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116回医師国家試験の受験中に偏差値28が考えていたこと

ベーステキスト、知識はmedu4のみ

使用教材
・medu4新しいシリーズ 内科外科、マイナー、小児,産科,老年,
救急,中毒麻酔,公衆衛生、究極MAP
・回数別は買わずmedu4の年度別解説で115回-113回の3年分

演習
QBは買わずにmedu4webの演習フォームで演習

模試
第1回TECOM模試、第4回TECOM模試、冬MEC模試

成績
第1回TECOM模試 一般臨床49.7% 全国偏差値25.9
冬MEC模試 5671位/6002人 下位7%以下

冬MEC模試

116回医師国家試験自己採点

116回自己採点

以下ブロックごとに印象に残った、答えの分からなかった問題を提示し、その時に考えていたことを書きます。
問題ごとの選択肢一致率、正答は2022/2/10時点の講師速報の選択率、解答に準拠する。

Aブロック


116A-1

ここ通年で擦られ続けたSASについて
115回は心血管トラブルについて聞かれ年々SASの知識は深められるばかり。今回はa,dで迷う。高血圧?どう変化するの?ただSASの治療はeのCPAPや側臥位、マウスピース、減量などを覚えていたのでa,dは自信はないがcを選ぶ。(c:正答率87.9%)

116A-2

割れ問
a:24.7%,b:12.4%,e:9.3%
産道にGBSがいるだけだが分娩時に感染が怖い。予防的に入れるか、それとも・・・。これに関してはmedu4に軍配が上がりました。究極MAPで絨毛膜羊膜炎の箇所で穂澄先生が「産道にGBSがいるだけなら前期破水や分娩時にペニシリン入れる」と解説。究極MAPは予想がほとんどないのに何故かここだけピンポイントに予想的中。究極MAPは116回は6000人ほど購入しており、これは116回の受験生約1万人の約50%で正答率とも合致。1万円で割れ問の1問を確実にゲット出来るのはお得なのでしょうか?
(c:正答率50.7%)

116A-7

cの亀背・・姿勢悪いし逆流するか?正直亀背は脊椎カリエスくらいでしか聞いたことがなくやや自信なし。ただeのカルシウム拮抗薬は食道アカラシアのLES圧を下げる治療で使われる、噴門は緩み、逆流のリスク。馴染みのな
いcを選んだ(5%)とeを選んだ(7.3%)の差は正直大きいと思う。(d:85.4%)

116A-8

e(9.3%)はガリウムシンチでは思い選択、死亡。HCMのASHと引っ掛けたdは菲薄か肥大かで悩んでしまいました。普通に頭にはあったけど自信がなかった、自分の知識に自信が持ちないことが勉強の不足だと思う。b(15%)とbで散った人が多かった。VT,VFもサルコイドーシスはあるね、テキストにきちんと書いてた。(d:74.7%)

116A-12

分からなかった。a-cはありそうだけどd,eは?って感じ。みんながd(34.5%)とe(54.1%)で迷い正答率上がらないのが救いでした。(e:54.1%)

116A-15

分からず。今回腎難しかった・・・。続く116A-16(c:79%)も正答率上がりきらず。クレアチニン値上昇速度ってどこかで習いました?(c,e:55.3%)


116A-17

血友病だから素直にe(59.8%)選択。確かにc(38.8%)がダメなのはよく分からない。実臨床的な観点なのでしょうか。考えすぎる人は間違えそう(e:59.8%)


116A-24

きちんと頭を使う人や喫煙歴や場所で絞り込んだらしい。が分からない、実際には画像1発問題の人が多いのでは。まず画質が荒すぎる。cの乳頭腫だと思って見ても画像だけでは納得いかない、トサカでイボイボな感じなくない?ちなみにこれは100回のプール画像らしい(クエバンには未掲載らしい)昔すぎるプール問題は全く合否に影響しないという穂澄先生の言葉を思い出します。(c:46.4%)


116A-25

運動誘発アナフィラキシー。定番選択肢「食物(小麦、甲殻類)をとって2時間は運動をしない」がなくて戸惑う。選択肢全部微妙だし。しかも甲殻類じゃなくてイカか・・とか考えて泥沼でした。実際はみんな消去法で切ったそう。(c:71.5%)


116A-34


画像的には尿道下裂か?と思ったけど選択肢見て???まず半陰陽って何?かっこいいけど。d(40.2%)を選択、まあXX,XY分かれば性別は判断できそうだと。dが最多数の支持だが答えはa。意味が分からない。(a:18.7%)

114A-38

dかeで悩む。a-cは定番の栄養のバツ選択肢。正直麻酔の使い方分からず。d(26.7%)を選択。麻酔とか実際に実習で見てたら解けるんだろうな(e:61.1%)

116A-39

ATP2A2とか言う聞いたことのない抗体、謎画像、謎病理。焦る。Kaposi水痘様発疹からe(41.9%)を選んだ人が多かった印象。個人的には新出の疾患なら教育的に他の選択肢は切れるようにしてくれると考え、aは好中球関係する紅斑、cはもっと汚いし,dは裂けるし水疱形成あり、画像はeのアトピーとは明らかに違う、と他が画像所見と違いすぎるからbを選択。自分でもよく知らない選択肢選ぶのは怖いしDarier徴候(色素蕁麻疹)は痒いよな・・・とか悩んで自信はなかった。後から聞いた話、典型像らしい。QB?year note?のDarier徴候のところにDarier病について触れられていたのを読んだことがある人がいるとかいないとか。(b:42.7%)


116A-45


正直関節鏡の所見なんか分かるかよ問題。画像見て明らかに何か断裂してそうだからdを選択。これが半月板かはわかりません。それでもこの正答率、分からなくて落としても不思議でないのに確実に取りに来る、受験生のレベルを高さ感じます(d:96.2%)

116A-46

先端巨大症の検査。medu4のテキストの先端巨大症は天邪鬼の反応を示す,
GHはブドウ糖投与で↑、ドパミン投与で↓、TRH,GnRHで↑、を思い出してbを選択。a(30.3%)を選びたい気持ちもあったけれど思い出したテキストを信じてbを選択。medu4の良いところはテキストが見やすい。(b:56.1%)

116A-47

eこそがセカンドレイプだよなと考え、常識的観点からeを選択。d(46.5%)が最多数派です。(e:41.3%)

116A-51

21トリソミーは画像からも問題文からも容易に診断可能。合併症を問う問題。滲出性中耳炎は合併とテキストにあった記憶はしたけど自信がなく胃十二指腸閉塞も合併ありえるし下痢かなと日和ってd(22.8%)を選択。medu4テキストに書いてあっても覚えてるか怪しいところだらけ、結局は自分がどこまで仕上げれるか。(c:49.3%)


116A-53

弱っている高齢者の肺炎。小球性貧血もあるし慢性炎症?グラム染色で陰性桿菌→これは緑膿菌では?第3−4世代セフェム使うなあとここまではすんなりいったけれど、ここからが選べない。
本当にmedu4は抗菌薬が弱くて正直第3-4のセフェムって名前何かすら教えてもらってない。セファゾリンは効かない、ペニシンGもだめくらいは考えたけどピペラシリンが何かも分からず(タゾピペのピペ)他の薬も効くかもさっぱり。抗菌薬の名前とか作用とかの説明はmedu4感染症の講義でも全然されず、この疾患には何系の抗菌薬!みたいな一対一の知識しかないのでかなり苦しかった。特に感染症は時勢も反映して熱いトピックなので試験リアルタイムでの無力感は半端じゃない。117回からmedu4は感染症のテキスト再編成してください。(b:36.6%)



116A-54

鼓膜真っ赤だし急性中耳炎だろうと思った時点で終わりだし、患者の年齢も全く考えてなかった。詰みです。2歳でa,bの検査はそもそも出来ませんね(e:53.5%)


116A-59

アトピー性皮膚炎の合併症の問題。白内障も円錐角膜も合併症にあるよなと考える、と言うかアナフィラキシーも考えても良いのかも。円錐角膜の方が緊急性が高そうと考えd(15%)を選択。眼科の過去問に画像に白内障がめちゃくちゃ写ってるのに緊急治療の対象じゃない問題(114A54)があったのも頭をよぎった。しかし答えはc。納得いかない。(c:67.8%)


116A-65

典型画像。前置胎盤とそれに合併する癒着胎盤を答えさせる問題。前置胎盤のbは固く他の選択肢が?ってなるけれど揺らがない。癒着さえ頭にあれば画像見なくても選べるし、正直画像読ませられるときつい。きっちり間近の過去問をやってくる層ががっちり確保していきそうな問題。(b,e:68.1%)



116A-70

発熱、炎症症状、Ear(耳も鼻も)、L(肺)、K(腎)、そして間近の年度、模試での出題もあったことから多発血管炎性肉芽種症(Wegener sx)(GPA)の診断は容易。ただ治療が難しい。ステロイドはすでに投与されて併用の2剤。しかもシクロスポリンとシクロホスファミド・・・シクロスポリンって再生不良性貧血とかに使ったような・・・???
medu4のテキストは「GPA=ステロイドと免疫抑制薬が有効」って書いてあり、それを思い出し何の役の立たなさに苛立ちが募る。medu4の悪いところ、薬の名前をあまり教えない、雑なところ。仮にMPAで使うシクロホスファミドが選べてももう1つは霧の中。medu4無力問題。(b,e:38.3%)


116A-71

鑑別問題。eはナンセンスとしてa-dのうち3つ。3日前からの高熱、眼球結膜発赤、リンパ触知で川崎病入れて、肝脾腫なしからEBVを除外しましたが間違えた。川崎病で白苔はあることもありそうだった・・・実際a(81.3%)なので川崎入れた人は多かったよう。(b,c,d:16.5%)


116A-73

意識レベル↓、呼吸数22超、BPも100ギリギリと言うことでショックを疑い、後部硬直から髄膜炎からの敗血症s/o。髄液所見から細菌感染を疑い、グラム染色の陰性双球菌よりグラム-菌(モラクセラ、淋菌、髄膜炎菌)の中から髄膜炎菌性髄膜炎を疑う。侵襲性髄膜炎菌は感染症法で5類だが直ちに届出が必要。これはmedu4公衆衛生講座で履修済。他が悩ましく予防投与は聞いたことないし外してしまった。よく考えれば検体の冷蔵保存はしないし解けた問題だと思う。知らない知識に振り回されてしまった。(a,c,e:26.5%)


Aブロック感想


個人的に1番出来の悪いブロック。自分の至らなさはもちろんだが感染症を始めとした薬剤に対する知識のmedu4のカバーの薄さは深刻。早急に対応していただきたい。ここまで学生が勉強し学力がインフレしているにも関わらず正答率10-20%の問題も散見され国家試験の臨床的な難化を感じた。しかし80-90%の正答率の問題も数多くしっかり対策してきた受験生全員のレベルの高さも同時に感じ、生半可な勉強では置き去りにされる危機感しかない。

続く・・

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