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ありがとう!トロピカル〜ジュ!プリキュア!!!(最終回第46話深掘り)


最終回、最高でした…

映像の美しさとストーリーも、やはり予想の遥か彼方を超えてきてくれて…珠玉のフィナーレでした。。

その日は映像が脳裏に溢れてきて、感動で胸いっぱいなのとロスの寂しさとでなかなか寝つけないし、ここ数日記事を書くまでいろんなシーンの考察が溢れてきて寝付けないし…

さっすがトロプリ!!ありがとう!!

劇中歌「なかよしのうた」少し弾き語りました。
よかったら聴いてください。

ギター全然弾けなくて記事アップ遅くなりました…しかもローラが綺麗すぎて久しぶりに絵まで描きたくなってしまった。。難しい。。絵も練習しよ。。

めちゃくちゃ深堀りしたら、とても長い記事になりました(^人^)💦 では、一つ一つのシーンを深く深〜く掘り下げてみましょう!



ローラの決意

グランオーシャンに戻って女王になるか、このまま人間界に残って皆と一緒に暮らすか…

ローラはグランオーシャンに戻ることを決意しました。

翌朝皆に打ち明け、まなつの「記憶を消されたとしても、絶対に忘れないよ!ローラの一番大事なことをやってほしい!」という励ましもあり、

トロピカ卒業フェスの演劇の前に、
みんな一緒に仲良く暮らす、という劇の最後を、女王になるために国へ帰る、という風に変えたいと。

いつかその時が来るとわかっていても、いざそれが目の前になると躊躇ってしまうものだけど、後回しにしちゃいけない、と潔く決断しました。

その姿に、最初は戸惑っていたメンバーも思いを受け止め、5人最後の部活が始まりました。


トロピカる物語

トロピカる部の演劇、トロピカる物語。
さんご、みのり、あすか、それぞれの物語を絡めながら、ローラと皆のこれまでの関わりが短い中に凝縮されていました。


まなつってみのりやあすかに対しては完全に後輩の立ち位置だし、あんまり彼女たちの問題に入り込まないとこあったと思うのですが、

そこはいつも、対等な関係であるローラが切り込んでいました。


さんごの場面。
さんご「私のオススメはこの紫のチューリップなんだけど、今街で人気なのは…」
ローラ「私はあなたのオススメが欲しいの。」

当初、自分のスキなものに自信が持てなくて、周りに同調してしまうさんごに、出会った時は「くーだらないっ!自分の可愛いが信じられなくて、どーすんのよ!」と、相手を思いやってというより、自分の思ったことをそのまま口走っていましたが(これはこれでさんごを変えたし、好きなセリフだけど)、
「私はあなたのオススメがほしいの。」
というさんごへの思いやりの言葉に変化してました。

初期の、プリキュアなんて私が女王になるための捨て駒よ!と言っていた悪代官人魚時代からは想像もつかないくらい、とても大切な仲間になった。
ローラの心境の変化も同時にカバーされていたと思います。

また、人気という相対的なものではなく、あなたの感性を信じる、という信頼が感じられる、熱いセリフでした。


みのりの場面。
追われているなら服を交換して逃げましょう、というセリフから、
ローラ「またあなたの乙女なポエムが読めるのね…」
みのり「黙れ…」

創作をする人にとって、創作意欲ってもはや本能みたいなもので。
自信を失ったりして抑えつけようとしても、溢れてくる。
みのりの極秘のポエムは、抑えていた創作意欲や情熱の吐き出しどころであり、溢れ出ている証拠でした。
ローラと入れ替わった時に、その秘密のノートを読まれて怒っていたけど(よくわかる。読まれたら恥ずかしくて死にそうになるよね…)、ローラはバカにしたり引いたりしないで、「なかなか乙女なとこあるじゃない」と好意的に受け止めていて、好きなシーンでした。

みのりの黙れ…の返しも秀逸。ピリッとしたユーモアで面白く掘り返してくれてナイス!

あすかの場面
あすか「私は仲間など信じない!」
ローラ「仲間じゃなくていいのよ?強ければ。」
から、お互い顔を見合わせて思わず噴き出して笑うシーン。

出会ったときは「なんでこんなわがままな人魚とつるんでいるんだ?」と不信感を抱えていたあすか。あなた強いわね。私の元で戦いなさい?とあすかの実力を利用する気満々のローラ。

これだけ多くの時間と思い出を重ねて大切な仲間になって、笑い話になる。

時の経過と積み重ねを感じさせる、微笑ましいけどとても熱い描写でした。


また、あすかはかつてテニス部の一件で仲間のために自身の信念や正義を抑えるよう諭され百合子と喧嘩し(百合子的にはあすかと一緒にテニスを続けたいがための思いが裏目に出てなんとも切ないですが)、あすかの一緒に戦おう!という声に無反応な部員の様子を見て、「そんな仲間なら、いらない」と退部しました。
それが仲間を信じられなくなった原因だったと明かされたとき、ローラは「あすからしいわね」とつぶやき、その後、「別に隠すことじゃないじゃない。あすかは何にも悪くなかったんだし。」と断言しました。

自分の信念や正義を曲げてまでその環境に留まることはない。
自分らしくいれば、少数でも自分をそのまま認めてくれる仲間が現れて、こうして笑い会うことができる。

…熱い。。
トロプリのこういう現実的なとこが好きです。


まなつとローラのシーンは長くなるので後述するとして…


そして感動のラスト、と思いきや。
涙でよろけるまなつが灯台の大道具を倒してローラが下敷きに。助けようとして、手が滑ってワンモアパンチ。

怒るローラとまなつとのやりとりに笑いが巻き起こる会場。
「感動のシーンなのに笑いが巻き起こってしまったじゃないのよー!」と焦るローラに
みのりの「大丈夫。これが私たちの物語だから。」ローラ「はぁ〜!!?」


そうそう、この愉快さがまさにトロピカル部の物語ですよね、みのりん先輩!

そして気を取り直して仲良しの歌を歌う時の、さんごのサン、ハイッが、可愛すぎてウケました。

後、最後にオーディエンスにひとり、明らかに怪しい人が。。あすか先輩のお父様が変装していらしてて、一瞬映ってて噴きました。
娘に来るなって言われてるけどどうしても見たい親心。
さすがに炎の晴れ男の儀式はあすかに断固止められたみたいですね。笑
しゅんとして帰っていったお父様のうしろ姿が目に浮かぶようです。


まなつの覚悟と溢れる思い

前回女王様との会話を聞いてしまったまなつですが、ローラに気づかれないように、そっと寝床に戻りました。

実は先週から、まなつがこの後どういう対応をするのか、とても気になっていました。

まなつがとった行動は、励ますでも、慰めるでも、引き止めるでもなく、ただ気づかれないように黙ってローラの心が固まるのを見守る。

部屋に戻り不安な表情を浮かべているローラと対照的に、寝たふりをしているその眼差しは、ローラの決断を受け止めようとする意志のあるものでした。

まなつの表情を見ていて、本当にその人を思うって、こういうことだなぁ…と胸が熱くなりました。。すごいカッコよかった。これ以上ない思いやりを見せてくれました。

まなつのこういうとこは、両親を見ていて自然と備わったものなんだと思います。家族の元を離れて水族館で研究員として働くお母さん、島に残り、自分のやりたいことを追求するお父さん。
お互いがお互いのやりたいことを尊重していて、だからこそ離れていても強い絆を感じさせる。


ローラが決断した後もいつも通りの明るさを保って、ローラの決断を受け入れていたまなつですが、

お芝居の中の、「じゃあロザリアは、私たちと一緒には、暮らせないんだね…」というセリフで、押さえていた感情がどんどんこみあがってきて、一気に爆発しました。

ローラのためにって、いつも通り明るく接していたまなつの思いやりの深さと、離れたくない!というどうしようもない感情と、

その全部を受け止めての、ローラの「ありがとう、まなつ…」もまた最高でした…


もうこの二人は令和のベストパートナー認定です。


そして今伝説へ

演劇の最後になかよしのうたを歌い終わり、物語は終わり…と思ったら、ローラが一歩前へ。見ていた皆に話がある、と。


なんと人魚の姿に戻り、自ら人魚であることを告白!!?


これにはトロピカる部のみんなもオーディエンスもびっくり仰天!

しかもいつもの謎の「尾鰭に触ってもいいわよ?」の出血大サービスしてんじゃないよ!

さらに舞台で沸き起こる人魚コールに調子に乗って逆立ちでクルクル頭で回ってんじゃないよっ!!笑


これから先、もし人間界に人魚が現れることがあっても、こんなことをする人魚はローラしかいないでしょう。。間違いない。

後世まで語り継がれる伝説の女王になりたいって将来の夢を以前語っていましたが、

儚く美しく神秘的な人魚のイメージを根底から覆し…まさに、ローラは伝説の人魚となったのです。


しかし、その真意は…

その後、別れ際の海辺で「本当にあれでよかったの?」と聞くみのりに、

ローラは、「だって私、人魚だし。隠したままお別れするなんて、嫌だもの。」
と応えました。

よく考えてみたらトロピカる部以外にも人間界でローラが関わった人は沢山いるわけで、その人たちにだって正体を隠したままお別れしたくない、という、
ローラの関わってきた人全てに対する愛がさりげなく描かれてました。

とてもローラらしいぶっ飛んだ方法で、自分と関わった全ての人とお別れできた事、ローラが今まで関わった全ての人に向けられる思い、
素晴らしい一連のシーンでした。


ローラの孤独に寄り添うもの〜
特別な存在であるということ

記憶を消す装置はやはり人魚の寿命が関係していました。
人魚の一生は長く、関わりのあった人間に会えなくなって、その寂しさから作られたものだと。

ローラも、その不安を、最後の最後に皆の前で吐露しました。強がりで自分の弱みを滅多に口にできなかったローラが、本当は押し潰されそうなくらい不安だってこと。

そんなローラに、トロピカル部のメンバーは絶対に忘れない、と言い、最後にまなつは、「たとえ会えなくなっても、ローラは一番大事な友達だよ!」と強く言ってくれました。


長い一生を背負ったローラの孤独にずっと寄り添ってくれるものは、トロピカる部のメンバーとの絆であり、記憶であり。
まなつの「一番大事」という思い。


グランオーシャンの世界って、とても公平な世界だと思うのです。
人魚は貝殻から生まれて、女王様が親のようなものだと以前ローラは言っていました。

でも、自分の子どもが1番大事な親と違って、女王様は皆に公平な存在。
だから、ローラにとって今まで、自分を「一番」特別な存在として思ってくれた人はいなかったんじゃないかな。

誰よりもあなたが大事、一番特別な存在って思われることは、自分の存在を心の中で照らしてくれるものだと思います。
長い年月が経っても、それは消えない。


それに、この前金子みすゞさんのみそはぎの詩の記事でも書きましたが(※最下部にリンク)、

誰かを強く大切と思うことは、自分の存在を強くしてくれる。

なかよしのうたの中にも、
「大事と思うと、ほらね、元気が湧いてくる」
という歌詞があります。

そして前にも書いたけど、ローラ自身も魔女との決戦で、
「あなたの大切な人はもういない…!だけど、その人を大切に思う心があれば…!!」と言っていました。


…だから、ローラは大丈夫!


きっとその深い心で、グランオーシャンの歴史に残る伝説の女王になってくれると思います。

背負うものの重さと、笑顔で涙を流すローラの強さと珠玉の美しさに、もはや私の感受性はキャパを超えました、、


記憶を消す掟と装置の結末

前回からの私の予想では…

これまでトロプリでは、自分の願いは自分で叶える、という事が繰り返し描かれていました。

だから、ローラが何らかの方法で掟を変え、記憶は消されないのではないか、
未来の再会を約束して、
(前回遠い海に旅立つって言ってたし)また青空市に戻ってきた時にローラが会いにくる。と思ってました。

でもどうやって掟を変えるのか全然予想できなくて、
昔プリキュアになった人魚の思いとローラの思いがリンクしてパクトの力で奇跡が起きるとか…悶々と思ってたのです。

でもこれも、予想を遥かに上回ってきてくれました!


ローラはこれまでも女王様に、この掟のことでは強く反発していましたが、
それでも女王様は掟を変える気配はありませんでした。

それに対してローラがとった行動は…

グランオーシャンに帰る前に魔女の屋敷に行って、チョンギーレ一行に、記憶を消された自分が訪れたら、全てを教えてほしいと伝えておき、

さらに魔女の屋敷に行くように、記憶を消された後の自分にメモ書きをかいておく、というもの。


つまり一旦記憶を消されることを覚悟して、
絶対に忘れない、また会いに行く、という強い意志と絆があれば、記憶を消すことは意味がない、と身を持って証明すること。

まなつも、記憶を消されたとしても、必ず自分と同じ場所にやってくると信じて。

実際ローラが身をもって証明する、と作中で言っていたわけではないけど、
記憶を失ってもきっとまた会える、なんて乙女チックな望みなんかじゃなくて、
私がこれまで見てきたローラだったら、失った記憶も自分の手で取り戻してみせる、って思ってたと思うし、
女王様を説得するためには、そうするしかないって、多分ここまで考えてたと思います。

ローラが記憶を消されるシーンは流石に描かれてなかったですが、みんなが寝ている間、指輪が消えたあの瞬間に、あの装置で消されたのでしょう。
自ら黙ってあの装置に向かって行ったんだと思うと胸が締め付けられます…

ローラ、ほんとに予想を遥かに超える芯の強さを見せてくれます…


一方で、人間も記憶を消されるかは定かではなかったですが、
まなつのベッドにも、出会いの岩場の絵が書かれた「迎えに行くこと!」と記憶を消された時のための自分に向けてのメモ書きがありました。

まなつとローラの再会は、
今度は運命でも偶然でもなく、絶対にまた会う、というお互いの強い意志によるもので、
それによって記憶を消すことも無意味なものとして証明され、その象徴として装置も爆発しました。

自分の願いは自分で叶える、というトロプリらしいラストを飾ってくれました!
(再会したメンバーに、どうやって記憶を取り戻したのか尋ねれて、ローラらしく自慢げに話してる姿が目に浮かびます!)


また、記憶を失ったシーンは一瞬だったけど、それも重要な描写だったと思います。

別れ際、遠い未来に皆がいなくなってしまった後の残された自分の孤独に不安を持つローラに、
あすかは「忘れてしまう方が寂しいにきまっている!」と言い、さんごは「忘れちゃったら、寂しいことも分からないよ!」

と言いました。

これだけ大切な時間を重ねてきたのに、
お互いの存在がお互いの中から消えてしまった虚しさ、空虚さ。

記憶を無くした描写は、飛鳥とさんごの言葉を実感として見せてくれました。


さらに、まなつは「記憶を消されたとしても、絶対に忘れないよ!」と言っていましたが、
記憶を消されたとしても、心の奥底にその存在は宿っている。

再会した時に口をついて出てきたお互いの名前が、お互いの中の存在の強さと絆を証明して、かくして記憶を消す掟と装置の無意味さは証明され、解消されたのでした!

さすがトロプリ。
最後の最後まで予想の遥か彼方を超えてきてくれて、ほんとトロピカってる…!!


本来なら人間と関わった人魚の孤独は、記憶を消すことじゃなくて、人魚同士で支えあわなきゃいけないものだったのです。

やっぱり人を救うものは人しかないから。

そんな装置に頼るんじゃなくて、人魚同士で支え合える、そういう絆の強い国を、きっとローラだったら作って行ってくれると思います。


ありがとう!トロピカル〜ジュ!プリキュア!!

エンディングで後日談的に、その後のそれぞれの様子が描かれていました。

トロプリのみんなと会えなくなるのはとても寂しいけど、無事記憶を消す装置もなくなって、これからも5人の物語は続いて行くでしょう。(願わくば後日談の単行本!お願いします!!)


ちなみになかよしに連載されてた単行本が3月末に出るみたいで、漫画は見てなかったけど速攻予約しました。

だってスキに正直でなくちゃね。

私もトロプリのトロピカった思い出と、作品から受け取ったものを胸に、自分らしく生きていこうと思わせてくれる、本当に素晴らしい作品でした。

心の中にトロプリメンバーがいるだけで、強く元気になれます。


これからも娘たちとトロピカってる!を日常的に使って、なかよしのうたを歌い続けていきたいと思います。


この作品の製作に関わった全ての方に、キャラクターに個性と命を吹き込んでくれた演者の方に、本当に感謝してます!

一生忘れられない!青春をありがとう!トロピカル〜ジュ!プリキュア!!


長い長い記事を読んでいただきありがとうございます。この記事に全ての熱をぶつけたて燃え尽きたので、これで私も今日から安眠できます。。zzz


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