「惑星クローゼット」つばな 読み終えました。

ようやっと惑星クローゼットの最終巻を読み終えたのでサクッと感想を…

SF × ホラー × 百合

 かわいらしい絵柄に反してハードな話だと聞いて読み始めたんですが、思ってたよりも気持ち悪い!
 主人公である愛海がクラスメイトとともに川で蛇のようなUMAを見つけるところから物語が始まるのですが、まぁこのUMAがとても蛇には見えないような代物で、この非現実感がこの作品の魅力だとおもいます。
とはいいつつも、正直初めはもうこの時点でギブアップしたいくらいだった…

それから愛海は夢の中でそのUMAのお仲間がうじゃうじゃいる世界(惑星?)に行き来することになって、そこで記憶を失った少女”フレア”に出会い、フレアを助けるために夢の中で奮闘していくといった話ですね。

女の子のために夢の中で奮闘ってだけ書くとファンタジーっぽい。

百合か???

わからん…百合ってなんだ(?)
しかし、時に命の危機に瀕したり、時に何気ない会話をしたりしていくなかで、愛海は夢の中で初めて出会ったはずのフレアに対してなにか特別な感情を持ちはじめます。
一方のフレアは、どうしても愛海視点で話が進むので多くは語られてなかったですが…

最終巻でデカい関係性をぶつけられてオタクは死にます(?)

ちなみに脇役ではありますが、愛海のクラスメイトの岡ちゃんと愛海の関係性も割と好きです。ただのクラスメイトにあそこまでせんやろ。

ホラーか???

ホラーに明るくないので良くわからんのですが、とにかく出てくるUMAがキモイ。
現実に存在する生き物に例えることができないような造形のヤツがうじゃうじゃと出てきたり、襲い掛かってきたり、人間の目や口から飛び出してきたり…
全編を通してみるとほとんど謎が解き明かされることなかったですが、見た目のインパクトや得体の知れなさがこの作品の雰囲気づくりに一役買っていたとおもいます。

SFか???

間違いなくSFです。
最終巻までよんだ時の、「えっあんなとこも伏線だったの???」感は気持ちよかった。
伏線回収がちょっと駆け足すぎる気もしたんですが、それはそれで情報が畳み掛けてくるスピード感があってよかったと思います。

まだまだ謎な部分は多いですが、回収すべきことはしっかり回収していたのでけっこう納得のいく終わりになっていたと思います。あのオチはしんどいけど。

最後に

まぁいろいろ言いましたけどかなり面白かったです。
ただUMAがめちゃくちゃに気持ち悪いので大手を振っておすすめできない…

いろいろ書いておいてなんですが、この作品はぜひ前情報なしで読んでほしいですね。自分も1巻から追いかけられてよかった…

ちなみに同じ作者の「見かけの二重星」という作品もおすすめです。
こっちはホラー要素がないSFなので読んでみて…


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