「読んでもらえれば面白いのに……」という葛藤の理由と解決策
小説家になろうを始めとする小説投稿サイトにおいて、PVが伸び悩み、ブクマもつかず、読んでもらえているかどうかもわからない。
たまにつく感想や知り合いからは「面白い」と言ってもらえるのに……。
こんな悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
私は2年ほど前、まさにその状況に陥っていました。
ツイッターで必死に宣伝し、人のを読みに行って感想を書いて痕跡を残し、少しでも自分のところに帰ってきてくれる人がいれば……なんて思いで作品を読み漁ったこともあります。
何故読まれないか。どうすれば読まれるか。
私なりの考えをまとめます。
何故読まれないか
無料で楽しめるものが無限にある。
まず大前提としてこれを認識しておく必要があると考えています。
ソシャゲをはじめ、さまざまな無料の娯楽が転がる中、わざわざ小説に時間を使うということが大きなハードルです。
さらに内容として欲している層であっても漫画やアニメなどに時間を奪われるケースもあります。
最終的に無料小説にたどり着いたとしても、そこには無数の作品が溢れかえっています。
私生活の忙しさに関わらず、貴重な時間を割いて小説を楽しもうとする層の周りにもさまざまな娯楽があふれ、競合となっていることは簡単に想像できます。
そうなると今読者がどんな心理で行動しているか見えてきます。
面白いか面白くないかわからないものをとりあえず時間をかけて読もうとはならず、必ず面白いとわかるものだけを手にとるようになります。
その指標がタイトル、ランキング、作者名などに現れることになります。
唯一全員が平等に戦え、なおかつ最重要な点がタイトルです。
タイトルだけで面白いと思わせなければ読んでもらえないと言ってもいいかもしれません。
読んで貰えば面白い
タイトルはシンプルで今は読んで初めて感動につながる
しっかり読んで考察してほしい
などは無名の作家の無料小説では通用しません。書籍化の際タイトルは変えられますし、戦う場所に合わせる工夫は必ず必要です。
世界的なベストセラーであっても、無名の捨て垢でタイトルは元のまま、ではおそらく埋もれるのがネット小説です。
解決策① 戦う場所を変える
ネット小説全般で括りましたが、投稿サイトによって色はあります。
そのサイトに求められているものが自分の書くものと一致するのであれば、そこで戦うのがベストです。
また書籍化を目指すなら、新人賞などの公募は仕事として読んでもらえるところからスタートはできます。
ネットコンテストもその傾向にはありますが、同時にサイト内の評価も重要となるため戦い方としてはサイトに合わせる必要があるでしょう。
解決策② 読んでもらえる形に変える
テンプレ、流行……。
いろんな言い方があると思います。
特に小説家になろうにおいてはなろう系という言葉ができるほどに型があります。
読んでもらえる形にするという作戦では、一からそれに合わせるのが一番いい方法ではあります。
ただやはり書きたいものを読ませたいという気持ちは誰しも持っていると思います。
また誰もがテンプレを書き切れるかというとそれも違うかもしれません。
ではどうするか。
キャッチコピーであるタイトルやあらすじを、読者が読みたくなるものにしていきましょう。
限られた時間を何に充てるか、この判断はほとんどの場合タイトルだけで行われます。
タイトルに「読者が読みたい!」と思う魅力がなければもう、手に取ってさえもらえません。
特にWEB小説はプロの作品ではないので「本当にこの作品を読んで後悔しないのか?」という警戒心を持って読まれることを考える必要があります。
書籍化されているのであれば、良いタイトルはこういった反応を得られるものだと思います。
「これちょっと面白そうかも?」
「どんな話だろう? ちょっと気になる」
ですがWEB小説ではこれでは全く足りません。
そんな作品や娯楽は溢れかえっているので、それだけで読んでくれる読者は一握りです。
必要なタイトルは
「これは読んだら絶対面白い!」
「このタイトルならこんな話が想像できる。それが読みたい!」
こんな気持ちにさせるレベルのタイトルです。
そしてそういった気持ちにさせたタイトルが、そのサイトのランキング上位に並ぶと思います。もちろん完結補正、作者補正、アニメ化補正など様々な要素はあるものの概ね外れない傾向になります。
まとめ
いくら中身が良くても読んでもらわないと意味はありません。
中身のこだわりと同様に、「読みたい」と思わせる力も必要であり、特にWEB小説においてはその部分はより一層シビアであると考えておいた方が良いでしょう。
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