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[読むだけで経験値UP]~物語のある英語クイズ20~ A hot potato

言葉は人によって作られた。だからその過程には物語があって味がある。

-こんにちは!スロバールです。
単語帳では語られない物語を味わって味わい尽くそうというのが本シリーズの目当てです。

でもせっかく寒くなってきたから、アツアツのお芋も味わってみません?

→もくじ←

1.答えと由来
2.ニュアンスを確認して言霊を掴む
3.私のHot potatoな物語「英語のSpeakingテストで移民問題を垣間見る」
4.気になる1ランク上の言い回し「段階別レベルアップ表現」

さて、答えは決まりましたか?


1.答えと由来→「熱い芋は長くは持てない」

正解は、真ん中の「扱いにくい話題」です! 

A hot potatoなのでもちろん字面通りに「アツアツの芋」という意味もあります。ちょうど寒なってきたこの季節にぴったりですね。
が、それ以外にも「扱いにくい話題」という意味もあるのがミソです。

この表現の由来は、ちょっと昔に流行った「drop like a hot potato」というフレーズに由来します。直訳したら「熱い芋のように落とす」になり、ここから扱いにくい問題や話題を熱くて持っていられない芋に例え「扱いに困るものは落としてしまう」という意味に広がりました。

2.ニュアンスを確認して言霊を掴む

日→英 の辞書だと細かいニュアンスが抜け落ちてしまうので、英→英 の辞書で表現に秘められた意味を解読していきましょう!

ちょうど日本語でも「焼け石」という言葉が「大きな問題」という意味で使われています。例えば、「焼け石に水」といえばアツアツの石に少量の水をかけても温度が下がらないことから、ちょっとの対応策では解決できない問題のことですよね。

ちなみに同じ「熱い」でも、a hot topicといえば今流行りの話題という意味になるのでご注意。

3.私のA hot potatoな物語「試験会場で移民問題」

オーストラリアは移民の受け入れに対して寛容な国として世界に知られていますが、移民問題が今hot potatoになっていることがよく分かる体験談があります。

IETLSという英語の試験があるのはご存知でしょうか。イギリス・オーストラリアでは大学や専門学校に入りたい留学生が受けなければならない試験で、Speakingは英語ネイティブと1対1で15分ほど話したりします。これは知人の先生から聞いた話なのですが、


ある●●人がSpeakingの試験を受けに行ったときのこと、試験中に試験官から「お前はオーストラリアを汚しに来たんだろ?」とか「英語なんてどうでも良くて、お前の国の文化を押し付けに来たんだろ?」などという言葉を終始かけられ続け泣きながらSpeakingのテストを受けたそうです。

筆者は人種の差別には反対な一方、オーストラリア人の仕事が奪われるという理由で移民をあまり歓迎していない生の声も多く聞いておりオーストラリア人の気持ちは分かります。それでも、受験料3万円を払う英語の試験で、しかも全会話が録音されているSpeakingであからさまに暴言を吐くのはレッドカードです。

オーストラリア人達と移民達の間には、焼き芋の皮1枚分ほどの距離しかなく常に持ちつ持たれつの関係になっているのも又現状です。どちらか片方が完全に損している、得している、という状況ではなく、場面場面では支え合っており、それだからこそ白黒つけにくい移民問題はまさにhot potatoなのです

移民が多い国だからこそhot potatoになってしまった移民問題。今、日本でも移民政策が議論されていますがこれからどうなるのでしょうか。先行きが不安になってきます。

4.気になる1ランク上の言い回し
「段階別レベルアップ表現」


最後に、今の自分の英語力より1つ上のランクの単語を覚えて経験値としましょう!

様々なレベルの読者さんがいると思うので、自主学習用の表としますが、

ちょこっと解説

Lev2.【a sensitive topic】

Sensitiveはsensor (センサー)の元の語です。センサーはちょっとの動きですぐ反応しますよね。ということで、sensitiveは「敏感な」という意味です。

Lev3.【a delicate topic】

カタカナにもなっています。「デリケートな」。

Lev4.【A touchy topic】

touchyという語は見ての通りtouchが元になっています。
「触る→触られると困る」という広がりです。

Lev5.【Volitile 】

Volitileは揮発性の、という意味の単語です。酢なんかは放っておくとドンドン揮発しますよね。そして周りの人がゴホンゴホン...と、問題を拡散してくれる迷惑さを表せる語です。


いかがでしたか、「なるほど!」と思える表現はありましたでしょうか。

もし1つでもあったのなら幸いです。

また次回別の記事でお会いしましょう!

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。