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膠原病(SLE)と上手くつきあうポイント

膠原病と上手くつきあうポイントをまとめてみます。あくまで私がまとめている内容なので参考までに。

日常管理

  • SLEはあくまで薬でコントロールされているだけであり、ステロイドを勝手に減量すれば再燃してしまいます。すなわち、症状がないことと病気が治ったこととはイコールではない。

  • ステロイドが多いと食欲を増してしまうので、思いのままに食べていると太ってしまう。

  • ステロイドによって骨粗しょう症をおこす場合があり、その予防のために、カルシウムは十分に摂取が必要。

  • ステロイドの投与を受けている間は、感染症にかかりやすくなる。ステロイドの服用量が多いときに、むやみに人込みに出るのは避ける。

  • 強い日光にあたることは厳禁。強い日光のなかの紫外線には皮膚をやけどさせる作用があるため。皮膚がやけどをすると、細胞のなかからDNAが血液中に流れ出すことによって、抗DNA抗体の産生が刺激され、病気が再燃してしまう。

予後

  • ループス腎炎と中枢神経ループスは、依然として予後を決定する二大因子。この二つの病態が万が一おこった場合には、きわめて慎重に治療をしなければならない。

  • ループス腎炎が増悪すると、慢性腎不全とよばれる状態になり、血液透析が必要になってしまう。

  • SLEの治療中に最も注意しなければならないのは、治療経過中に発生する日和見感染症。これはおもに、治療薬としてステロイドや免疫抑制薬を使っているから。

  • 結核菌、真菌(かび)(なかでもニューモシスチス・ジロヴェッチ〈以前はニューモシスチス・カリニとよばれていました〉)、サイトメガロウイルスなどの感染には気をつけなければならない。

食事

  • バランスの良い食事を心がける

  • ステロイドを飲んでいると太りやすくなるのでカロリーをおさえる

  • 甘いものを食べすぎない

  • ステロイドをプレドニゾロン換算で1日に5㎎(1錠)以上を長期間にわたって飲んでいる場合は、牛乳などからカルシウムを十分にとる必要がある

  • 腎機能がかなり悪い場合には、カリウムやタンパク質の摂取制限があります。この場合には、主治医に相談。

  • お酒は適度に

衣服

  • 全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは日焼けすると病気が再発することがあるので夏場の紫外線が強いときには長袖を着る

  • よい日焼け止めクリームを利用する

  • 体温調節しやすい衣服を選ぶ

家事

  • 調子が良ければ家事をするは問題ない

  • 適度に家事をすることは、リハビリにもつながる

運動

  • 適度の運動はリハビリのために重要

  • やりすぎは禁物、目安は「翌日に疲れが残らないようにすること」。

  • 睡眠は、8時間はとることが望ましい。睡眠不足になると、てきめんに症状が出やすくなる。

ワクチン

  • インフルエンザワクチンは、できるかぎり受ける

  • 膠原病をもっていてステロイドや免疫抑制薬をのんでいると、抵抗力が弱くなる。毎冬、インフルエンザワクチンを接種することをお勧めする



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