Peace Keeping Orchestra(memo)

僕とカザンは文通をしていた。結局、血縁関係は掴めず孤児院に入ることになったのだ。日本語を勉強したいと明るい声を上げた彼女は僕に手紙を出すことを願った。それを叶えた僕は王子様かな。

ところが突然、文通が途絶えた。僕が何か悪いことをしたのだろうかと思いはじめていた矢先、孤児院の院長からの手紙でことを知った。彼女を襲ったのは病魔、小児癌だった。

孤児院では治療ができない、死を待つだけだとの知らせを受け、僕は悩んだ。カザンがあんまりだ。

思い立って上官である宮本に話した。

「それですべての不幸な子が救えると思うのか?」

僕はこう答えた「このままじゃ僕が不幸になる」

宮本は笑うと「じゃ行ってこい」とだけ言った。

「第五章 死神の花嫁」

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