ガジェット:スマホのUSB端子をDIYで交換し、業者に頼むより高くついた話。
いい経験になったね(ニッコリ)
どうも、素浪汰 狩人 slaughtercultでございます。スマホ全盛の今日、1人で2~3台スマホを持つというのも珍しくはありません。そんな皆様が手持ちのスマホですが、もし壊れた場合はどうします? 新型のiphoneが出る度に、とっかえひっかえ買い替えられる富豪プレイの皆様は羨ましい限りです。
いや……実を言うと、別にそれほど羨ましいとは思わない(豹変)
なぜなら私は、生粋のAnti-Apple教信者であり、スティーブ・ジョッブズの遺影に中指を立てるのを日課にしている。ちなみに果物のリンゴは好きだ。リンゴジュースも好き。マルティネリ、アップルタイザー、ピュアポム……みんな違ってみんないい。ニッカのアップルシードルも美味しいよね。
ともかく、私はスマホと言えばAppleよりBlackberryと心に決めているのだ。
しかし、Blackberryは2018年に出たKEY2を最後に、筐体製造を受注していたTCL社からも見放され、現在はOnward Mobility社とかいうどこの馬の骨とも知れぬゴールラインを平然と伸ばす遅刻魔の掌で揺れる風前の灯である。
Blackberry 5Gって何ですか? 集団幻覚か何か?(真顔)
というわけで、スマホを真っ二つに割ります(ご挨拶) ロジックボードが画面側と裏蓋のどちらについてくるか分からず、ご開帳に往生する私。実は開けるの2回目なのに。前回の開封・電池交換は密かに動画にしていたり。
USB端子を交換せにゃならんのは勿論だが、バッテリーもへたっているので同時に交換。Amazonで売ってる、4,000円くらいの互換バッテリーである。ちなみに、交換用のUSBポートはeBayで$6.29(≒692円)2個入りだった。
ロジックボードをひんむいてやったぜ……へへへ、ここまでされたら、後はもう煮るなり焼くなりお好きにどうぞってな。豆知識だが、スマホの基板はマザーボードと言わず、ロジックボードというらしい。CPUと周辺チップを組み合わせたSoCの名称で、スペック表には書かれることが多いぞ。
ロジックボードの裏。茶色い銅板の上でグチャッとしてるグレーの物体は、放熱用のグリスかな?(放熱板同士を、グリスで隙間なく密着させることで熱電導率を上げ、放熱を助ける)
親父から、半田ゴテとロール台つきの半田を借りたので、物は試しと弄る。この時点では半田吸い取り線がないため、半田吸い取り器(歯ブラシ右横の注射器みたいなグレーの物体)で、どの程度まで綺麗にできるか挑戦だ。
が、これが全然ダメでやんの。考えてみりゃ当然だわな。私はアホなので、行動に移すまで失敗するのが分からんかった。半田吸い取り器(1,500円)で安く上げようという当初の野望は、これで脆くも立ち消えるのであった。
べちゃべちゃにしてもうた……フラックスは塗ってるはずなんだが、半田の食い付きが悪いのか。ていうか、3本借りたコテのうち、最も出力の大きい黄色いやつで遊んでたら、コテ先が太すぎて使いモンにならん。正確には、スマホのロジックボードが小さ過ぎる。PCのマザーボードが通常サイズならスマホのロジックボードは何もかもがミニマムサイズだ。こんなモンを日々組み上げている、スマホ工場の作業員の眼力と精神力はどうなってンだ。
ちゅーわけで、半田と半田吸い取り線を買って来た。まあここに来るまでに色々あって、ヒートガンを買おうか買うまいか迷ったわけだが、安上がりの誘惑には勝てず、ヒートガンをケチってしまう。ハンズマンで買っていたら11月23日までの特売品で4,350円で、2,000円も安く調達できたのに。マジで失敗だったわけだが、この時点で喜び勇んでいる私には知る由もない。
結果的には失敗も失敗、大失敗である。罷り間違っても、半田吸い取り線と半田ゴテと、盛り半田とフラックスとでどうにかなる代物ではなかった。
つか部品が細っこ過ぎて、最細の青軸コテを使えど吸い取り線を上手いこと基板に這わすことが出来ない。新しい半田を使えばいいとか解決するという問題ではない。完全に馬鹿の所業。それでも唸りつつ徒労を重ね、1時間でぶん投げた。完全に時間の無駄である。お前時間無駄にしてばっかだな。
もうキレた。素浪汰 狩人、1000Wのヒートガン(6,578円)と、排気管用の耐熱アルミテープ(1,216円)、怒りの大人買い。耐熱テープは電子工作用のカプトンテープとゆー、450円くらいの山吹色の半透明テープが欲しかったワケなのだが、休日を半日潰して東奔西走し、ホムセンをハシゴしまくるもどこにも売ってねー。マジでどこにもない。一応PC屋も見たが当然無い。
マジかよ。私がYOUTUBEで見ている世界(ストリートジャンカー界隈)ではカプトンテープは通常アイテムなのに、一般世界では置いてないのが当然なレベルでニッチな商品なのか。軽くカルチャーショックだわ。しかも出先にdtabを持っていってなかったから、東急ハンズに半田グッズがあるかどうかホムセンの公衆電話で10円玉を連投して聞く始末。何十年ぶりに公衆電話を使ったことやら、何てアナクロな。そういや東急ハンズって電話帳を見るとホムセンじゃなく雑貨屋の欄に載ってた。おかげで探すのに苦労したよ。
とにもかくにも、無論だが今からAmazonに注文して3日も待つつもりはない(鹿児島に届けるためには大抵、そんくらいかかる。スマホのUSBポートはeBayでシンガポールから2ヶ月かかったけど。ファッキンコロナ!)仕方が無いので汎用品で代用。カプトンの3倍の値段やぞ。しかし、ヒートガンの流れ弾ならぬ流れ熱風はヤバいので、熱対策の養生を疎かにする気はない。
神は居た! 適切な温度……無段階メモリで気持ち300~350℃ぐらいかな。所要時間1分ほど、マジで効果覿面。さっすがヒートガン、YOUTUBEでPrivを治してた海外修理業者ニキや、我らがストリートジャンカーズがことごとく愛用するだけのことはある。まあ彼らが使うのは私のようなドライヤー形の安モンでなく、細首の取り回し易い高級品だがね。まあ安モンでも、仕事は一丁前にこなせることを実体験で感得した。道具の力ってヤツは偉大だね。
まあ……ここだけの話……ヒートガンは買わずとも、家に親父のヤツがあったワケだが() 興奮が醒めて、後から聞いて愕然とした。カプトンテープが買えず、半田吸い取り線も上手くいかない怒りで、完全に我を忘れていた。
洗う。ティッシュを被せてから、無水エタノール(純度99.5%)を含ませた歯ブラシで優しくトントン……やっぱ面倒臭いからゴシゴシするわ。半田の食い付きを良くするフラックスは腐食性なので、使用後は念入りに洗浄して基板から取り除かないとマズいことになる。こいつがまあ独特な臭いでな。
余談だが、ヒートガンして端子をぶっこ抜いた後の四つ足穴だが、上2つの小さい穴に半田が逆流して蓋をしてしまい、半田吸い取り線では全く取れず往生した。コテ先で慎重にグリグリ(真似してはいけない)押し広げ、熱で少しずつ溶かしてどうにか活路を開く。スルーホールに足を差して半田する仕様(この方が基板直付けより強度が出るのだ)なので、本当に難儀した。
とりあえずくっついた。USBの読み取り端子から出る5本線に、半田ブリッジ(隣の線と半田が繋がってしまうこと)してないか恐怖。いまいち見えないルーペと、曇った虫眼鏡で目を凝らす……ちな、半田がブリッジした状態で電源に繋ぐと、その瞬間にショートして基板があぼーんするぞ。電子工作は怖いね。何度も確認したから大丈夫……多分。まあ壊して元々の修理なので最悪は諦めが付く。保存したパスワードのバックアップはパーになるけど。
うわー、お前の半田跡きったねー! 仕方ないだろが! こちとら、半田を触り始めて数時間のガチ初心者やぞ! こんなモン動けばそれでええねん! ぐだぐだ文句抜かすヤツは、尻の穴を溶接するぞ(ブラックラグーン並感)
ちゅーわけで、復元。交換用USBポートの入ってたボール箱にネジを刺しているのは、元々の位置を忘れないための小技。物をバラす時に便利よ。私も以前、壊れたインバーター蛍光灯をバラして元に戻した時、油断してネジを1本余らせたことがあるから。妖怪ネジ余りはタチサレ……タチサレ……。
Extrema RatioのポケットナイフことBF0 CDくん、順調に活躍している。箱も開けるし、時には野菜も切る。勿論、ちゃんとアルコール消毒してるよ? 食品用も兼ねるがゆえに、こいつには絶対に鉱物系の刃物油は塗れない。
バッテリーも新品交換ね。何で充電端子と同時交換じゃなきゃいけないかと言うと、バッテリーは充電コードを抜き差しする度に、何%充電したのかは関係なく、少しずつ消耗していくから。接触不良の充電端子を放置したまま電池だけ交換しても、電池が急速に消耗して交換する意味がないでしょ。
ま、そんなケチ臭いこと言ってる暇があったら、さっさとそこのガラクタを買い換えたらいいんですがねぇ() 貧乏は手と時間を使うしかないのよ。
Onward Mobilityサン、Blackberryの新作まーだ時間かかりそうですかねえ? 年内にはぜってー出ねえな。正直、待ちくたびれたよ。Planet Computersに浮気したいけど、技術適合認証が通ってる最新版のCosmo Communicaterは泥9やねん……ナウいヤングは泥11やぞ。今更、2世代前の泥なんぞ使うなぞ御免だ! なおPrivくん泥6、dtabくん泥5.1で無事死亡。泥11のAstro Slideが早く正式販売に切り替わって、とっとと技適を通してほしい。そうでなきゃ買えても合法的に日本で使えんのだ。これも年内には到底無理筋じゃろな。
やっとここまで辿り着いた(遠い目) なお、ここで部品の結合ミスにより裏蓋と筐体を結合できず、ネジを一旦全バラして、部品を結合し直したのはここだけの話だ。クソがクソがクソクソクソクソクソクソが。
指差し確認、充電ヨシ! 1発目はマジで入りが固く、ビビりながら慎重にメリメリと突っ込んでは取り出し、優しく慣らした() 初めては繋いでも充電が始まらず、半田ミスで再度分解からのヒートガンかとマジで冷や汗が吹き出したが、奥まで捻じ込んだらちゃんと充電が始まって一安心である。この記事を書いてる時点で、95%くらいまでゆっくりと充電されている。
ともかく、半田不良も半田ブリッジのショートもなく、何事も無く現状復帰できたかな?(財布は無事じゃないが) ガチ初心者の電気工作にしては、割りとマジで良くやった方だと思う。自己評価の厳しい私も、今回ばかりは自分を誉めたいと思う。がね……結局、ここまですったもんだ大騒動をした挙げ句、業者に頼んだ方が安かったって言うのが、壮大で物悲しく愚かしい笑い話なのよ。まあ、終わってみればいい経験である。前向きに行こうず。
今回かかった費用
・マイクロUSBポート……$6.29(692円)
・半田吸い取り器……1,518円
・半田……378円
・フラックス……503円
・半田吸い取り線……438円
・ヒートガン……6,578円
・ダクト用耐熱アルミテープ……1,216円
合計 11,323円
やめたら? このスマホ(真顔)
……うるせー! 大きなお世話じゃ! わしゃ令和4年も、新型Blackberryか国内版のAstro Slideが出るまでPrivで凌いでやるわい! れいわで変換したら一発で令和と表示されないdtab奴、やはり泥5、平成の亡霊であったか……。
え? 令和4年になってもお前が待ち望んでるスマホは発売されない?
割りとガチでその可能性があるのが何とも……3月でデュアルディスプレイの12ヶ月ローンが払い終わるから、来年こそはスマホを変えたいんだがねぇ。
どーなることやら。ま、なるようになるさ。しかし、流石に三度目の正直は御免なので、電池かUSB端子か何れかが死んだら、その時がPrivくんの最後と心得よう。生きることは死ぬことと見つけたり。葉隠にもそう書いてある。
私の荒行を参考にしたいアホはいないと思うけど……スマホを治したい方がもし居たなら、大人しく修理業者に頼んでね。時間はかかるけど、DIYより安いし仕事キッチリ。やっぱ設備投資してる業の者には勝てませんわ(苦笑)
てなわけで、今回はこれでおしまい。お粗末様でした。ちゃんちゃん。
【ガジェット:スマホのUSB端子をDIYで交換し、業者に頼むより高くついた話。
おわり】
From: slaughtercult
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