まだ入国制限のある国は?

COVID-19の流行中は、各国で外国人の入国制限処置が取られたが、2022年に入ると制限を解除する国が増えた。日本は2023年5月、5類感染症への移行と同時に制限を解除した。その時点でまだ入国制限が残っている国は先進国では皆無となり、オセアニアの一部島嶼国やアフリカ、中央アジアの半独裁国家が残るのみとなっていた。2024年3月には日本人に対する入国制限を行っている国はジブチ、キリバス、トルクメニスタンの3か国だけとなった。このうち、ジブチとキリバスでは入国時に陰性証明またはワクチン接種証明が必要で、トルクメニスタンは入国時に検査を行うだけであった。4月1日にはワクチン接種証明書アプリの運用が終了したが、既に取得していた接種証明書は引き続き使用できたし、この2か国に渡航する日本人はそれほど多くないので困った人はごく少数ではないか。さて、7月に入るとキリバスとジブチは入国制限を解除し、これで日本人の入国者に対し陰性証明やワクチン接種証明を要求する国は地球上から消滅した。残るは入国時のPCR検査を行うトルクメニスタンのみである。
外務省 海外安全ホームページ|新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国に際しての条件・行動制限措置 (mofa.go.jp)
ここに「料金及び徴収の有無は流動的」とあるが、イギリス外務省ホームページによれば検査費用は約31ドルで、陽性となった場合は7日間病院で隔離され、入院費用は入国者の負担となる。このような状況では気軽に行くことはできないが、トルクメニスタンはそもそも半独裁国家で、現在も公式に認められたCOVID-19の症例がない世界で唯一の国であるので、そもそも観光客が来なくても大したことはないのであろう。ただ、亡命者の証言などからトルクメニスタンでもCOVID-19が発生していることは確実である。トルクメニスタンが入国者へのPCR検査をやめるのは、国内でのCOVID-19の発生を認める時なのかもしれない。


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