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これからの時代の価値交換

価値を交換するモノの切り替えどき

歴史の中には価値観の大転換期がいくつかあるけれど、現在はその中の一つに数えられると思っている。わたしたちは時代の転換期に生きている。戦後から始まった復興期はモノが不足していた時代。物理的なモノを得ることが富の象徴であり、心が豊かになることだった。

ある程度豊かになった時期からと他人に対してわかりやすいレッテルとの価値交換が盛んになった。出世、役職、学歴というモノに対価を注ぐようになる。レッテルに富がついて来たし承認欲求も満たされて一石二鳥の投資になる。

お金という価値交換をする媒体はモノとしての価値は時代を問わず高いけれど、具体的な物質から仮想空間のモノに変化しつつある。つまり、全体的にバーチャルに移行している。生産から創造に変化しつつある。

とくに少子高齢化で国の財政も逼迫してきた日本は新しい局面を迎えていて物理的なモノは必要なところに届いていないことがあるにせよ明らかに余っている。非効率は承知で仕事のための仕事を生み出してなんとか仕事が無くならないようにしている状態で働くという概念も考え直す時期に来ているだろう。

そもそも不要な仕事をする時間は必要か立ち止まって考えてみてほしい。働く時間は人生の一部を切り売りしている状態で生きている何分の1かをあげている。"仕事をしている人はエライ"という価値観だけで過ごす時間は人生をトータルで見たときに納得できるだろうか。

今は前時代的に生きている人と先の時代に生きている人が混在している。今のところはこれからの価値観で生きている人は必ずしも順調ではないだろう。むしろ、生きづらさを抱えている人が多いかもしれない。まだマイナーな存在だし、価値判断をする人たちは前時代的な人がメジャーだからだ。

これから価値あるモノ

これから価値を高めるモノは体験や知識になる。いや、もうなりつつあるけれど、より浸透していくだろう。結局のところ、人は満足感を得たくて物を手に入れたりお金を貯めたり使ったりしている。つまり、感情の解決を物質を介して手に入れていたのだけど、物質が足りている時代に生まれてきた人にはそのパターンが通用しないのだ。

一人一人に向けて特別に贈られる感情は協力、賞賛、信頼、愛情、いろいろあるけれど元来はタダだと思われていたものだ。そのままだと確かに無価値かもしくは自然な情動になるので、掛け算をして価値を高める必要があるだろう。例えばあるプロジェクトへ特別な知識と共に協力するとかが考えられる。

芸術や文化に対しての影響

創造に対しての価値観は変化するだろうか。今はまだ有名な人、派手な技術、立派な舞台、が評価されがちだ。さらに言えばそんな恵まれた人たちでさえ正当な対価を受け取ってはいないように見える。特に日本ではそれが顕著だ。

芸術、文化、科学、哲学、経済、全てが優劣なく対価を支払られる時代は来るだろうか。

今までの価値観は通用しない。時代は変わりつつある。ただどの方向に向かって、どのあたりで落ち着くのかはわからない。そのただ中に生きている自分は軸をブラさず、ただただ動きの表現を探究し、発見したものを惜しみなく伝えていきたいと思う。満足できる人生の構築を考えながら、世の中を眺めていこう。



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