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多逢勝因

キングダムが少し前に流行り、

項羽と劉邦について知った人も多いと思います。

私はSBI大学院大学の史記の講義で学ぶまで、実はあまり知りませんでした。

項羽は元々貴族の出身で若く勇猛知的な将軍。

劉邦は農民出身で、大酒飲みのならず者。

しかも、挙兵をしたのは

なんと48才からです。             

当時の平均年齢からしても初老といっても過言ではありません。

まさに大器晩成と言えます。

しかし、劉邦は多くの人に逢って、多くの縁があったからこそ

最終的に勝利したのだと思います。

2000年ぐらい前の大昔のお話ですし、書いた人によっては多少、盛られたりしているのかも知れませんが、

やっぱり今も昔も人間の欲や、振舞いは変わらないものだと思います。

世界にも国の数だけリーダーがいますが、それぞれ一長一短で、完璧な人物はいません。それは比べることはできないからです。

しかし、歴史上、何年も何千年も語り継がれる人物こそ多くの民から慕われ、目指すべきリーダーであり、人徳のある王ではないかと思います。

例えば、日本の歴代総理大臣でも名前すら浮かんでこない人もいます。

歴史に名を刻むという事は人々にどれほど影響を与えられたか、という事になります。そういう点で考えますと劉邦はまさに、優れたリーダーとして語り継がれている人物であります。

現在、私は管理職として所属している身分から、劉邦のリーダーシップについて見習いたい点を以下に記したいと思います。

1.適材適所に有能な人物を配置し、人に任せる。

項羽のように自らが能力があり、自分で全てが行えると慢心してしまっては、失敗する元凶となってしまいます。組織としていかに、人を信頼し、有効活用できるかが、目的達成の為に必要であると考えます。かつて劉邦の臣下であり、国士無双と呼ばれた韓信は、何万人もの兵士を扱う事は得意ですが、将の将たる人物としては劉邦には及ばないと言葉を残しています。これは組織の要職にある課長や部長クラスの人を束ねる取締役としての能力に優れているという事であります。

2.素直な人間力

 項羽と違い、若い頃に劉邦は始皇帝の行列を見て「あのようになりたい。」と言っていたそうですが、これは憎しみでも、妬みでもなく、成功者への憧れを素直に表しています。元々純朴で、素直な性格だったのかもしれません。恥ずかしがらずに自分が分からないことは、分からないと素直に答えることで、軍議なども部下たちが思い思いに意見を進言し易い雰囲気を創出していたのではないかと想像します。

これは、課題を解決する際に行う現代風ブレーンストーミングが頻繁に行っていたと考えられます。

強権政治を行うワンマン組織は事業が小規模の時には通用しますが、中国大陸のように広大なエリアで複雑な戦局を抱えている状態では、自ら行動する事ができる、優秀な人材が多くいないと成り立ちません。

陳平や張良など多くの有能な人材が項羽に失望し、劉邦のもとに転勤している点をみても、自分の話を聞いてくれる素直な人物を慕ってくるという事は古代も現代も全く変わりません。

晩年、天下統一を果たして外的が居なくなってしまってからは、疑心暗鬼になってしまいましたが、人に慕われれる人間力、カリスマ性は見習うべきであると思います。

3.不屈の精神力

劉邦は項羽との闘いで、幾度となく負け続け、時には命からがら逃げ切ったこともありました。現代風に例えますと、ビジネスに失敗して自己破産したようなものであります。しかし、何度破産してもやり直し、最終的には天下統一に至るまでの偉業を成し遂げたのです。

普通の人間でしたら、項羽という若くて勇猛な最強の敵を前に諦めるこという選択肢もあったかと思われます。しかし、劉邦は決して諦めることなく、その人間力を持って周りの優秀な部下の力を結集し、漢王朝を建国するに至りました。この不屈の精神力は是非見習うべきであります。

以上の3点は、現代社会でもリーダーとして振る舞う際に、通用する点でありますので是非、参考にしたいと思います。


またまた、アマゾンプライムで項羽と劉邦についての映画を見つけました。

失敗したら即、殺される世界で生き抜いた人の生き様はとても

勉強になります。

もし、自分がその場にいたら怖くて何もできなかったかも知れません。

平和な現代に生まれて良かったです。



それでは皆様、コロナに負けないよう沢山食べて

1週間をお過ごしくださいませ。



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