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異業種であるIT業界への転職活動【税理士事務所→民間企業】

異業種間での転職は可能か?

異業種間での転職は、職種によっては可能です。

私が税理士事務所で培った経理業務は異業種の会社でも必要とされていました。極端な話、簿記と法人税や所得税の知識があれば、どのような業種でも働くことが可能です。会社が国税庁出身者を顧問税理士として雇うことがあったとしても、日々の業務を行うのは社内にいる経理職の社員です。

経理職の社員は、入社時に配属されたのがたまたま経理部門だったという純粋培養の人材もいますが、税理士事務所出身者も多いと思われます。税理士事務所出身者は、様々な業種の経理を担当する機会に恵まれ豊富な知識があるため、転職時には評価ポイントになります。

ただ、経理職の人材は、性格的に控えめで自己PRを苦手としている人が多い印象を受けます。もちろん、仕事上で得た顧問先の財務情報は秘匿情報であるため、転職時に担当実績として語ることが慎まれるというのも一因にあります。

例にもれず、私も転職時に自己PRできたのは、日商簿記一級という資格だけでした。それでも、なんとか入社することができたのは、もしかすると神様が気まぐれに結んだご縁だったのかもしれません。

後々、この転職によって得た、知識、経験、人脈が私の人生を色鮮やかに彩ってくれました。

エピソード#8 圧迫面接

新聞の一面を朱色で塗りつぶし、空飛ぶクジラという見出しで求人広告を出稿していたIT企業は、全国的にも超メジャーとなっていた。Windowsに搭載するアプリケーションソフトが爆発的にヒットしたからだ。また、地方からIT企業が誕生したということも話題となり、主要なメディアから取材申し込みがあった。当時のテレビCMには内田有紀さんを起用していた。

面接当日、私はがちがちに緊張して、IT企業の本社を訪ねた。地方には似つかわしくない巨大な本社ビルに圧倒された。

面接は人事部長が担当した。今となっては、何を言ったか、言われたかまったく覚えていないが、人事部長が高圧的でものすごく態度がデカい人だったことは印象に残っている。

私の履歴書を一瞥し「ちょうど産休で休む人いるから」といって、私を見て鼻で笑った。

一応、内定はもらったが、契約社員という条件だった。
「きっと頑張れば認めてもらえる」、そう自分を奮い立たせた。

会社概要

事業内容:ソフトウェア開発、企画販売
創業:1979年
代表者:創業者(当時)
資本金:101億円(当時)
売上高:約125億円(当時)
従業員:約600人(当時)

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