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記事一覧

品質エンジニアリングにおけるスイスチーズモデルとは

長きにわたって主流となっている「テストピラミッド」の考え方で品質戦略を推進するだけでは、もはや十分ではありません。より包括的な思考パターンをご紹介します。 品質とは、自動化されたテストだけで達成するものではありません。この考え方はソフトウェア業界ではかなり一般的ですが、いまだにエンジニアチームや幹部層、プロジェクトマネージャーなどにそれを理解してもらうのは困難です。 「品質担当」「品質保証スペシャリスト」「品質エンジニア」または単純に「テスト担当」など、肩書は様々ですが、

アーキテクトからのアドバイス: 決断できない時に決断する方法

新人 (そして時にはベテラン!) のソフトウェアアーキテクトがいつも決まって直面する共通課題として、アーキテクチャー上の決定を下せない、あるいは貫き通せないということがあります。問題の解決手段はたくさんある一方で、分からないことばかりの将来に圧倒されて、決断できない状態になってしまうことがあります。 どうやらそれは「ここで決断を間違えたら、大惨事が起きてしまう!」という心配のようです。大惨事を避けたいがために、何日も、何週間も、何ヶ月も決断について迷います。その間、プロダク

【ジェネレーティブAI:ジェネレーション・テック】 ジェネレーティブAIの進化とインパクトとは?

2022年10月、私は元同僚からMidjourneyのベータ版への招待メールを受け取りました。Midjourneyは、Stable Diffusionと呼ばれる機械学習(ML)モデルに基づいて開発されたアプリケーションで、ゲーマーに支持されているアプリケーションであるDiscordからアクセスすることができます。テキスト、ビデオストリーミング、画像、リンクなど、インターネット上のあらゆるものが1つのプラットフォームに統合されていることを想像してみてください。マルチタスク世代に

【自己組織化したチームを導く】今まで自己組織化チームでカバーされていなかった「ソリューションオーナー」の重要性

はじめに、ソフトウエア開発の歴史について簡単に説明させてください。1986年、竹内弘高氏と野中郁次郎氏は、ハーバード・ビジネス・レビューの有名な論文「新たな新製品開発競争(The New New Product Development Game)」を発表し、その中で「スクラム」をそれまでのスポーツ用語ではないものとして紹介しました。 その論文の中で書かれている重要な考え方の1つが、「チーム全員で目標を達成すること」です。プロジェクトの成果に対して、1人のチームメンバーが他の

ソリューションオーナーの5つの役割

ソリューションオーナーの仕事範囲はビジネスアナリスト、スクラムマスター、開発者の役割からその間にある全ての役割が含まれています。 その上ソリューションオーナーはあらゆる質問に答え、どんな問題があってもあらゆるタスクを管理します。クライアントと従業員にとってソリューションオーナーは頼りになるリーダーなのです。 周りにいる人や時と場合によってソリューションオーナー(SO)の仕事と優先順位は変わります。そのため、SOは複数の能力を持つ必要があります「プロジェクト管理、QE 、コー

テスト自動化のROIとは?

By Omar Galeano(Translated by 鈴木良和、元記事はこちら) 要約:ROIをここで計算しましょう! アジャイルソフトウェア開発の時代に、テストの自動化は "Nice to have" から、高品質のソフトウェアを迅速にリリースするために重要な "Must have" のケイパビリティになりました。 通常、ビジネスサイドの意思決定者はテスト自動化が良いアイデアであることに同意します。しかし、予算と締め切りがタイトなシチュエーションにおいては、特に

なぜ、プラットフォームエンジニアがDevOps変革を導くべきか

私たちスラロムビルドでは、DevOpsのマインドセットにのっとったソフトウェア開発をおこなっています。プラットフォームエンジニアリングという領域自体が、このDevOpsマインドセットに適応する(あるいは適応しようとしている)企業から生まれた領域なので、DevOpsマインドセットはプラットフォームエンジニア(以下PE)である私の役割の非常に重要な部分でもあります。最近、私は、プロダクトエンジニアリングとDevOpsの変革が混在するプロジェクトに携わりました。このようなシナリオは