルバムを聴いてみると分かるんですが、ニューオーダーの音楽って、なんか中庸なんですよね〜。
いい意味でも、悪い意味でも安定してます。
明るすぎず、暗すぎず、温度管理された世界みたいな感じなんですよね。
もともと、ポストパンク/ニューウェーブの時代に、イアン・カーティスが中心になったジョイディビジョンってバンドが前身にあたるんですが、当時のカリスマ:イアン・カーティスが自死しちゃって、残されたメンバーで結成されたのがニューオーダーなのです。
このイアン・カーティスって人が、すごい人だったのですが、いきなり、その中心人物を失っちゃうんですよね。
中心が無くなったせいなのか、ニューオーダーって、なんか、まとまってるのかまとまってないのか、やる気があるのかないのか、音楽性も、革新過ぎず平凡過ぎずってイメージなんですよね。(あくまで個人的な印象ですよw)
でも、それがクールに感じたりするんですよね。
デザイン・ワークも伴って、そういうコンセプトとしての音楽性を感じさせるんです!
だからこそ、自分みたいに、音楽だけでなく、アート的な視点からファンになっていく人も、少なからずいたんじゃないかと思うんですよね。
残念ながら、当時のVHSビデオを見ることは出来なくなりましたが、WEBの中で、簡単に共有できる時代になったことも、やっぱスゴいです。
今回の記事を書きながら、あのビデオクリップ集を探しまくってた日々を懐かしく思い出しながら、あらためて、そう感じたのでした。
(ロバート・ロンゴ関連note)
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