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天職とは「好きなこと」を仕事にするのではなく「好きな作業」を仕事にすること

「今やっている仕事がつまらない」
「じゃあ、自分の天職ってなんなんだろう?」

そんなことを漠然と考えながら働いていることってありませんか?

 

ぼくはありました。

前職で絶え間なくやっていた、設定書や報告書の作成という作業は、おせじにも面白いものだったとは言いづらいもので、その繰り返しがイヤで独立したのです。

 

自分の天職の見つけるには、どうしたら良いのでしょうね?

会社員を辞めてフリーランスになり、色んな業界・業種の仕事を経験しているうちに、少しずつわかってきました。

「好きなこと」をただ仕事にするのではなく「好きな作業」を仕事にすることこそが、きっと天職に就くということなのだと思うのです。

今日はちょっと、そんな話をしてみます。


「好きなこと」を仕事にするだけでは、仕事は楽しくならない

仕事が面白くないという感覚は、「好きなこと」と「その作業」のギャップから来るものだとぼくは思います。

必ずしも「好きなこと」…例えば好きな業界・好きな職種で、自分の好きな作業ができるとは限らないからです。

 

どんな業界・どんな職種でも、そこで行う作業には様々なものがあります。

単純に野球が好きだったとしても、そこに関わる仕事は「野球をする」だけではなく、付随して数々の仕事・作業が発生するのと同じです。

そして、そこではたらく人もそれぞれ、好きな作業・嫌いな作業があるはずです。

・文章を書く作業のが好き
・ものをつくるのが好き
・データをまとめる作業が好き
・まとめたデータをもとに考えるのが好き
・人と交渉するのが好き
・接客をするのが好き
 

仕事が楽しいと思えるかどうかは、この自分に割当てられた作業そのものが好きになれるかどうかにかかわってきます。

それほど興味のない業界・業種であったとしても、人との交渉や折衝をするのが好きだったり得意だったりする人は仕事を苦に感じることもないでしょう。

逆にその業界が好きで好きでたまらず、ようやく入ったかと思えば、担当する仕事はそれまで想像していなかったような地味な作業の連続だったりすることも、往々にしてあるわけで。

 

また、複数人で作業をするのか、一人で作業をするのか。 これらも人によって好き・嫌いがあるはずです。

業界・業種によってはチームでの作業が必須なものもあれば、一人で黙々と作業するのがメインとなるものもあります。

・チームでする作業が好き
・チームを率いて作業を進めていくのが好き
・一人で黙々とやれる作業が好き
 

「好きなこと」を仕事にすれば「好きな作業」が仕事になるわけではない。

そこを履き違えたまま働いていると、つらいことになります。

 

映画が好きだったとしても、映画の業界に入って必ずしも楽しく仕事できるかどうかはわかりません。

その人の「好きな作業」が、その業界に入って必ずしも担当できるとは限りませんから。

今、ぼくは投資の話をしているけれど、だからといって金融の世界に入って楽しく仕事ができるようになるかというと、間違いなくそんなことはないわけで…。

 

逆に、全く興味のないような業界でも、実は自分の好きな作業があるかもしれません。

例えば建築業界自体にはまったく興味がなかったとしても、実際に入ってみて設計を学んでみるとこれが思っていたより面白くて、もしかすると好きな作業になるかもしれません。

一人で黙々と作業をするのが好きな人は、別に興味のない業界であってもそうした働き方が出来るならば、楽しく仕事できるかもしれないよね。


例えば:ぼくの前職での話

興味ないかもしれないけれど少しだけ、ぼくの前職の話をしてみます。

もともとぼくは小さな時からインターネットやコンピュータが好きだったので、自然と高校や専門学校も情報系の学科に入学していきました。

そしてそのままの流れでIT系企業に入社することに。

 
2015年に独立して退社するまで、8年間働いていたことになります。 今思うと、けっこう長続きしたものだ…。

 

IT系企業といっても、実際にそこで行う作業は多種多様に存在します。

ぼくがそこで実際にメインでやっていたのは、実際にテクノロジーに触れるよりも、細かい資料の修正や設定書を作ったり報告書をつくったりすること。

時には社内の承認を得るための折衝や交渉ごと、そしてそのための資料作成なども多くありました。

そうした作業って、やはりなんにも面白くなかったんだよね。

ITは好きだし、インターネットもコンピュータも好きだけど、そこでやる作業(やらされていた作業)自体は、特に好きなものではなかった。

テクノロジーに触れる時間よりも、それに付随する別の作業の時間のほうがはるかに長かった。

今考えると、ここにミスマッチがあったんだと思います。

 

たぶん、ぼくが本当にやりたい作業はきっと「インターネットをつかって」「一人で黙々と」「コンテンツをつくる作業」だったんでしょう。

今は、そうした働き方が出来ているので、正直いって、楽しいです。

今の仕事が天職かどうかまではわからないけれど、少なくともミスマッチは解消されていると感じてます。

 

もちろん、仕事とは色んな作業を複数同時に動かすことでもあるので、誰しもが自分の好きな作業だけをやれるわけではないのですが。

それでも、作業ごとの比重は変わってきます。

自分のメインの担当作業が自分の好きな作業とすることができれば、感じ方は大きく変わってくるはずです。


例えば:手塚治虫の話

また例えばの話ですが、知らない人はいないほどの有名な漫画家の手塚治虫氏。

彼は胃がんで亡くなる直前にも病院のベッドのうえで漫画を書き続けていた、と言われています。

死ぬ直前だというのに、嫌いな作業を嫌々続ける必要なんてあるわけないですよね。 それじゃあ何故そこまで手塚治虫は漫画を描こうとしていたのか。

それはやはり「漫画を描く作業」が好きで好きで仕方なかったんだろうと考えられます。

漫画を描くことがどうしても好きだから、死ぬ直前のベッドの上でも続けたくなったんだと思う。

そうでなければ、そこまで情熱を持つ理由がないですから。 ある意味では、好きだから描かなければ、という強迫観念めいたものもあったのかもしれない。

 

もちろん、誰もが彼のようになれるわけではありません。

けれど、「好きな仕事」の「好きな作業」がうまくマッチさえすれば、やりたくて仕方がないものになるという、ひとつの証明でもありますね。

「好きな作業」で稼げるものを探す

もちろんいくら作業そのものが好きだからといっても、その作業がお金を生み出してくれるものでなければなりません。

いくらプチプチを潰す作業が好きだったとしても、それが収入にならなければ意味がないので。(笑)

 

「好きな作業」と「収益性」がマッチして、このふたつをうまく両立できれば、仕事は楽しくて仕方ないものになるはずです。

そういった働き方を見つけられれば、人生は楽しくて仕方ないものになるだろうなあ。

天職と言わずとも、自分に向いた仕事を探すためにも、まずは「自分が好きな作業」がなんなのかを、洗い出してみるのも面白いと思います!

そして、そのうえで好きな作業をメインに働いていくためにはどうしたら良いのかを考えましょう。

もしかしたら、独立しないと実現できない働き方かもしれないし、転職して職場を変えれば実現できることかもしれません。

好きな作業が明確にわかっていれば、転職によって自分に適した職に就くことも可能だと思います。


 

以上、ご参考までに。

それでは!

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