見出し画像

メンタル不調な10月のサバイバー・ノート

10月は脳みそをお休みしていた。理由はメンタルの不調だ。世間的には「心のお休み」と表現したほうが通じるのだと思う。通院と服薬では不足していた、回復のための時間を取った。

私は心身問題について身体論の立場を取っているので「心という機能のメンテナンス」という表現のほうが好みだ。休暇よりメンテナンスのほうが世間体もいいし。

毎年10月は不調に陥ることが多い。寒暖差、生活サイクルによる疲労、そしてトラウマがいくつか。今年はさらにメインPCの故障、親族の不幸などよくないことが重なった。でも、今年も乗り切った。

今年の10月を生存した私は偉い。来年も乗り切れるとは限らないから、備忘録としてやったことについてある程度まとめておこう。

筋トレはポジティブな無の時間

私の場合、メンタルが不調のときは「思考の渦から抜け出せない」のが最大の問題で、頭をリセットするためのトリガーが必要になる。何かしないと考え事が止まらない、でも何かできるほど集中力はない、そんなときに時間を消し飛ばしてくれる物が必要だ。

筋トレはまさにそれだ。

自分の肉体を追い込み、筋繊維を傷つける。ポジティブな自傷行為と言ってもいい。健康にいい形でストレスを自分自身にぶつけることができる。

元々スポーツが好きで健康オタクな節もあるので、トレーニング前にBCAAを飲んだり、こまめにプロテインを飲んだりして効率的に自分をいじめ抜いている。

最近購入した折りたたみのトレーニングベンチのおかげでメニューが大幅に広がった。特に胸筋周りはベンチとダンベルでかなり鍛えやすい。

有酸素運動もいい。燃焼効率がいいし、なによりそれなりの時間を使う。散歩もよくするが、私は膝が弱いので長距離のジョギングは医者に止められている。天候にも左右されるし、外出したくないときもある。

今年になってエアロバイクを導入したのは大正解だった。数字が増えていくことで「何かをやっている」という実感を脳に与えつつ、しっかりと時間を消費していくことができる。

メンタルが不調のときはとにかく脳にネガティブなことを考える時間を与えたくない。だから音楽をかけながらエアロバイクを漕ぐ。汗をかく。シャワーを浴びる。少しすっきりしてその日やらなくてはならない最低限のことを片付けることができる。

ティゴラのフィットネスバイクは実際に私が使っているもので、毎日30分は漕いでいる。

食事管理は生活のノイズ軽減

考えなくてはならないことが多ければ多いほどストレスになる。その中には当然「献立を考える」も含まれるわけだ。本当に面倒になる。

ちょうどいいので食事管理のタイミングにする。メンタルが不調になると味に頓着しなくなる。つまり、ブロッコリー・トマト・鶏むね肉・オートミールの生活が苦にならない。

鶏むね肉を電子レンジでサラダチキンに。ブロッコリーも電子レンジで温野菜に。トマトはカットしてそのまま。オートミールは余裕があればお茶漬けの素やスープの素でおいしくなる。

洗い物は少なければ少ないほどいい。調理した皿や鍋でそのまま食べられるものはそのまま食べる。

飲み物はラベルレスの炭酸水をよく飲んでいた。干して潰すだけでいいからギリギリ片付ける気力が出る。水よりは刺激があるし、レモン汁を垂らすだけで炭酸飲料らしくなる。

味がノイズになることすらある。そういうときは氷水を飲んでいた。あれはお腹が冷える。できれば白湯がいいが、電気ケトルのプラスチックくささがどうしても苦手なので今度ヤカンを買う。

無理に好きなことをしない

メンタルが不調の人間にかけられる言葉として「しばらくゆっくりして、好きなことしなよ」がある。あれは私には合わない。

私の場合、メンタルが不調だと受容能力が大幅に低下する。感性が機能不全を起こす。その状態で本を読んでも楽しめないし、音楽を聴いても鬱陶しく感じてしまう。

この時点である程度冷静になる余裕があるようなら「メンタルが不調だから楽しめないんだな」と処理できるが、その余裕もないと「楽しめるはずなのに楽しくない、もうだめだ!」となってしまう。

そもそもメンタルが不調のときに冷静な処理を期待してはいけない。

そういうわけで、上記2つの「何もできないときにやれる何か」を見つけておく必要があった。別に好きではないがやる理由を作れて継続でき、頭を使わない何か。

情報を遮断しても切れない関係を作っておく

人との他愛ないやり取りがしんどい、という時期もある。

「いくらメンタルがしんどいからってLINEくらい返してくれてもよくない?」と言われると、「ごめんね……」としか返せない。君にはできるかもしれないが、私には無理なのだ。

そういうときに「縁が切れちゃうかもしれないから」と怯えて元気そうな返信をひねり出すのは間違いなくストレスだ。

だから、「調子が悪いときは返信できないが、お前のことは依然として好きだから元気になったら返信させてくれ」という頼みを承知してくれる相手と仲良くしておきたい。

この体質があるせいで恋愛は長続きしないし、友達も年々減っていくし、ろくなもんじゃない。その分、今の縁を大切にするしかない……これはどうしようもない。


いただいたサポートは主に記事のための調査費用として使わせていただきます。これからも充実したコンテンツを提供していくため、あなたのサポートをお待ちしております。