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妊孕性温存についてネットで検索してみる ~とあるOLの乳がん日記㊽

48.

妊孕性温存の話を聞いたあと、家に帰って、母親に先生から聞いた話をして、母からどうするのと言われたけれど、曖昧な返事しかできなかった。

卵子をとるには、一定期間病院に通い続ける必要があって、それは女性ホルモンの注射をして排卵を促すものだったから、再発リスクを上げるものだったけど、それでもまだ、やるかな、やろうかなと少しだけ思っていた。
でも、母から「まだ見ぬ赤ん坊より、あなたのほうが大事」と言われて、やっぱり悩んでしまった。

夜になっても頭の中はいっぱいで、眠れなかった。
レンタル申し込みをした「おっさん」さんからは、まだ連絡がなかったので、一刻も早く連絡が来てほしいと思った。

誰かに相談したり、話を聞いてほしいと思って、同じ立場の人ならきっと私の気持ちをわかってくれると思って、入院中に知り合いになった女性2人を思い浮かべたけれど、連絡先を聞いていないので、連絡をとりようがなかったので、やっぱり聞いておくべきだったのかなと思った。

眠れないまま、仕方ないのでスマホを使って色々検索をすることにした。
きっと、私と同じ悩みを持っている人がいるはずだと思って、乳がん患者、とか、妊孕性温存、とか、色々検索した。

たくさんの人が、ブログとかに体験談を残してくれていたけれど、途中で止まっているものがあったり、辛いことがたくさん書いてあると、再発の不安に襲われるので、単語を変えてまた検索しなおしたりした。

しばらくそうしていたら、乳がん患者さんの集まりのようなサイトを見つけた。
全国で定期的に活動していて、その地域の乳がん患者さんたちが集まって、自分のことを話す会だった。
これだ、と思って、自分の地域の活動日を見てみたけれど、全然やっていなくて、がっかりした。

じゃあ隣の県だったらどうだろう、と思って調べてみたら、なんと今日のお昼過ぎからだったので、慌ててページをよく見てみた。
そうしたら、開催は今日だけれど、申し込みはとっくに締め切られていて、また落ち込んだ。
でも、どうしても諦めきれなくて、申し込みフォーム自体はまだ残っていたので、ダメ元で申し込みページへ行った。もう朝の6時くらいになっていた。

備考欄には、締め切り後の申し込みで申し訳ないことと、どうしても今悩んでいて、話を聞いてほしいと思っていることを書いて、藁にも縋るような気持ちで申し込みボタンを押した。

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