リリシズムの彼方、心の襞をゆらす音の葉
「高倉健インタヴューズ」
(野地秩嘉著、小学館)の中で
俳優の高倉健さんはこう語ります。
「僕は「世の中に何かを訴える」ために
映画に出るのではありません。
映画はエンターテインメントですから
訴えたいことは何気なく
観客に伝わるほうがいい。」
「そして低い調子でそっと伝えればいい。
声高にテーマを主張する必要はないし、
大上段に振りかぶって
大声を出す映画には本当の力はない、
僕はそう思う。」
健さんは、
人は本当に辛いときや悲しいとき
大声を張り上げて嘆くでしょうか