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【フェアトレード月間】 フェアトレードとコットン

毎年5月第2土曜日は「世界フェアトレード・デー」。世界中でフェアトレードをアピールする日です。そして、今月はフェアトレード月間ということで今月はフェアトレードに関する内容を中心に更新していきます。

フェアトレードとコットンについて

世界70カ国以上で、およそ1億世帯がコットン生産に従事しています。
特にカメルーンやマリなどの西アフリカや、インド、パキスタンといたアジア地域の開発途上国にとっては、国の経済や人々の生活を支える重要な輸出農産品です。コットン貿易の影にもまた先進国に有利な不平等な構造があり、開発途上国の多くのコットン生産者は、生産コストすらまかなえない低価格の厳しい状況を強いられています。


インドのコットン生産の現状

インドは世界最大のコットン耕地面積を持ち、コットン生産量世界第2位(約20%)を誇ります。そして同時に、インドのコットンやその種子の生産地で、多くの子どもたちが劣悪な労働条件で働かされている現状があります。

約40万人以上の子どもたちが働いており、その7~8割は女の子と言われているそうです。

問題点
・親の失業や低い賃金水準による貧困
・教育の重要性や児童労働に関する認識の不足やそのための政府の取り組み不足
・安い労働力として子どもが雇用されてしまう


また、天然素材かと思われるのようなコットンですが、世界中の農耕面積の約3%足らずの栽培農地面積にもかかわらず、世界で使用される殺虫剤の約16%、農薬全体の約10%がコットン農場で使われているという報告があります。(PESTICIDE ACTION NETWORK, 2007)

そのため、
畑で使われる農薬による健康被害も大きな課題となっております。

国際的には使用禁止の危険な農薬も、途上国では未だに使用されていることもあり、環境に大きなダメージをもたらすばかりか、生産者の農薬による中毒死や健康被害も深刻です。


フェアトレードにより公正な取引を

国際フェアトレード基準では、危険な農薬を禁止するだけでなく、オーガニック栽培を奨励するため生産者へは価格の上乗せも保証されます。例えば西アフリカのマリ共和国では、フェアトレード認証を取得しオーガニック農法への切り替えを進める村が増えています。これにより、農薬が原因だったと思われる病も無くなり、人々の健康が改善されました。さらに、オーガニックコットンからより多くの収入を得られるようになり、フェアトレードのプレミアムを使って村には小学校や備蓄倉庫、識字教室などが作られました。村人たちが自らの力と意思で社会発展を実現させています。

参照:


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