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国内おすすめバンド3選

ここ最近、サブスクの功績なのか、昔と比べて邦楽と洋楽の差がほぼ無くなってきているように感じます。昔は国内の音楽では満足出来なくて海外の音楽をディグってばかりいたのですが、もう今は国内のバンドを追うだけで精一杯で、海外の音楽を聴く暇がほとんどなくなってしまいました。

日本のバンドは凄い。

CARTHIEFSCHOOL

CARTHIEFSCHOOL

1組目はまだ知りたてほやほやのバンドなので、あまり詳しくは分からないのですが、北海道で活動している3ピースバンドです。メンバーはまだ20代前半で、black midiと同世代にあたると思います。今年2月に1stアルバムを発表。

公式でも54-71とpixiesに影響を受けたと言っているように、聴き初めてまず思い浮かべたのが54-71でした。

私は54-71世代なので、こういうフォロワーバンドは見つけ次第チェックしているのですが、群を抜いて最高なバンドが登場したなと思いました。

日本語で、喃語のような歌い方とpixiesのBlack Francisのような、がなる歌い方を使い分けています。聴き取りづらいけど音楽性とマッチしててめちゃくちゃかっこいいですね。

とにかくおすすめしたい曲が「兎角大宝」。

ただただかっこいい。最後にエレクトリカルパレードみたいなキャッチーなリフを繰り返してて、そのギャップもまた最高なセンスだなと思います。

村上龍の?「昭和歌謡大全集」とか、小林多喜二の「蟹工船」など、令和生まれのアルバムからは連想できない曲名が並んでいます。「蜜柑」も芥川龍之介の短編からきているのかも。文学への造詣も深いのかなと推測できますね。

54-71もフランスの詩人(名前を忘れました。高田渡さんも翻訳を使って曲にしてた詩人)の作品を引用したりしていたので、そういう面でもリンクする部分がありますね。

音はDCハードコア、ポストコアサウンドで、各パート面白いフレーズを生み出してて聴いていて楽しいし、聴くたびに発見があるような深みもあります。

すでに最高なバンドですが、これからもまだまだ楽しみなバンドですね。


cesco

cesco

2組目も最近知りたてですが、インディーに凄くこだわりがあると感じるサウンドと、伸びやかな歌声が魅力の大阪の3ピースバンドです。

知っているバンドで例えるならアメリカのHAIMを思い浮かべました。

一聴すれば良さがわかる心地良い音楽です。こういうギターポップな曲もあれば、

普段この手の音楽を全く聴かないのでジャンルをなんというのかわからないのですが、こういった大人な、都会的な曲もあります。

cescoはどの曲を聴いても最高ですぐに虜になりました。とにかく心地良い。心地良い以外の感想が出てこないくらい心地良い。

おすすめする理由が心地良いの一点のみになってしまうのがもどかしいですが、他にうまく言えないので聴いて貰えればなと思います。

最近配信リリースされた

この曲も最高ですね。

9月には1stアルバムが出るので、凄く楽しみです。

願わくば年内に都内でのライブも開催してほしいですね。


nolala

nolala

「私は別れた彼氏を全員曲にするタイプです。」

3組目は、いまやこのフレーズでお馴染みになったと思われる3ピースガールズバンドです。

彼女たちのことを知ったのは、5年前くらい前だったと思います。vo/gtの千陽さんにTwitterでフォローされた(ただのバンドのプロモーション活動の一環)のがきっかけでした。とりあえずバンドマンにフォローされたらそのバンドを聴いてみるということは、多くの音楽ファンの方たちはすると思うのですが、私も例に漏れず彼女たちの音源を聴き、そしてすぐにファンになりました。音源と言ってもその時聴けたのは「蜃気楼」という曲のサビ部分(ライブ映像)だけでした。

ただ、その短い音源だけでもバンドの魅力は伝わってきました。J-Rockの王道、いわゆるオルタナど真ん中のサウンドと美しいメロディ、美声ツインヴォーカル、と様々な要素のクオリティがどれも高くて、とてもインディーズバンドとは思えませんでした。すぐにメジャーにいくバンドでは?と思ってたのですが、ようやく最近メジャーレーベル所属になったようです。

しばらくして「蜃気楼」のMVが公開、1stデモが発売と続きました(順番は逆だったかも)。バンドのデモ音源を買うのは10数年ぶりでしたが、この時点で即購入するぐらいにnolalaに惹かれていました。

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「蜃気楼」ともう一曲の2曲入りでした。この音源はのちに出る1stアルバムヴァージョンとはサウンドの質感が違って、もっと音が荒々しく生々しさがありました。

この「蜃気楼」を初めて通して聴いた時鳥肌が立ったのを覚えています。ラストのvo/baの美寿々さんの伸びやかな歌声と千陽さんの高音ハーモニーが、歌詞の世界観のクライマックスと見事にシンクロしていて、最高の視聴体験を味わいました。

個人的にこの「蜃気楼」の歌詞も凄く好きで、ステレオタイプな失恋ソングとは違って、最後まで光がないんですよね。切り替えて次行こうとか前向きに生きていこうとか、時間が忘れさせてくれるとかではなく、主人公はずっと薄暗い世界観から抜け出さず一人後悔に苛まれ続けています。

失恋直後のあのなんとも言えない期間、切り替えが出来ずただひたすら悶々としてしまう時期の表現度がエグい曲だと思います。

他にも代表曲と言ってもいいガールズemoな「グッバイライアー」も最高ですね。この曲出た時はついに売れたなと思いました。3人ともカッコいい。

あと個人的にめちゃくちゃ好きな「いつかは」もおすすめです。こちらも失恋ソングではあるのですが、「いつかはこんな風になれると描いていた未来は どこかで消えてしまったんだ 僕には夢があったはずなのに どうして」という歌詞が人生観を歌っているようにも捉えられて、凄く好きですね。

あと2番のサビ後、ギターだけになる部分がめちゃくちゃかっこよくて、漢気すら感じます。こういう潔いアレンジ構成にしているところも魅力ですね。


最後に

知ってる情報量の違いで文章の厚みに差がありまくりですが、どのバンドも同じくらい好きで同じくらいおすすめです。

まだまだ国内にも知らない良いバンドが沢山いると思うので、暇を見つけては発掘をし続けたいと思います。

日本の音楽界は面白い。





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