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事業にシナジーを生む自律型人材とは

育成が急務だといわれる「自律型人材」。VUCAの時代とも呼ばれる現代において、企業が環境変化に迅速かつ柔軟に対応するためには、社員の自律性が不可欠です。自律型人材は、働き方改革や新型コロナウイルスの流行などで、テレワークが進んだことにより、さらに求められています。この記事では人事支援に関わらさせていただいている某エレクトロニクスメーカーの事例をもとに自律型人材についてお伝えしていきます。

自律型人材とは

自律型人材とは、指示を待つのではなく、自らの意思で考え、能動的に業務を遂行できる人材を指します。ただし、具体的に何を求めるのかは企業によって異なり、企業ごとに具体的な定義が必要になります。

某エレクトロニクスメーカーの現在地

某エレクトロニクスメーカーはIT機器やデジタル家電、車載用電子機器などで利用されるプリント基板に欠かせないソルダーレジストで世界トップクラスのシェアを誇る化学メーカー。
その開発・製造で培った技術力を生かして医療・医薬品やエネルギー、食料など新しい分野への進出も果たし、「ニッチトップ企業」から「グローバル科学メーカー」へ事業転換。

複数の事業が安定的に成長し続けるには、人材の育成や確保が何より重要との考えから、長期経営構想で「多様化する組織や社会に対応する自律型人材の育成・活用」を基本方針の筆頭に掲げました。

自律型人材の育成を強化

某エレクトロニクスメーカーが考える自律型人材とは、「自ら目標を設定し、その達成のためのプロセスと成果の創出を楽しめる人材」。

そうした社員を増やすことが企業の価値につながると考え、自律型人材を育成する施策や、環境づくりに積極的に取り組みました。

求める人物像や組織像に向けてのロードマップ

まずは課題になっている事業が置かれている状況や市場環境、事業展開を見据え、将来起こりえる課題、さらになぜその課題感を持っているのか、現在の人事育成の施策をなぜアップデートするべきなのかなどを整理するところから取り組みを着手。

そして、求める人物像や組織像に向けてロードマップをより精緻に作り上げていきました。具体的には、下記の施策を実施。

・企業バリュー(経営理念の実現を支えるグループ共通の価値観)の体現度合いに対する振り返り

・取得したデータを人材、組織開発における専門的知見に基づき分析し、状況把握や施策検討

企業バリューの具現化に向けて、各組織の推進リーダー向けのワークショップやコミュニケーション施策の検討・実行

組織開発に取り組むことが事業のシナジーを生む

某エレクトロニクスメーカーでは、日々の業務を通じて企業バリューの具現化を目指している。

このような組織開発と事業の関連性は別々と考えているケースが多いのですが、人と組織が上手く連動して個々の力が発揮できれば自社の事業に良い影響を生みます。
組織開発を取り組むことが事業開発にシナジーを生んでいくのです。

まずは自社の事業が組織開発によってどんなシナジーを起こりそうかを考えていくことが最初の一歩です。


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