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デジタル社会、コロナ禍だからこそ!~手帳の佇まい(3)

今年も残すところあと一か月、
来年の手帳の方針を決めていない皆さまに
僕がシステム手帳を使い続ける理由や活用術をご紹介します。

1.他タイプの手帳との違い

①綴じ手帳との相違点

・仕事や行動、各目標のスケジュールを単年ベースで考えるのは有りですが、日常で活用しているデータや言葉、日頃愛用のお守りなどのアイテム、自分の生き方や家族、仕事に関する今後の指針は、決して単年ベースではなく、年を跨いで長く用いるものです。

システム手帳では何年も同じページ(リフィル)を使い続けたり、内容を更新したりできます。これを僕は、「鰻屋さんや焼き鳥屋さんが何年もの歳月継ぎ足し、熟成させてきた秘伝のタレ」に例えています。自分にしか作れない、自分だけのものです。

・勿論、どんなページを設けようが自由自在で、入れ替えたり組み替えたりできるのがシステム手帳の大きな利点です。

・かつてシステム手帳は「金属のリングが大きくて書きにくい」「大きくてかさばり、重い」という難点が指摘されていましたが、何年も前にそれは解決しています。リング径は今や8㎜や11㎜の小さなものがあり、サイズもA5、HB×WA、バイブル、ナロー、ミニ6(穴)、マイクロ5(穴)まであり、マイクロ5は縦105㎜×横61㎜で名刺入れをほんの少し大きくしたレベルです。本革だけでなく、ナイロン生地や革目調など様々な素材の商品があり、軽重を選べます。

②デジタルデバイスとの相違点

・今やスマホは日々の暮らしや仕事に欠くべからずのツール、本当にありがたく、深謝尽くせないアイテム。だけど、新機種が発売になれば3~4年で買い替える、いわば、使い捨てのデバイスだと僕は思っています。

また、通信技術などの大きな変革があれば、そのプロトコルなどで、携帯電話の現状のシステムや仕様は変ります。僕らは既にそういうことを経験しており、この20数年で何台の携帯電話を買い替えてきたでしょう。一方で、システム手帳は生涯使い続けることが可能です。

・僕は電車の中で思い付いたことを即座にスマホのメモ欄に入力しています。大変便利で助かっていますが、コンテンツがどんどん溜まり、もう3年半分が入力されたまま。余程大切なことしか読み返さないし、その大切な何かを検索するのもなかなか大変です。僕はこのメモ欄のコンテンツで、ずっと残しておきたいものを月に一度は手帳等に書き写し、棚卸ししています。結局、システム手帳なのです。

・システム手帳の魅力のひとつは、表紙と背表紙、裏表紙を構成するバインダーです。僕は本革とナイロン製のバインダーを計23冊所有していますが、すべて用途を分けて使い続けています。どれも愛おしく、本革は経年で育っていく変化、飴色が濃くなっていく姿や黒の光沢が眩しい佇まいが嬉しく、ナイロン製は軽く、ほっとする手触りが気に入っています。

最も沢山所有しているのはFILOFAXで、他にはASHFORD、KNOX、BINDEX等があります。いずれも一生をともに出来る逸品。ときを帯びるたびに愛おしさも増しています。

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・このコロナ禍にあって、僕は有形のものが恋しくなります。デジタルデータは汎用性が広く、保管なども便利で大変有効ですが、無形であり、どこか心もとない気がしています。その点、手書きで書いたものには安心感があります。2020年2月から本格的になってきた新型コロナウイルス感染拡大対策については僕は記録に残しておくことが大変重要だと思っています。

僕らは時代の一証人であり、自分や家族、会社、仲間たち、そして社会がどんな状況にあったのかを紙面に刻み、コロナだからこそ何を為すべきか、コロナ以降に何をしたいかを自分の言葉で記しておくことが肝要。いつの日かきっと読み返すときが来ます。今、生かされていること、周囲への感謝を心に紡いでいきたいのです。

2. システム手帳の有効な活用術

① 「システム調の中身を熟成させていく醍醐味」~2冊のシステム手帳と1冊の専用ノートを活用~

・僕がお薦めするスタイルはバイブルサイズの手帳の活用です。具体的に、25~30㎜径リングの厚手の重い手帳(A)、11~15㎜径リングの薄手の軽い手帳(B)、そしてバイブルサイズの6穴のあるリフィルを束ねたノート(C)です。(A) →(B)→ (C)→(A)→(B)→ (C)といった具合に循環、熟成させていくものです。

(A) ここには一年分のマンスリースケジュールや仕事・暮らし・人生・趣味の目標・指針とその結果、自分を鼓舞してくれる名言、気になる新聞記事、映画のチケットやレシートなどの軌跡など、読み返せば自分自身を思い知ることのできるものをall-in-oneにしておく。自分にとっての知の貯金箱であり、自分の人生設計や価値観の拠り所です。この一冊は職場か自宅で大切に保管し、持ち歩かないこと。

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(B)上記(A)から一部のリフィルだけを抜き出して束ね、持ち歩くのです。具体的には、3か月程度のスケジュール、いつでもどこにいても閲覧する必要があるようなデータ、お守り代わりになるような写真や言葉など。この一冊を常に机の上に置き、また、鞄にしのばせておく。

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(C)上記(B)とセットで持ち歩くノート。本体からページを切り離せるようミシン目が入っている専用ノート。ここに書きたいことをどしどし書き、貼りたいものをどんどん貼っていく。あとで読み返し、ずっと保存しておきたいと思ったら、ミシン目から切り離し、(A)に移します。このノートはPLOTTER製や、あるいは三習工業の商品(名品ですが、近年売り場でお目にかかれず残念)があり、昨年と今年の11月に銀座伊東屋本店で開催されたシステム手帳サロンで、ニーモシネ製の限定商品が発売されていました(勿論初日に購入)。

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→この(A)(B)(C)の循環を進めていくと、やがて(A)がいっぱいになります。その段階で、(A)の中身をコンテンツごとに、分冊化していきます。要は、スケジュールだけ、あるいは仕事だけ、人生設計だけというように、専用のシステム手帳を設けていくのです。そんなふうに、僕には33年に及ぶシステム手帳生活で今、25冊に至るライブラリーがあります。

② 「システム手帳はお守り」~自分の好きなものを持ち歩ける安心感~

最近、マイクロ5という最小サイズの手帳が人気で、なかんずく女性から熱視線を浴びているようです。今月の伊東屋さんのシステム手帳サロンでは初日、大勢の女性のお客さんがマイクロ5目当てに詰めかけているのを現地で見ました。

システム手帳の素晴らしさは、写真やシール、記事など自分の気に入ったものを何でも差し込めること。なんでも貼ればいいし、プラスチックの袋型リフィルが市販されています。システム手帳はもはや、お守りです。

③ 「システム手帳で自分研き」~極力手書き、お気に入りのペンで~

手書き文字には自分の人柄が滲み出ます。だから深呼吸して極力丁寧に書き、精神修行、自分研きのつもりで、襟を正し背筋を伸ばして万年筆等で、ひとり静かに書くのが良いのです。僕は数本の万年筆のほか、「三菱鉛筆ジェットストリーム」と「KOKUYO ME」のゲルインクボールペンを愛用しています。

〈最後に〉

手帳選びのコツは、持ち主の仕事の内容やライフスタイル、あるいは性格などにより様々で、正解はありません。次回はもう少しミクロな視点のお話をしたいと思います。長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

「賑わいの手帳売り場や冬隣」弥七


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