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セルフカットゾンビ

「バイオハザード」というTVゲームをご存じでしょうか。謎解きをしながら、ゾンビをはじめとする化け物が巣食う洋館から脱出する。ホラーゲームのパイオニアだ。

子どもの頃、友達がマリオやスマブラに熱中するのを尻目に、バイオハザードをやりこんでいた。幼少期に触れたゲームは人格形成に影響する。26歳になっても、僕の頭にゾンビが住んでいると考えれば腑に落ちる出来事がたくさんある。

初代バイオには2人の主人公がいて、開始時にどちらかを選ぶ。
体力がない分、使用できる武器が多く探索にも長けた女性キャラ、ジルと、屈強だが頭の悪い筋肉キャラ、クリス。特に、クリスの難易度が半端じゃない。易しいゲームに慣れた今の子どもたちがやったら、序盤でコントローラーをぶち抜き窓から放り投げそれが直撃した散歩中のおばあちゃんが死ぬ。

地獄クリスの要因は多々ある。なかでもキツいのが、持ち運べるアイテムがジルよりも少ないこと。謎解きに使う鍵、武器、回復薬。全て必要なのに持ち運べない。ずっと先を読みやりくりしないと必ず詰む。泣くな少年。

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閑話休題。選択肢が少ないと難易度が上がる。これはひとつの真理で、僕の髪型にも当てはまる。僕は生まれもって強烈なくせっ毛である。しかも剛毛。僕の中学校の卒業アルバム、みんなにコメントを書いてもらう白ページに並ぶ「チン毛」「チリチリ」の文字。いじめられてたわけではないと思う。ふざけて書いたんだと思う。たぶん。

まあ、そんな髪質なもんで、髪型を選べない。端的に言って「長め」「短め」の2種類。クリスもびっくり。マッシュ?ウルフ?なにそれ。ぼくわかんない。

理想は「3月のライオン」の零くんみたいなシャギーでもったりした髪型

でも、僕がこれに挑戦すると

こうなる。

僕の髪は誰が切ろうがさほど変わらない。高いオシャレな美容院に行ったこともある。確かに最初は違うが、1カ月もしないうちに

こうなる。
もう、美容院に金を使うのがバカらしくなって、ここ数か月、自分で髪を切っている。飼っている犬用のすきバサミを使う。後ろの方も頑張る。素人なので、お世辞にもかっこよくはならない。モサい。でも、少しずつ上達している気がして楽しい。

黙々と、風呂場で一人髪を切っている時の僕はゾンビモード。やめて、撃たないで。

「スキ」を押して頂いた方は僕が考えた適当おみくじを引けます。凶はでません。