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子どもの頃は苦手だったのに(TV番組編)

 Become an adult.....


 子どもの頃は苦手だったのに、大人になると好きになるものってありますよね.... 不思議ですが。
 今回は、そんな子どもの頃は苦手だったTV番組について”note”します。


 実は、子どもの頃、苦手だったのは、マラソンや駅伝の中継なんです。

    基本、走ってるのをずっと見てるのは、子どもから中高生の頃って、すごく退屈だったんですよね。


 お正月とかに爺さん家に親せきが集まった時、居間で、ずっとTVを見てたりするのですが、朝からずっとマラソンや駅伝を見てるのが、学生の頃は辛くて、別チャンネルのお笑いや歌番組の方が見たのに、チャンネル権はもらえなかったのです。

 高校?大学?の頃に箱根駅伝の中継が始まったと記憶しています。自分としては全く興味が湧かなかったのですが、親父や叔父さんたちは夢中になって見てたんですよね。


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 それから、30年以上経ってみると、意外とマラソンや駅伝の中継を見ている自分がいます。
 2時間、5時間、普通に見ていられます。

 昔は退屈に思えていたマラソンや駅伝の中継が、むしろドラマチックなもの思えてたりして... ほんと現金なものですよね。

 これが歳を取ったってことなのかな.....

 台本のある作り物の番組よりも、筋書きのないドラマを求めてしまうという....ことなんでしょうね。
 なんとなく、昔の親父や叔父たちの気持ちがわかるような気がします。


 まあ、「箱根駅伝」のように、スポーツイベントをTVショー化して、美談にしようとする流れについては抵抗感があるのですが、走っている選手たちには関係のないことですからね。

 チームのために襷をつなげ力走する各校のランナーたちは、ほんとに素敵なのです。


 自分が、駅伝を見るようになったきっかけを考えてみると、やはり一冊の本とのおかげのような気がします。

 その本が、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』です。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ることに夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく…風を感じて、走れ!「速く」ではなく「強く」―純度100パーセントの疾走青春小説。


 読むと、必ず走りたくなる一冊。
 まあ、小説ですから、こんな展開あるわけない!みたいな部分もあるのですが、そんなの気にならないぐらい面白いです。

 多分、この本を読んで、箱根駅伝に興味が湧いたんでしょうね。

    一時期、お涙頂戴みたいに演出されているものに対して強く反発していた自分でしたが、演出の向こうにある現実の世界に共感できるよう、肩の力が抜けてきた時期でもあったのだと思うのです。


 恒例の駅伝中継を見ながら、そんなことを思い出したのでした。



 ランナーの皆さんが、事故無く、完走できることをお祈りしています。