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【外部進学】筑波大学大学院・システム情報工学研究群に合格しました

※本記事の情報は、古くなっている / 間違っている可能性があります。必要に応じて、大学公式HPなどで最新の情報を参照してください。

 免責ヨシ!こんにちは、表題の通りです。私は2023年の8月一般入試にて同研究群の知能機能システム学位プログラムに合格しましたので、そこに至るまでの過程などをなるべく簡潔にまとめる次第です。読みやすさは保証できませんが、この記事がこれから院試を受ける方にとって少しでも力になれば幸いです。


受験先

筑波大学大学院 システム情報工学研究群
知能機能システム学位プログラム 8月一般入試

筆者ステータス(受験時)

所属:西日本の某国公立大学工学部
電気 / 電子 / 情報系学科
一般的な大学生、下宿にて一人暮らし
GPA:まず間違いなく平均以下
(推薦ではなく一般で受けたので、他の受験者もそこまで高くはないはず)
TOEIC:730点

受験カレンダー

2022年・夏

 私は学部3年でした。ひょんなことから大学院で専攻したいテーマができたものの、自分のいまの大学にはそのテーマを扱っている学科や研究室がありません。ここで初めて外部院試を考え始めます。
 色々調べた結果「国公立」「やりたい研究がドンピシャでできる」「受験の難易度や科目が現実的」「関東にある(ので東京のイベントに行きやすくなる)」という理由で筑波大が浮上しました。少し悩んだ末、志望する研究室の教授に"研究室を見学したい"と直接メールしました。すぐに歓迎する旨の返事がきて、日時が決まりました。

2022年・秋

 アポの通り研究室訪問に行きました。教授の人柄や研究室の雰囲気を知れたのがかなりデカかったので、行って正解でした。知能機能システムは試験の性質上"過去問"が存在しないものの、研究室にいた学生の方々には使っていた参考書など教えていただきました。
 学生の方々と一人でも連絡先を交換できれば良かったのですが、そこまで気が回りませんでした…

 TOEICを受けました。確か3~4か月ぐらい勉強して夏の終わりにIPテスト(安くて、公式スコアじゃないやつ)を受けたら670点だったかで、そこからさらに1か月がんばったら730点になりました。大満足です。
 勉強法については、最初に金のフレーズを何週かした後はひたすら「santa」というスマホアプリをぶん回していました。無料コースは問題数が知れていたので迷った末に9000円ほど課金したのですが、損はできないぞと覚悟が決まったので正解だったように思います。

2022年・冬

 筑波の研究室を気に入ったので目指すことにして、教授にその旨をメールしました。それから研究室の4回生の方を紹介してもらい、その彼に院試のスケジュール感や受験当日の様子などを聞きました。本当に感謝しかないです。
 同時に、受験科目が違いすぎるという理由で、自分の大学の院を受けないこともほぼ決定しました。

 研究室訪問の際に「線形代数は早めにやっておいた方が良い」と助言を受けたので、マセマを使って復習を始めました。忘れているどころかそもそも身についていなかったので、本当にゼロから独学といった感じでした…

2023年・4月

 年明け~2月は部活の引退イベントでかなり忙しく、線形代数だけ何とか続けていました。
 新学期に入って研究室配属があり、GPAがくそざこだったので案の定(指導教員の先生には申し訳ないけど)あまり興味のない研究室に配属されました。とは言えホワイトなのであまり不満はないです!

 研究計画書の構想(案出し)を開始しました。Google Scholarで先行研究を調べつつ、筑波の教授と「具体的にはこういう研究テーマどうですかね、書いてみました」「うーんどうだろう」みたいなやり取りを無限にします。教授はいつも丁寧で優しいのですが、私は専攻の違う門外漢なので毎回的外れなことを言わないよう精一杯で、院試期間において最もきつい行程の一つでした。

 微積の復習を始めました。これもマセマです。こちらは覚えている事柄も多く、比較的すんなり進められました。

2023年・5-6月

 併願先としてNAISTの受験を決め、準備にとりかかりました。この時期までそもそも併願という概念が頭にはっきりと無かったのですが、落ちたらやばくね!?!?となって急遽決定。オープンキャンパスに行ったり、NAIST用の研究計画書をこしらえたりと一気に忙しくなってきます。
 筑波の教授との案出し、線形と微積、それから今いる研究室での研究課題、も並行して続けていました。
 あと森道市場に行きました。

ピーナッツくん、ありがとう

2023年・7月

 NAISTは普通に落ちました!暇があったら不合格体験記とか書きます。面接はかなり詰められて素直に怖かったです。
 この辺からだんだん精神的に厳しくなってきます。

 複素関数、微分方程式の復習を始めました。基本的にすべてマセマです。これらも案外すんなり進められました。思い出してきたら、自分の受けた大学の定期試験を解き直したりしてみました。

 何とか教授からOKをもらい、晴れて研究計画書が完成しました。本当に二度とやりたくないです。やっと筑波に出願です。
 なんやかんやで出願〆の最終日に郵送したので、何かしらの不備があったら院試終了してしまうところでした。マジで真似しない方が良いです。

2023年・8月

 数学4科目の復習を終了し、他大学の院試問題を解きます。自分の大学の分は全部解いたほか、ネットに落ちてる良い感じの難易度のものを見つけては解きました。

 院試に落ちた人たちのブログやツイートを読み漁っていました。無駄だとは知りつつもやめられなかったです。

 面接試験用のプレゼンを準備しました。スライドはパワポで10枚になったと記憶しています。口頭発表が所定の時間に収まるよう、虚無に向かってスピーチの練習をしました。

受験前日

 前乗りでつくばセンター近くのビジホに一泊しました。これは本当に愚かな話なのですが、(落ちたらどうしよう)という無意味な思考で頭がいっぱいになり、また院試に落ちた人のブログを読み漁っていました。そうしているうちに母親からLINEがきて、温かさに泣き、寝ました。
 いま振り返ると滑稽ですが、それなりに追い詰められていたんだなとも思います。

受験当日

 目覚めは良かったです。つくばのバスターミナルで中国からきた受験生に道を訊かれ、話を聞くと同じ知能機能システムを受けるとのことで一緒に会場まで行きました。彼は英語で試験を受けるとも言っていました。
 他の受験者たちの服装は
オフィスカジュアル的なの(自分もこれ):55%
スーツ:40%
ガチ私服:5%
といった感じでした。正直スーツは無駄に暑いだけだと思います。

口述試験(数学)

 はじめに「この試験の内容を口外しないように」という注意があったため、ここであんまり事細かに書けないです。すみません。テストの形式はかなり独特で、問題の難易度は普通でした。「速く正しく解く」練習をしておくと効果的かもしれません。
 私の手応えとしてはまずまず悪くない、といった感じだったので、面接試験で決まるな~とぼんやり思いました。

口述試験(プレゼン)

 こちらも「この試験の内容を口外しないように」という注意があったため、ここであんまり事細かに書けないです。すみません。ただ面接官の中に自分の志望する研究室の先生はおらず、皆さん私の考えてきた研究テーマに対して詳しくないようでした。雰囲気は柔和で、質問も易しかったです。私は返答に詰まってしまったりしましたが…
 やる気があって日本語か英語が通じれば一旦OKかもしれません。

後日

合格

 本当に良かったです。落ちたらひとまず冬院試、というところまでは親とも相談して決めていました。お世話になった方々に報告したりしました。

振り返って

トータルの勉強

【線形代数】
・マセマ3周、マセマ演習1周
当日の問題を解いた限りではいちばん難しく、かつ問題数も多かったです。
苦手意識のある人は早めに取り組むことをおすすめします。

【微分積分】
・マセマ2周、マセマ演習1周、教科書1周、ヨビノリ「今週の積分」1周
教科書はラングの解析入門ってやつで、NAIST受験に際して指定されていたので手に取りました。
マセマは何故か逆関数に多くのページが割かれており、そこは飛ばしても良いと思います。

【複素関数】
・マセマ2周、大学の定期テスト1周
他大学の過去問をやる中で身についた解法がいくつかありました。

【常微分方程式】
・マセマ2周
偏微分は出ないと考えて良いはずです。
解法がパターン化されているので、他と比べて暗記に近かったです。

【その他】
その辺の院試の過去問+α

良かった点

  • 比較的早めに動き出せた

  • TOEICの点数が高かった

  • 結果的に合格できた

  • 努力 未来 a beautiful star を真に体感できた

 私の受けた一般選抜ではTOEICが全体の1/6を占めていました。それなりに助けられたような気がしますし、安心材料にもなりました。

良くなかった点

  • 併願についてはきちんと考えるべき

  • 落ちた人々の文章を読むのはテストが終わってからで良い

 この辺は生存者バイアスとか抜きにして本当に良くなかったと思います。

評価が難しい点

  • 研究計画書にめちゃくちゃ時間と労力を割いた

 こればかりは正解だったのかどうか分かりませんし、実際のところ募集要項を見ると研究計画書は採点対象ですらありません。ただ、知能機能システムは他のコースや大学院と比べても試験の出題範囲が圧倒的に狭いため、こういうところまでしっかり見られる可能性は少なからずあるとも思います。
 いずれにしても、研究計画書の作成に真面目に取り組むことで向こうの教授にやる気は伝わったはずなので、まあ無駄ではなかったということにさせてください…

 他の方の合格体験記を読んでみると皆さん何だか余裕そうで若干めげますが、自分なりに全力で取り組んだので

院試期間のSpetial Thanks: にじさんじの皆さん

 ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。何か私に訊きたいことがある場合は、ひとまずコメントからお願いします。それでは。

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