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0から3ヶ月で合格する医師国家試験-116回ver低偏差値、時間がない人向け-

116回医師国家試験、合格しました。
一般臨床は合格点214点以上/297点 ⇒ 72.1%以上というハイレベルでした。




今回は勉強はしていない、成績は悪いけれど時間もない人向けに実際にどのペース、量で勉強すれば医師国家試験に合格するレベルになるのか、をイメージして自信に繋げて欲しいため書きました。

6年の夏までにQB1周、クリクラ始まってローテする科ごとに予備校動画視聴しています、みたいな人向けではありません。
夏までのメジャーの講義1周視聴、そのレベルよりはるかに下です。

これまで6年に進級はして何とか実習や試験をしのいできたけど、秋まで国家試験の勉強は全く0の人向けです。
その状態で10月から開始→余裕、11月から→まずまず、12月から→大丈夫??というイメージ。
昨今の受験生の学力がインフレする中でも3ヶ月、個人的に計500時間くらい勉強すれば合格はできると思いました。


・背景

・本人
1浪1留、CBT再試験、学年順位下位1桁 成績下位向け大学面談あり

・購入予備校講座
medu4

・勉強量


本格的に勉強し始めたのは6年の11月から
(11月時点でmedu4の講義動画はメジャーの3割ほどしか見ていない、QB(問題演習)は0問)
12月に講義動画を1周し,12/30より初めて問題演習(QB1周目問題)を開始。

公衆衛生はmedu4webに載っている約1000問を1周。耳鼻科は嫌いなので問題演習0。他は1周目問題を1周して産婦人科、腎臓、内分泌、血液、免疫は1周目問題の間違えた問題のみもう1回。
直前期はmedu4究極MAPを2.4周ほどしました。

基本的に復習や周回が嫌いなのでほとんどの問題が1回きりのやりっぱなしです。回数別も研究が必要とみんな口すっぱく言ってますが過去3年分1回しか解いていません。

卒業試験はほぼ過去問を丸暗記してしのいでいました。普通に国試準拠の問題なので9月末開始の卒業試験と同じペースで動画視聴していく予定でしたがどうしても範囲が広い過去問の対策に時間を取られ視聴が進まず11月になってしまいました。
卒業試験は1つ再試験で他も酷い成績で総合成績も下位1桁。

卒業試験結果

11月から本気ではじめ、1日10時間勉強(そのうち4時間くらいはYouTube見ていました、10時間も無理)を3ヶ月ほぼ毎日行いました。
全く勉強していないのは3ヶ月で3日くらい。

11月-12/17の間にmedu4の残っていた約190コマ(1コマ約1h)を2倍速で視聴。卒業試験、再試の間近は過去問対策で視聴できなかったのでそれ以外は1日平均6-10コマ、最大1日11コマを視聴。

最初は1.5倍にしていましたが2倍にしてから本当に進捗も頭に入るスピードも速くなったので最低2倍からがおすすめ。Chromeの拡張機能(video speed controller)でさらに倍率をいじることも可能、3倍くらいでもいいかも。どうせ理解で手が止まる所は何倍で聞いても手が止まるのでゆっくり聞けば頭に入りやすい訳ではないです。
文字をテキストに書ききれない時は止めてOK。またmedu4のテキストの練習問題は予習する時間などないので穂澄先生の講義を写してました。

・勉強開始まで
5年からクリクラを周りますが勉強は0、6年も夏までその調子。9月にオスキー、9月末から卒業試験が開始、11月半ばまで。

6年(2021年)は11月以降はゲームを封印したがそれまでの10ヶ月はゲームしかしていなかった。約850時間、普通にほぼ毎日5-6時間していました。

この時間勉強してれば余裕だったのに


・模試、教材など

ベーステキスト、知識はmedu4のみ
イヤーノート、病気が見えるも持っていますしレビューブックマイナーもありましたが、全く読まずテキストしか読んでいません。

使用教材

・medu4新しいシリーズ (内科外科、マイナー、小児,産科,老年,

救急,中毒麻酔,公衆衛生、)
究極MAP

・回数別は買わずmedu4の年度別解説で115回-113回の3年分

演習

QBは買わずにmedu4webの演習フォームで演習
だいたい4500問くらい解きました(同じ問題を解いても加算される)

こんな感じで進捗が表示されますが5k以下なのでwhiteで終わりました

模試

第1回TECOM模試、第4回TECOM模試、冬MEC模試

・成績

・第1回TECOM模試(2021/6/26-27)
 一般臨床49.7% 全国偏差値25.9

1回TECOM模試

・冬MEC模試(2021/12/17-18)
 5671位/6002人 下位7%以下

必修68.5%,一般臨床は60%ぎりのってなかった記憶

・4回TECOM模試(2022/2/8-9)

一般臨床の偏差値44で歓喜

・本番の成績


116回医師国家試験
必修85.5%,一般臨床80.7% 合格

Aブロックは緊張した

実際に解いている時に何を考えていたか、頭の中など

成績開示


・勉強スタイル、日々の生活


・スタイル
とにかく時間がないし問題演習は時間を食うので演習、アウトプットはかなり減らしてやりました。QBガンガン回しながらアウトプットしてそれで足りない所をインするスタイルが主流だと思いますが自分は時間があったらとにかくテキストを何度も読んで全て覚えてやろう、みたいなスタンスでした。

medu4はテキストもヘルシーなので赤文字とか関係なく全部重要で黒字まで隅々覚えられる量なのが良かったです、イヤーノートとか文字多すぎて。

アウトプットがかなり少なかったため、模試や本番では悩まされることも多く、またmedu4のテキストの画像が少なすぎて画像のウェイトが重い問題はお手上げ。

・環境
学校側が与えてくれる勉強部屋で勉強していました。同じ部屋の班員は勉強家で優秀でいつも心配してくれるいい人ばかりでした。
班員同士で問題を出し合ったり「ここの問題どうしてこうなる?」みたいな会話したりは頭に残るし有益で、毎日勉強ばかりだけれど人とも会って話すのでこれは現役生ならではのいい所だなあ、と後からしみじみ思いました。
「MDA5抗体とか出ない、出てTIF1抗体だろ」って言ってたらMDA5出てびっくりしました。

自分が分からないところもさらっと分かっている人がいると悲しい反面、まだまだ自分のレベルが足りないと実感できるのでマイルストーンとしても大事。
模試もそうで、ここまではやったからその結果はどうか?集団での立ち位置は?みたいな視点が大事だと思います。

自習室のボードにはオリジナルゴロなど


・生活リズム
国家試験は朝から開始されることもあるし、生活リズムは整えた方がいいと多くの人は言うと思います。確かに正しいですが国家試験直前1週間以外は自分は週4-5日は18時-6時とかの間で昼夜逆転して勉強していました。

・余暇等
睡眠を削るのは愚かなので毎日10時間睡眠、風呂も毎日2時間くらい入ってました。風呂の中でmedu4アプリの口頭試問やるのが気楽でオススメ。

・medu4について

みんなが書いてるから予備校の映像授業については軽めで。
medu4の基本スタンス
「正答率75-80%以上のみんな取れる所を確実に取る、正答率が50-60%を下回る問題は合否を分けないから注力しなくて良いし、分からなくても勘で20-30%くらいは当たるから問題にならない」
mecは知識の絨毯爆撃のイメージ。mec生の知識はすごい、国家試験の最中に苦しすぎて浪人したらmecに通おうと思ってました。

・良い所

1.量が少ない、これに尽きる。時間がない人向け。量は少ないのに過去問の内容は網羅している。
2.テキストが見やすい。テキストをインプットしやすい。本当にいい。
3.解説がシンプル。余分な知識がなくてストレスがない。medu4に慣れると模試の復習が出来なくなる。
4.分かりやすい。初学ならまずここ。説明もテキストもめちゃくちゃ分かりやすい。頭に入りやすい説明が上手。
5.丸暗記やゴロ頼りが少ないしその必要がある時はきちんと教えてくれるのでフェア。
6.問題を解くのが上手くなる。さすが東大理3-マッキンゼー、本当に問題の解き方が上手いし真似すると上手くなる。

受験生のレベルの向上

・悪い点

1.画像が全く読めない。穂澄先生の解説も画像に関しては基本後付けでほとんど解説しないから全く読めるようにならない。しかもテキスト画像掲載数も少なすぎる。
2.感染症がゴミ。テキスト全部作り変えて欲しい。抗菌薬の名前くらい教えて。本番でめちゃくちゃイライラした。
3.頭に入りやすいイメージ、説明に重きをおくので実際に医学的には厳密には正しくないが・・・みたいなことがある、細かい人、何でも病態生理で考えたい人には向かない。
4.カバー範囲が狭い。テキストの内容が厳選されているから仕方ない。ただmedu4が出している究極MAPのカバー率は絶対嘘、盛ってる、MAP観るだけであの範囲の問題が解ける訳が無い。おまけレベル。
5.個人まかせ。テキストの内容は厳選されてシンプルなため、知識と一対一で解くだけでなく、知識を生かした柔軟な思考、問題アプローチが要求される。これは正直個人能力に依存してしまう。
これ講義で習ってない!でも問題は解ける、みたいな境地に達せるかどうか。

自分は個人的に元からこの概念を「プレイヤースキル」って呼んでいるのだけど、穂澄先生は動画で「パズル的能力」とおっしゃっていた。リンク先の動画内容は他の予備校にない視点でとても興味深い。https://youtu.be/1kP6rpmRDcI

mecがより実臨床方面に力を入れた解説、知識でカバーし国家試験に立ち向かっていく、王道的なルートを歩むのだとすれば(116回はかなり刺さっていた)medu4はあくまでも過去問の知識をベースにしつつ、それをいかに上手に使いながら問題にアプローチしていくか、みたいな頭の使い方を教えるルートに進んでいくのかな、との予感。

・実際の勉強スケジュール

2021年

11月

卒業試験、再試験を対策を最優先にしつつ11月中にビデオ講座を1周する計画を立てる。前述通り6-10コマ/dayで進めるも試験対策への時間も必要で計画は頓挫。下方修正。

12月


12/17 
medu4の新しいシリーズ全て(メジャー、マイナー、小児・産婦人科・老年、公衆衛生・救急・麻酔・中毒)を1週終了。公衆衛生(17コマ)は12/16夜間-12/17のほぼ1日で見終わる。

12/18,19
大学一斉受験の冬MEC模試受験

12/24
クリスマスなので休み。卒業試験成績下位者に課される面談で激励される。

12/27
成績下位者対象のTECOMの米岡本部長との面談。他社情報にも精通しており具体的なアドバイスを伝授される。

-アドバイス内容-

「QBはマイナー、小児・産婦人科が手をつけていない」と伝えると(本当はメジャーも解いていないが言いにくかった)「気になるのは分かるがとにかくメジャー、メジャーをしっかり固めれば得点は安定する。それと公衆衛生。とにかくその2つ」
「QBは1週目問題だけで十分」「必修は1日何問と決めて解くよりはQBの1000問くらいを一気にまとめて解いて必修脳を作ったほうがいい、必修は解けた問題は深く解説を読まずにとにかく解きまくって間違えた所だけ復習」「公衆衛生は得点源だからこれは毎日問題数決めてコツコツ解いた方がいい、1/15までに1周、間違い問題をやり直し、その後もう1周したほうがいい」
「medu4の公衆衛生テキスト掲載の問題数だけではやや足りないからQBでやったほうがいい」
「medu4の究極MAPはインプット教材としてはよく出来ているから穂澄先生の言う通り3周しろ、1,2周と3周では本当に成績が変わる。ただインプットによりすぎるので問題演習はきちんと他でやること」
「回数別は時間がかかる、1年1週間ペースで1/15までに3年分終わらせよう」

年末年始


12/30-1/7

QBの1周目問題の演習を開始。QBは購入していないけれどアカウント(無料)を持っていればどの問題が1周目問題に載せられているか見れるのでその問題をmedu4webの自作セットに入力して1周目セットを作成。普通に打ち込むのがめんどくさいのでQB買っていればそっちの方がいい。

1周目問題番号だけは無料で見れます

2022年


1月


1/8-9
第4回TECOM模試受験。
1周目問題はメジャー1周、マイナー半周、小児科、産婦人科、必修は0。公衆衛生はmedu4webでソートして出てきた1000問を1周(QBでは必修などに収録されている問題もmedu4では公衆衛生として登録されている)
産婦人科の問題は特に全く解けなかった一方で公衆衛生は大量に演習したため自信がついた。

1/10-13
本来は計画通り1/15までに回数別を終わらせたかったがQB1周もまだ済んでいなかったので下方修正。QBの残り、特に産婦人科、小児科を中心にQB1周目問題の1周目に取り組む。
耳鼻咽喉科は本当に嫌いすぎて結局QB1問も解かなった。インピータンスオージオメトリーの図とかはテキスト読んで解けるかな?くらい。

1/14-23

回数別を解き始める。5年分は間に合わないので間近3年分。
回数別(113-115回)は新しい年度から順に一般臨床問題のみ1年分を3日(1日2ブロック演習+復習)の日程でスタート。これで直近3年のパンリンを約10日で終わらせることが出来た。
回数別は回数別問題集(メディックメディア)は使用せずにmedu4の回数別講座を購入。
ipadでPDFに書き込んで学習出来るし回数別よりも値段が安いのでこちらにしたが結果的に自分のスタイルには合っていたと思う。medu4の特講系は全く取らなかったがこれは本当によかった。復習の時間=講義コマ時間なのでとにかく復習が早く済むし(2倍速で見ているためさらに捗る)
medu4の特徴でもあるポイントのみを抑えた解説はシンプルで「問題を解く」能力は上昇する。ただ予想、周辺知識の解説は全然ないから知識をさらに増やしたい、深くやりこみたい人には不向き。時間ない人向け。
medu4ユーザーは問題演習時に穂澄先生がいつもやるように線を引いて説明していくように解いていき、それを動画で確認、みたいなスタイルにすると頭が穂澄先生式に近くような気がする。

113回:275/300
114回:265/300
115回:233/300

すでに演習等で解いたことのある問題(特に公衆衛生)は点数が取れたけれど、正直本番初見で解けないよなぁという感想しかなかった。

1/18
前述のような不安はあるも回数別である程度合格点を超えた点数を出せていた所に4回TECOM模試の成績が返却。
偏差値がついに40を超え、必修80%、一般臨床70%超えるという当面目標も初めてクリア。成長を感じ偏差値が合格安全圏内に浮上にかなり気が緩む。

第1回からの伸びしろ!

1/24-26

112-115回の4年分の必修問題のみを解く。必修対策は結局これだけ。正直周りにQBの必修をしっかりやり込んで必修安定したっていう人が多かったから必修だけでもQB買ってやればよかった。
113回:184/200
114回:187/200
115回:176/200

1/27-31

本当は1周目問題をもう1度間違えた問題くらいでもやり直そう、公衆衛生をもう一回やり直そうと思っていたけれど達成できず。1周目問題はメジャー半分くらいの間違えた所をやり直しただけ、公衆衛生は解き方はわかるけれど手を動かすのが面倒な問題ばかり出てきたのでイライラしてほとんど解き直ししなかった。
買ったけど進んでいなかった究極MAPをようやく1周見終わる。
「講師速報」の出している予想問題40問を解いたり、TwitterのmdExA(メディクサー)の問題を解いたりしていました。

2月

2/1-2/4直前期

究極MAPの2周終了。2倍速で見ても6時間で終わるというコンパクトさがとてもいいと思う。2周目は3.5倍で観ていたました。結局ノルマの3周は終わらず2.4周くらいでフィニッシュ。
また解き放しで手をつけていなかった模試たちの復習に着手。4回TECOM模試の復習したけど途中で飽きて半分くらいでやめました。
冬MECも解説チラ見。正直模試って問題難しすぎてどうせ出ないと思ってやる気が起きなかった。でも模試の解説書で唯一覚えてたメトトレキサートが葉酸に拮抗するっていう知識が本番で出たので復習はとても大切だと感じた。

直前はホテルで軽く究極MAPを見たくらい。1日目終了後は生きた心地がせずに軽く期になる所だけ答えを調べた、くらい。
本番最中は全然出来なくて必修も散々で必修落ちも覚悟。Fブロックは親になんて謝ろうか考えていました。自分の圧倒的な演習、アウトプットの不足を呪う、後悔する、懺悔する。でも自己採点すると意外と答えはあっているという不思議。

・メンタル維持


国家試験勉強が間に合わないと焦る時は国試浪人の体験記、ブログを探して読んで心を落ち着けていました。FXで大損した人の2chまとめもおすすめ。
個人的に下記のnoteの記事が全然勉強していなくてめちゃくちゃ好きです。

https://note.com/vfs837/n/nd3d952ed3087


最後に

ここまで成績公開、勉強日程を細かく出している記事も少ないと思います。良かったらサポートお願いします。


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